忘却エンドロール

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映画「ゾンビ/ディレクターズカット完全版(1978)」観ました

 | ホラー/パニック  com(8) 

ゾンビ/ディレクターズカット完全版(1978)
原題:DAWN OF THE DEAD
製作:アメリカ’78
監督:ジョージ・A・ロメロ
ジャンル:★ホラー/アクション

【あらすじ】次々と人を襲い仲間を増やしていくゾンビの出現に、パニックに陥った人類。ショッピングモールに逃げ込んだTV局のフランとスティーヴン、そしてSWAT隊員のロジャーとピーターは、なんとかゾンビを締め出し安全を確保するが…。

ロメロ監督のゾンビ三部作の二作目をやっと観られました!
Gyaoで完全版、BSで米国公開版を同時期にやってて、完全版だけでいいかと録画しなかったのは失敗だったなぁ。米国公開版の方が出来がいいと監督自身が言ってたらしい…。
「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド」でほぼゾンビ映画は完成されてましたが、今回はヒロインがかなりしっかりしていて、さらに観やすくなってました。
なにせ足をひっぱるどころか、自分から銃の扱いやヘリの操縦を習いたいと言い出しましたからね。しかも、ヘリの操縦は彼女の恋人しかできず、彼にもしもの事があったら…という事を想定してのことですから、本当に現実をしっかり見ています。母(妊婦)は強しというところでしょうか。
ゾンビの方は相変わらずノロノロ歩きで、さらに知能はなく窓も破れないので、ちょっと弱体化した?と思ってたら、本能は少し残ってるという設定が後から利いてきます。
”愛するひと”を求める本能が、愛する人を窮地に追い込むなんて…切ない!
また、舞台が食料にも生活にも困らないショッピングモールというのもいいんですよ。
つかの間の平和を得て、店内で自由に過ごす様子は、どこか虚ろで現実逃避をしているよう。とくにヒロインが着飾って舞台女優の様な濃い化粧をしているシーンで、まるで何も変わらぬ日常が続いているかのように店内放送が流れるのが印象的。
”死者が地上を歩く時、人間同士の殺しあいは無益だ”と誰かが言っていたのに、略奪者たちが物を破壊し、奪っていくのを見て、黙ってられなくなる人間の性が哀しい…。
何があっても諦めなければ希望はまだあるというような、力強いラストもよかったです。

<米国劇場公開版観ました:2014/12/10>
どこがディレクターズカット版と違うのかはわからないけど、二回目でも飽きることなく見られた。むしろ、12分削られた分、テンポがよくて良かったかも。さすがロメロ監督が自分で編集しただけあります。残すは「ダリオ・アルジェント監修版」だけか~。
新たに印象に残ったのは、ヒロインが作戦に協力してガラス戸を閉めたあと、男のゾンビが一匹残ってガラス越しに彼女を見て、子供みたいな表情をしながら座り込むシーン。本能が残ってるという設定だから、彼女に好意を持ったのかも(笑)
あとはラストですね。ピーターが一度は死を決意するも、やっぱり「生きたい!」と思い直すくだりは力強いです。
終末の世界を描きつつも、人間の生命力が伝わってきました。

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■ Comment

No title

高熱でダウンしていましたが、
やっとこさネットに復帰できました。

>今回はヒロインがかなりしっかりしていて、さらに観やすくなってました。
’60年代のアメリカ映画のヒロインは受け身な人が多くてイライラしちゃいますよね。
あまり歴史には詳しくはないですが
ウーマンリブだとかフェミニズムとかいう考え方がしっかり出てきて
映画におけるヒロイン像も変わっていったらしいです。


>何があっても諦めなければ希望はまだあるというような、力強いラストもよかったです。
『ナイト・オブ・ザ~』のラストが
後味悪かったですから、こちらのラストの方が好きです。
2014/01/20 13:08  マミイ編集

>マミイさん

いらっしゃいませ…って、まだ熱があるのに!?
コメントは嬉しいですが、こういう時はブログとかは気にせず、ゆっくり休んだ方がいいですよ~。

> ’60年代のアメリカ映画のヒロインは受け身な人が多くてイライラしちゃいますよね。
> ウーマンリブだとかフェミニズムとかいう考え方がしっかり出てきて
> 映画におけるヒロイン像も変わっていったらしいです。

60年代と比べると、ホント変わりましたよね。同じ監督の作品でも、ここまで違っていて、時代の変化を感じました。
最近撮られた時代物のヒロインはどちらかというと活発な人が多いけど、実際にはどうだったのかなぁ(笑)

> 『ナイト・オブ・ザ~』のラストが
> 後味悪かったですから、こちらのラストの方が好きです。

ですよね~。こちらの方が、今の人にもウケがよさそうでした。
ゾンビ三部作二作目でこの完成度とは、さすがゾンビの生みの親と言われるだけあります!
2014/01/20 14:09  宵乃〔編集

こんにちは

「ゾンビ」
この3文字でゾンビ映画における定義を確立した立派な作品ですよね
それまでは死人が生き返って人間を喰らうとしか定義がなかったのですから、素晴らしいです
私もゾンビが地上にあふれてきたら近く…でもないけどショッピングモールに逃げ込む事にします!
やたらテンションが高くて緊張感にかける中盤も、人間性がでていますよね
その環境に慣れて麻痺してしまうんでしょうね
ラストの続きが気になる作品でもあります
2014/12/13 14:22  maki編集

>makiさん

> それまでは死人が生き返って人間を喰らうとしか定義がなかったのですから、素晴らしいです

今ではゾンビと言ったら、このロメロの定義が思い浮かびますもんね。
まだ定義が固まってなかった頃、この作品を観た人たちの衝撃は凄かっただろうなぁ。

> 私もゾンビが地上にあふれてきたら近く…でもないけどショッピングモールに逃げ込む事にします!

ですね。その時はバイカー対策が必要かも(笑)
彼らのようにモール内で好き放題やってみたいです。極限状態での心の平穏をたもつためと考えると、楽しくはないかもだけど。

> ラストの続きが気になる作品でもあります

ホント、赤ちゃんはどうなるのか…。昔のオンエア吹き替え版では、声優のアドリブ赤ん坊を育てる気満々のあっけらかんとした台詞で終わるそうです。
リメイク版の妊婦さんのようにはなって欲しくないですね。
2014/12/14 11:16  宵乃〔編集

No title

こんばんは!!
なるほど・・・、僕は映画の始まりに「???」状態で
ちゃんと見れてなかったようですね(汗)

宵乃さんの記事や皆さんのコメントを読んでると、
ますます再見したくなりました。しかも早々に(笑)

>”愛するひと”を求める本能が、愛する人を窮地に追い込むなんて…切ない!

ここは合わないかな、、、と思いながら見た僕でも同様に感じました(笑)
そうか、、、知能は低いけど本能は少し残ってるという設定など、
上手く考えられてますよね。


ナイト・オブ・ザ・リビング・デッドも見たくなりました!!(^^♪
2015/02/25 21:16  take51

>take51さん

> なるほど・・・、僕は映画の始まりに「???」状態で
> ちゃんと見れてなかったようですね(汗)

いえいえ、私はたまたまロメロのゾンビ三部作の1作目(完全に繋がってるわけではない)「ナイト・オブザ・リビング・デッド」を観ていたので。
突然のゾンビの出現にあたふたする状況を知ってたからよかったけど、これが最初だったら付いていけなかったと思います。
もし再見されるなら、先に「ナイト~」をご覧になる事をお勧めします♪

> ここは合わないかな、、、と思いながら見た僕でも同様に感じました(笑)
> そうか、、、知能は低いけど本能は少し残ってるという設定など、
> 上手く考えられてますよね。

ここはホント切ないエピソードだし、もしも自分が愛する人より先にゾンビになって…と考えると怖いですよね。
ロメロ作品は生理的恐怖より、哲学的というか、考えるほどに怖くなる感じかも。
2015/02/26 10:28  宵乃〔編集

こんにちは。

確かに、女性強しでしたね。
何気にライフルの腕前もよかったです。

ゾンビが生前の行動を無意識にしているという設定もよかったと思います。
その為にスティーヴンの行動によってばれてしまうとは。
仲間であったはずの人間が、敵となる恐怖はゾンビ特有ですね。

それにつけても、結局、愚かで怖いのは人間の本性なのかも。(^^;
2017/08/31 12:46  白くじら

>白くじらさん

いらっしゃいませ!
自分の感想を見直したら、ちゃんと米国公開版も観てましたね(汗)
違いがわからなかったから記憶にも残ってなかったみたいです…。

ヒロインの強さと想い合う二人だったからこそ…という展開は良かったですね。
ゾンビ化した身近な人に対して、自分だったら何ができるのか考えただけで怖いです。

> それにつけても、結局、愚かで怖いのは人間の本性なのかも。(^^;

ですね~。結局はそこに行きつきます。
2017/08/31 13:20  宵乃〔編集
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