映画「東海道四谷怪談(1959)」観た
読み:とうかいどうよつやかいだん
製作:日本’59
監督:中川信夫
原作:鶴屋南北
ジャンル:ホラー
【あらすじ】お岩との結婚を父親に申し込み、蔑まれたことに逆上し殺害してしまった伊右衛門。一部始終を目撃した直助に唆され、偽の犯人をでっち上げてお岩を騙す。しかし、後ろめたさから結婚生活は上手くいかず、お梅との出会いでお岩が邪魔になり…。
「四谷怪談」自体はあまり好きな話じゃないのに、評判が良いので気になって鑑賞したところ、最後まで飽きずに観れました。古い映画だけどセリフも聞き易いし、画面も明るくテンポも良かったのがいいですね。最近の邦画(特にホラー)はそこら辺が不親切なので、ストレスなく観れるという点では完璧だったと思います。
あとは”恐怖”の表現の仕方がちょっと面白かったです。なんと言うか、オーソドックスなお化け屋敷に入ったような感覚がします。「ひゅーどろどろ」といった効果音とか、お岩さんの恨めしげな声が耳に残りました。まあ、全然怖くはないんですが…。
ストーリーは始めに言ったように好きじゃないんですよね。伊右衛門と直助は腹立たしいし、あの毒は悪趣味すぎだし、それを飲んで顔がただれてもこの映画のお岩さんは「化け物」呼ばわりされるほど醜くなってなかったし。あと復讐に他人を巻き込むのは大嫌いです。
それにしても気になったのは、伊右衛門以外の人間が弱すぎることと、あれだけ人を殺した伊右衛門が全然捕まらないことです。
実は伊右衛門はすごい剣の使い手だったんでしょうか?
それとも浪人が町人を殺しても罪に問われない時代だったとか?
まあ、”切捨御免”や”仇討ち”が許されていたみたいなので、適当に言いつくろったのかな…伊右衛門だし。