忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「鴛鴦歌合戦」観ました

 | 時代劇  com(10) 
Tag:日本 

鴛鴦歌合戦
製作:日本’39
監督:マキノ正博
ジャンル:★時代劇/ミュージカル

【あらすじ】貧乏長屋で骨董狂の父と傘張りをして暮らす娘・お春は、隣の浪人禮三郎と想い合っていたが、素直になれずにいた。そこに商人の娘・お富や礼三郎の許婚・藤尾、そしてやはり骨董狂で女好きの若殿まで現れ…。

とても楽しいミュージカルでした。最近gyaoをチェックしてなかったから、教えてもらって良かったです。ありがと~!
とにかくみんな楽しそうなんですよ。とくに殿様が歌い出すと、ゆる~い空気が漂ってきます。いちおう悪役なのにね(笑)
そして、お春の骨董好きな父親を演じる志村さん。歌が上手いと聞いていたけど、本当に上手いです。しかも、娘の想い人を演じる千恵蔵さんより2歳若いんだとか。ぜんぜん気付かなかった…。
娘とのやり取りや、欲しいものが買えずにしょぼーんとしてる様子はとっても可愛いし、さすがの演技力です。ほとんど主役でしたね。
また、なぜかやたらとモテまくりの禮三郎を巡る、お春、お富、藤尾の恋と歌のバトルは見ごたえあります。
さすがヒロインだけあって、お春の「ばかっ!」は最強。声がとっても可愛くて、怒ってても可愛いんですよ。音程の危うい歌も、彼女ならではの魅力だったと思います(笑)
………ただ、最後は割る事ないじゃない!
嫉妬から傘を壊したシーンもあったけど、他人が一生懸命作ったものを壊すのは観てて気持ちのいいものじゃありません。あのツボを”値段”ではなく”美術品”として観られないのか?
家宝としてとって置くか、誰かふさわしい持ち主に譲ればよかったのに。
でもまあ、最後はみんな仲良く歌って、時代を超えて愛される素敵なオペレッタだったと思います。

■ Comment

スッキリ素敵なイラストです☆

>とても楽しいミュージカルでした。
>でもまあ、最後はみんな仲良く歌って、時代を超えて愛される素敵なオペレッタだったと思います。

鑑賞されたのですね!
好感だったようで、私も嬉しいです♪

>とくに殿様が歌い出すと、ゆる~い空気が漂ってきます。いちおう悪役なのにね(笑)

悪役?なのですか???
あのヒト、一番気になるんですけど・笑(ハッキリ書くと、お気に入り!)

「アマデウス」の皇帝と同じと思ったのですよ☆
ああいう地位の人は悪気がないのですよ~!(と、私は思います)

>そして、お春の骨董好きな父親を演じる志村さん。・・・ほとんど主役でしたね。

仰るとおりですよね~☆

>………ただ、最後は割る事ないじゃない! 以下・・・

宵乃さんらしいご意見ですね。。。

私は全体的にお春ちゃんが嫌いだったので、歌も下手だし性格も悪いし
声も可愛くないし、年増のくせに、って思って見ていました。

後で、ある方にお春ちゃんの見方を教えて頂き納得しましたが、
内心は変わっていないので、お茶碗を割った事だけではなく、全部好きではないです。

でも、そんな事もあんな事も合わない整合性も、もうどうでも良くって
(お話の内容とかはまぁクドクド言っても仕方ないし、
 結局あれはどうなった?それは?なんて野暮は言いっこナシ)

ラストシーンの青空に
傘がいっぱいで、キレイな色とりどりが私には見えました。

「GWTW」や「オズの魔法使」と同じ年に作られているので、
敗戦国のフィルム保存の悲しさも感じました・・・。

現在の漫画原作しか作らない邦画の製作者に見せて
「勉強しな!」と言いたい、そんな映画でした~☆


2013/07/17 20:27  miri〔編集

こんばんは

喜んで下さってよかったです
殿様がお気に入りキャラだったりします
バカ殿なんだけど、憎めないキャラで
全体にコミカルな作風でしたよね
これが戦前ってのが信じられない!

私も最後は割る事ないじゃない、と思いました(笑)
それこそ、そのまま殿様に譲っちゃえば良かったのに。
あと、お春の「ちぇーっ」の絶妙な語尾の延ばしっぷりに笑いました。
2013/07/17 21:03  maki編集

No title

 宵乃さん、こんばんは

こんだけ「肩の力」が抜けてる映画も珍しい。(笑)
お春ちゃん、殿様の破壊力、困りながらも懲りてない志村さん、取敢えず皆から(一応)立ててもらってる千恵蔵御大。
明るい空の下、色とりどりの傘が拡がってるシーンが、この映画の雰囲気を象徴してる気がします。

千恵蔵さんより2歳若いんだとか>
大の志村ファンだった澤地久枝さんの「男ありて」(志村さんの伝記)によれば、
アップになった時の両手と首筋は、年齢を誤魔化せなかった、と書いてありました。
(澤地さんの大好きベスト3に入る作品だから、きっと何度も観てるんだと思う)

”値段”ではなく”美術品”>昔の「笑い話」を思い出しました。
中国から貸し出された国宝級の書画展会場。
招待された橋本竜太郎と小渕恵三が、ある墨痕鮮やかな五言絶句の解読に苦心していた。
そこへ、遅れて田中角栄が到着、二人の元へやって来る。
角栄「ほ~、立派なものだ」
橋本「流石、先生。解かるんですね」
角栄「当たり前だ・・・3000万だな」

この映画の話が出来て、楽しかったです。
♪見たか聞いたか 聞いたか見たか
 甘えた声の艶といい
 見目はいと良し歌も良し
 音の外しの程のよさ
 さぁてさてさて お春ちゃん
 さても天下の逸品じゃ♪
2013/07/18 00:14  鉦鼓亭編集

>miriさん

いらっしゃいませ、コメントありがとうございます。
みなさん仰るとおり、とっても楽しい作品でした。

> 悪役?なのですか???
> ああいう地位の人は悪気がないのですよ~!

わたしも彼はお気に入りです。でもまあ、お話的には主人公を追い詰める悪役だったと思います。

> 私は全体的にお春ちゃんが嫌いだったので、歌も下手だし性格も悪いし
> 声も可愛くないし、年増のくせに、って思って見ていました。

あはは…、まあ好みは人それぞれですし、言われて好きになるものじゃないですしね。

> ラストシーンの青空に
> 傘がいっぱいで、キレイな色とりどりが私には見えました。

ですよね!
心から明るく楽しい作品で、作品の印象はフルカラーです♪

> 「GWTW」や「オズの魔法使」と同じ年に作られているので、
> 敗戦国のフィルム保存の悲しさも感じました・・・。

残っていただけラッキーでした。HDリマスターで蘇ったようでよかったです。

> 現在の漫画原作しか作らない邦画の製作者に見せて
> 「勉強しな!」と言いたい、そんな映画でした~☆

そうそう、今の邦画にはエネルギーが足りないです。これみたいに弾けた作品をもっと作って欲しいですね。
2013/07/18 12:46  宵乃〔編集

>makiさん

いらっしゃいませ!
makiさんのおかげで素敵な作品に出会えましたよ~。ありがとうございます♪

> 殿様がお気に入りキャラだったりします
> バカ殿なんだけど、憎めないキャラで
> 全体にコミカルな作風でしたよね

わたしも大好きです。ホント憎めないですよね。
こんな楽しい作品が、もしかしたら他にもたくさんあったのかも。
戦火から逃れてフィルムが残ってよかったです。

> それこそ、そのまま殿様に譲っちゃえば良かったのに。

ですよね~、そうすれば円満解決だったのに。
禮三郎がただのわがまま男に見えました。

> あと、お春の「ちぇーっ」の絶妙な語尾の延ばしっぷりに笑いました。

可愛かったです♪
この作風にぴったりのヒロインだったと思います。
2013/07/18 12:55  宵乃〔編集

>鉦鼓亭さん

いらっしゃいませ♪
本当にあっけらかんとして楽しい作品でしたね~。好みのど真ん中です。

> 明るい空の下、色とりどりの傘が拡がってるシーンが、この映画の雰囲気を象徴してる気がします。

モノクロなのを忘れるシーンでした。細かいところは気にならなくなっちゃいますよね。

> アップになった時の両手と首筋は、年齢を誤魔化せなかった、と書いてありました。

お~、ファンは細かいところまでチェックしてますね。
普通に観てたら気付かないですよ(笑)

> 昔の「笑い話」を思い出しました。~
> 角栄「当たり前だ・・・3000万だな」

あはははは、世の中には芸術を値段でしか見られないひとがいるんですね。
そういう見る目もないと困るけど(狂斎とか)、それだけとなると哀しいです。

> ♪見たか聞いたか 聞いたか見たか
>  甘えた声の艶といい
>  見目はいと良し歌も良し
>  音の外しの程のよさ
>  さぁてさてさて お春ちゃん
>  さても天下の逸品じゃ♪

いいですね~♪
鼻歌がでちゃいそうです。
2013/07/18 13:19  宵乃〔編集

No title

素敵な青空の色が見えるイラストですね!

>とくに殿様が歌い出すと、ゆる~い空気が漂ってきます。
殿様らしい、ガツガツしてないところがすっごくあってました。
あのゆるさがよかったです。

>さすがヒロインだけあって、お春の「ばかっ!」は最強。
アレは反則でしょ~。笑
もしもこっちが怒っていたとしても、
アレを聞いちゃうとついつい顔がゆるんでしまいます。

>他人が一生懸命作ったものを壊すのは観てて気持ちのいいものじゃありません。
なるほど~!
私はあのお父さんの事だから、
(日々のご飯より骨董を選ぶなんて、ほぼ病気の域ではないでしょうか?)
誰かに譲るなど、どこかにあるとわかっていたら
心のどこかに未練が残ったままになりそうだなと思ったので
荒療治ですが、なくしてしまった方が踏ん切りがついたのではと思ったんです。
宵乃さんの意見はとてもクリエイターらしい意見だと思いました。
2013/07/18 13:55  マミイ〔編集

>マミイさん

> 素敵な青空の色が見えるイラストですね!

ありがとうございます♪
この作品のカラッとした明るさが少しでも伝われば嬉しいです。

> 殿様らしい、ガツガツしてないところがすっごくあってました。
> あのゆるさがよかったです。

そうそう、ちょっと浮世離れした雰囲気がよかったです。
俳優ではないようだから、素だったんでしょうか(笑)

> アレは反則でしょ~。笑
> もしもこっちが怒っていたとしても、
> アレを聞いちゃうとついつい顔がゆるんでしまいます。

ですよね~。あんまり可愛くて、他の女優陣もかすんでしまいました。
あの父親にしてこの娘という感じです。

> 心のどこかに未練が残ったままになりそうだなと思ったので
> 荒療治ですが、なくしてしまった方が踏ん切りがついたのではと思ったんです。

あ~、それはあるかもしれませんね。
ちょっと前に「敦煌」という国の財産(知識と芸術)を命がけで守る男たちの物語を見たので、引っかかっちゃいました。
2013/07/19 09:31  宵乃〔編集

No title

傘を壊すところや壺を割るところのしぐさ、ワタシは大好きだな~
2015/10/15 04:23  通りすがり〔編集

>通りすがりさん

いらっしゃいませ♪
しぐさですか~、物を壊すことへの抵抗があって、そこまで見てなかったです。
でも、可愛らしい彼女のことですから、きっとしぐさもキュートなんでしょうね。
再見する事があったら、今度はきちんとしぐさまで観てみようと思います。
コメントありがとうございました!
2015/10/15 12:52  宵乃〔編集
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「鴛鴦歌合戦」
 1939年(昭和14年)に作られた日本映画。  中国では戦線が広がり続け、既に前年、応召した山中貞雄監督は戦病死してる、日 本が戦争体制に突っ込む日独伊三国同盟は翌年の
セピア色の映画手帳|2013-07-18 13:09
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