映画「テキサスの五人の仲間」観た

読み:てきさすのごにんのなかま
原題:A BIG HAND FOR THE LITTLE LADY
製作:アメリカ’65
監督;フィルダー・クック
ジャンル:★西部劇/コメディ
【あらすじ】テキサスの金持ち5人が集まり、年に一度のポーカーゲームが始まる。そこに旅行中の一家が町を訪れるが、妻の目を盗んでゲームに参加した男は全財産を賭けた大勝負の最中に心臓発作で倒れてしまう。全財産を取り戻すため、マリーは夫の代理でルールも知らないポーカーゲームに参加する。
だっさいタイトルだとか思いながら観てたんですが、なかなかの掘り出し物でした。西部劇というかギャンブラーの話というか、とにかくマリーさんがカッコいい映画です。まあ、周りの男がしょうもない感じなので、余計にカッコよく見えるのかもしれません。家族連れのギャンブル依存症にチップ売っちゃうし、病弱そうな子供が健気に止めても無視するし、ここで描かれているギャンブラーは冷酷な気がします。
そんな男どもをぎゃふんと言わせてスカッとしてたのに、「えっ?」こんな終り方?腹立つというか唖然というか。
…でも、別の感動を味わっている自分がいるんですよね。
うーん、複雑な気持ち。
■ Comment
そうですか~そうですか~(笑)イヤイヤ。私はこの映画はカナリ好きですね。最後の最後で「アッ」と思わせる映画が基本的に好きななんです。ただ、観たときにカミさんが隣に居たんですが、からすさんと同じようなことを言っていました。→"こんな終り方?腹立つというか唖然というか。"やっぱり、マリーは「勇気ある献身的な妻」で終わった方が良かったという感じでしょうか。
でも、意外に昔の映画で「実は○○が○○で」みたいな映画は見つからない。まぁ私の勉強不足もあるのでしょうが、製作時代的に「騙された映画は小馬鹿にされたようで面白くなかった」という風潮があったのかなぁ…なんて思ったりもして。。。最近の映画だと、『ユージュアル・サスペクツ』、『ゲーム』、『シックス・センス』なんかがそういった感じですよね。…起源はサスペンス映画の火付け役ヒッチコックなんでしょうか。でも、そういう映画って、私は大抵一度観れば満足してしまうので、DVDを買ってから「必要だったのか…」と葛藤始まるのですが。。。
『テキサスの5人の仲間』で、好きな要素としてはまだあります。まず酒場のマスター、サムの眩しそうな笑顔?真顔なんでしょうか、あの笑顔は。あの人の笑顔で世界が救えるんじゃないですか?ジェームズ・ケニーという役者らしいですが、他の作品を見つけられなかった。。。あの笑顔をもう一度見たいものです。(故人かな?)あと、酒場の陽気な雰囲気が映画の舞台をうまく作っていたなと感じました。序盤で「スパロゥ!!!」と呼ばれ「南へ行くヤツは皆連れて行くゼ!」と酒場に入ってきた陽気な男は、それ以降出てこず、「なんだいキーマンじゃないのかい!」とツッコミを入れてしまいましたが、あれも演出の一部なんでしょう。
そして、カメラアングルがカッコ良かった。メレディスが大一番で金が足りなくなってしまって、カメラ(メレディス)に向かって皆が視線をそろえているシーンとか、メレディスが倒れて皆がカメラ(メレディス)を見下ろしているシーン、皆でゾロゾロと銀行に向かう所を上から撮っているシーン。まだまだカッコいいなぁ~と思わせるアングルがたくさんありました。
あと、バックミュージックがよかった。昔の映画だと、衝撃的なシーンで過剰な音響演出が入り、ひいてしまう映画が時折あるのですが、この映画はそういうところもなく、逆に「もっと効果的に音入れればいいのに…」と思っていたらそれは伏線で、ラストにつながっているという見事な肩透かしも食らってしまいました。
イヤ~映画って面白いものですね。
それでは~また。
2009/09/26 10:17 期待マン
期待マンさん、コメントありがとうございます。
この作品が本当にお好きなんですね~。何度も観ていなければ書けないような”お気に入り要素”の数々に、期待マンさんのこの映画への愛を感じました。
> まず酒場のマスター、サムの眩しそうな笑顔?真顔なんでしょうか、あの笑顔は。あの人の笑顔で世界が救えるんじゃないですか?
アハハ、いいですね~。そんな素敵な笑顔があったとは、うっかり見逃してました。
次に観る時は、マスターの笑顔に注目してみますね。
> "やっぱり、マリーは「勇気ある献身的な妻」で終わった方が良かったという感じでしょうか。
そうなんですよ。やっぱり女の目から見ると”家族のために頑張る妻”に感情移入してしまうんですよ。だから、息子役の子が自分の取り分を持ち去るシーンとか、なんだか生々しくて・・・。
でも、そのショックを乗り越えたあとには、清々しい感動がありました!
こういう系だと他に「スティング」が好きですね。ヒッチコックも一時期ハマって、「サイコ」や「裏窓」「ダイヤルMを廻せ!」とかよく観たなぁ。
最近はどんでん返しものが多くて、”一度観れば”どころか観なくてもオチがわかりそうで困ったものです。
そんな中で良い作品に出合えると、感動もひとしおだったりするんですけどね♪
2009/09/26 11:21 宵乃
あ、記事がある!ビックリ!
気付かなかった・・・。
この映画、9月の最後に見た映画で、9月も古今東西色々と駄作も見たけど、
この映画で終われて、かなり嬉しくて感謝だったのです~!!!
>だっさいタイトルだとか思いながら観てたんですが、なかなかの掘り出し物でした。
これはタイトルから引っかけなのですよね~♪
っていうか、邦題考えた人が、鑑賞者を引っかけたのですよね☆
>病弱そうな子供が健気に止めても無視するし
う~ん、私には「健康そのもの」に、見えましたが・・・?
>そんな男どもをぎゃふんと言わせてスカッとしてたのに、「えっ?」こんな終り方?腹立つというか唖然というか。
>・・・でも、別の感動を味わっている自分がいるんですよね。
>うーん、複雑な気持ち。
この映画は「スティング」のように“パッと種明かしして、終わり”ならもっと良かったと思います。
ラストシークエンスの長さと、自分の娘を「不美人で性格も悪い」という人間がいた事の2点を除けば、
私には満点の映画でした。
面白かったです、騙されていた事そのものが、笑えた感じで。
でも、種明かしの後に長々とあったので、あれはいただけなかったですね~。
宵乃さんの書かれた、腹立つ、複雑な気持ち、というのが私にはなかったです。
唖然、別の感動、という良い感情だけでした☆
イラスト、雰囲気出ていて可愛いです!
途中で「主演はジョアン・ウッドワードか?」と、思ったけど、
最後まで見て、やっぱ、フォンダと二人主演かな?と思いました♪
2011/10/03 18:46 miri〔
編集〕
いらっしゃいませ、古い記事にコメントありがとうございます!
最近オンエアしてましたよね。録画しようかと思ったんですが、被ってて諦めました。記憶が薄れ始めてます・・・。
> これはタイトルから引っかけなのですよね~♪
> っていうか、邦題考えた人が、鑑賞者を引っかけたのですよね☆
こういう邦題に出会えるとうれしくなりますよね。
やっぱりタイトルは大事です。
> >病弱そうな子供が健気に止めても無視するし
> う~ん、私には「健康そのもの」に、見えましたが・・・?
よく覚えてないですね~。最近のもやしっ子のイメージで病弱そうと書いたのかも?
今、画像検索してみたら、めっさ目の下の隈が気になったから、そっちかな?
> 面白かったです、騙されていた事そのものが、笑えた感じで。
> でも、種明かしの後に長々とあったので、あれはいただけなかったですね~。
スパッと終わっていたら更に爽快だったと思います。
あの女性の本性がわたしの苦手なタイプだったので、ちょっとがっかりしてしまいました。
> イラスト、雰囲気出ていて可愛いです!
> 途中で「主演はジョアン・ウッドワードか?」と、思ったけど、
> 最後まで見て、やっぱ、フォンダと二人主演かな?と思いました♪
ありがとうございます!
奥さんが目立ってたけど、追い込まれるまでの過程と、最後の驚きは彼の存在あってこそでした。
顔は思い出せないけど・・・(笑)
2011/10/04 10:20 宵乃
TV放映のたびに観ているような気がします。
最近の映画ファンの不幸は、どんでん返しを前提に観ているようなところがあって、大抵のことには驚きませんが、この時代はこういうのは滅多になかったので、「見事にしてやられた」と驚き、ご機嫌になりましたねえ。
邦題をつけた配給会社の人のファイン・プレーでした。
いらっしゃいませ、コメントありがとうございます!
TV放送のたびにですか、もう何十回もご覧になってるんですね~。
どんでん返しのある作品は、オチがわかってしまうと楽しみも半減してしまうものですけど、愛着があってよいつくりの映画となると違ってきます。愛すべき作品ってやつですね♪
邦題も面白いし、多くのひとに観てもらいたいと思える作品です!!
2011/10/28 09:55 宵乃