忘却エンドロール

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映画「スティーヴン・キング/痩せゆく男」観た

スティーヴン・キング/痩せゆく男
原題:THINNER
製作:アメリカ’96
監督:トム・ホランド
原作:スティーヴン・キング
ジャンル:★ホラー

【あらすじ】ジプシーの老婆を轢き殺してしまった弁護士ビリーは、警察署長、判事と共に事件をもみ消す。だが、ビリーのもとにジプシーの長老が現れ、彼に「痩せてゆく」と告げて去って行くのだった。やがて、彼はみるみる痩せて行き…。

これは結構怖いし面白かったです。ホラーが苦手な人でも観られます(注意:人間の醜さを描いた後味悪い系)
ジプシーに呪いをかけられるというと「スペル」と同じですが、こちらはジプシー、主人公ともに死んでも自業自得という感じだったし、どんどん痩せていく恐怖が伝わってくるのがよかったです。
主人公ビリーの痩せ衰えていく様子がいいんですよ。まあ、太った特殊メイクから、だんだんと減らしていって、本来の体型の後はあんまり変らないんですけどね。それでも、頬骨を強調する特殊メイクや、陰影のメイクだけでなく、精神的に参ってますという感じが出てました。
ヒステリックになりながらガツガツ食べる姿や、たいした証拠もなく奥さんの浮気を確信するところが狂気じみる…!
精神的にきてるビリーが迫力ありすぎて、義理堅いマフィアのおじさんが、ちょっといい人に見えてしまいました(笑)
終盤、観念した長老が呪いの解き(?)方を教え、「心まで汚すな」と忠告するんですが、「お前が言うな!」と思ったり。見ず知らずの男をリンチしといて…。
だいたい、ビリーはとっくに心が汚れてるでしょう!(笑)
ラストはどうなんでしょうね。毒を食らわば皿までの精神というか、いちおう道連れにするつもりだと解釈しました。
浮気の真相は…マイクはそのつもりで近づいていたとは思うけど、奥さんはなぁ。事の発端を作った人とはいえ、あの悲惨な姿を見ると誤解でなったとすれば可哀相。
娘さんの事といい、あの後どうなったのか…。想像すると怖くなります!

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「スティーヴン・キング/痩せゆく男」観た(同原作者)
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■ Comment

こんにちは

これ面白いですよねえ!
なにより、役者さんの真剣さがかなり伝わってきて、
本当に痩せていってるのではないかと勘違いしちゃうほど
特殊メイクも熱演も素晴らしかったです
追いつめられた人間心理も恐ろしいですよね
「心まで汚すな」
ラストのパイがまたなんともいえない…!

食べても食べても痩せていく、なんて
羨ましいですけどこの呪いは勘弁ですね
2013/09/02 16:21  maki編集

こんにちは。

どんどことホラー系を鑑賞していますね。(^^)/

これはあまりのことにビリーが可哀想なくらいでした。
「心まで汚すな」…確かにお前が言うな!ですよねぇ。
それにしても太く恐怖よりも痩せる恐怖を描いたのはなかなかよかったです。私はもうちょっと痩せたいです。(^^;

「スペル」は同じ呪い系ですが、どうも監督特有のギャグが多くってあまり怖くなかったんですよね。ギャグもいいんですけど、純粋に怖い方が好きです。

娘さんはとにかく無事でいてほしいです。

トラックバックさせて頂きました。
2013/09/02 18:13  白くじら編集

No title

おぉ~、イラストが怖いです!!
目がいっちゃっていて、彼の内面的な怖さが表現できていると思います。

>ヒステリックになりながらガツガツ食べる姿や、
>たいした証拠もなく奥さんの浮気を確信するところが狂気じみる…!
ビリーの性格がどんどん変わっていき
外見だけでなく、内面まで呪いで蝕まれていってるようで怖かったです。
2013/09/02 21:17  マミイ編集

>makiさん

いらっしゃいませ!
キング作品の映画化というと外れが多い印象ですが、見事に予想を裏切ってくれました。原作が彼の短編の最高傑作だったんですね~。

> 本当に痩せていってるのではないかと勘違いしちゃうほど
> 特殊メイクも熱演も素晴らしかったです

ホントに頬がこけた姿を観た時は、実際に痩せたのかと一瞬思ってしまいましたよ。今ならCGで簡単に出来る分、演技の迫力なども薄れている気がします。

> 追いつめられた人間心理も恐ろしいですよね
> 「心まで汚すな」
> ラストのパイがまたなんともいえない…!

痩せていくにしたがって、表情も鬼気迫ってきて、精神的に不安定になっていくのが見ものでしたね。パイが動くのが気味悪かったし、あの奥さんにキスしてこのパイの味見をする主人公が恐ろしかったです…。

> 食べても食べても痩せていく、なんて
> 羨ましいですけどこの呪いは勘弁ですね

最初はちょっと羨ましく感じてしまいますよね(笑)
2013/09/03 07:04  宵乃〔編集

>白くじらさん

> どんどことホラー系を鑑賞していますね。(^^)/

あはは、調子に乗って10本目指してます。さすがに疲れてきました(笑)

> これはあまりのことにビリーが可哀想なくらいでした。

よろよろになって爺さんにすがりついた時は、「それくらいで勘弁してあげてよ」と思いますよね~。あの色っぽい孫は最初から主人公(白人ぜんぶ?)を憎んでいた様子だったし、人種差別の根深さも感じました。

> それにしても太く恐怖よりも痩せる恐怖を描いたのはなかなかよかったです。私はもうちょっと痩せたいです。(^^;

きもだめし企画に何を見ようか考えていた時、これか「スーパーサイズ・ミー」のどちらにしようか迷ったんです(笑)
太っても痩せても過ぎれば恐怖だよな~!

> 「スペル」は同じ呪い系ですが、どうも監督特有のギャグが多くってあまり怖くなかったんですよね。ギャグもいいんですけど、純粋に怖い方が好きです。

自分用の感想を見直したら、汚いギャグ?に生理的嫌悪感を覚えたみたいです。あと、ヒロインに嫌な印象を持ったのは、飼い猫を生贄に捧げたからでした。あれは酷すぎる…。

> 娘さんはとにかく無事でいてほしいです。

そうですね!
主人公が(マイクを道連れにして)自分もパイを食べれば、きっと娘は助かるだろうと勝手に思うことにしました。娘には”食べさせた”わけじゃないですし!
2013/09/03 07:16  宵乃〔編集

>マミイさん

> おぉ~、イラストが怖いです!!
> 目がいっちゃっていて、彼の内面的な怖さが表現できていると思います。

ありがとうございます♪
今回のホラー作品の中で、一番怖いイラストになったかも(笑)

> ビリーの性格がどんどん変わっていき
> 外見だけでなく、内面まで呪いで蝕まれていってるようで怖かったです。

やはり追い詰められると人間変りますよね。もしかしたら本質が現れたのかもしれないけど…。
奥さんに対する憎しみが一番強そうなところが怖かったです!
2013/09/03 07:21  宵乃〔編集
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MOVIE-DIC|2013-09-02 17:54
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