忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「ミシシッピー・バーニング」観ました

ミシシッピー・バーニング
原題:MISSISSIPPI BURNING
製作:アメリカ’88
監督:アラン・パーカー
ジャンル:★サスペンス/ドラマ

【あらすじ】1964年の夏、公民権運動家行方不明事件の捜査のため、ミシシッピーにやって来たFBI捜査官ウォードとアンダーソン。だが、その町では人種差別が公然と行われており、KKKや保安官等らが捜査妨害を図る…。

小さいころから何度か目にしていて、あの白マスクの連中が火をつけて回るシーンばかり印象に残り、半分ホラー映画だと思ってました。
初めて最初から最後まで通して観たけども、やはり現実はホラーより恐ろしい…!
KKKはもちろん、普通の農家のおばさんやおじさんも普通に怖いです。当然のように「彼ら(公民権運動家)が死んでも自業自得」だと言ってしまうなんて…。周りに合わせないと自分も危険というのもあるかもしれないけど、目がマジっぽくて怖かったです。
ほとんど戦争?…ナチスと大差ないように思えました。
「憎しみはうまれつきじゃない、教えられたの」というセリフからも、アメリカの人種差別の根深さを感じます。

そんなミシシッピーで、ハックマン演じるFBI捜査官アンダーソンが犯人逮捕のために奮闘する姿に痺れました。ある種の諦めと(言葉で言っても通じない的な)、不屈の意思と、静かな怒りと悲しみ。彼の表情からそれが伝わってきて、最後まで目が離せません。
「真の敵は貧困」というセリフが印象的。
また、ペル保安官補の奥さんもステキです。あの立場で、良心に従う事ができるなんて…!
でも、どうしてこういう時、狙われるだろうと予想できるはずなのに護衛をつけないのか…。これは完全にアンダーソンの失態だったと思います。二人の間に愛が芽生えていく過程はよかったのに、どうして気付かないかなぁ。
終盤、怒り狂ったアンダーソンが手段を選ばず捜査を強行。…映画としては迫力があってドキドキしたけど、こういうやり方でしか解決できなかったのが哀しい。
ラスト、哀しくも力強いゴスペル「WalkOnByFaith」が心に残ります。

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■ Comment

こんばんは☆

イラスト、正しい場面は思い出せませんが、怖いです、美しいです、恐ろしいです。。。

>小さいころから何度か目にしていて、あの白マスクの連中が火をつけて回るシーンばかり印象に残り、半分ホラー映画だと思ってました。
>初めて最初から最後まで通して観たけども、やはり現実はホラーより恐ろしい…!

小さいころから??? それは恐ろしかったことでせう。
現実の方がやはり、ホラーより怖いですよね・・・

私2年くらい前に見たんですけど、“力作、でも2度と見たくないで・賞”
こんな感じで(笑) 今回は録画だけしました。

>KKKはもちろん、普通の農家のおばさんやおじさんも普通に怖いです。当然のように「彼ら(公民権運動家)が死んでも自業自得」だと言ってしまうなんて…。
>…ナチスと大差ないように思えました。

自分の感想文の一部ですお恥ずかしいのですが

「・・・今まで見た中でも一番ひどくて(南部の黒人差別)今思うと、お前ら本当によく恥ずかしくないね?って感じだけど、多分、50年前にリアルに生きていた彼ら彼女らは、心の底から黒人は下で当たり前だと思っていたのだと思う、罪悪感など無しで。」

「で、他の映画とかでも見た描写が、この映画では事実に基づいている部分が多いらしく、きっと人間はもっとひどい事、確信的に、誰もが出来るんだと思う。でも、そう、あんたたちが戦った、ナチスと同じだよ、ってそう思わないの???」

こんな感じでした。
ナチスと戦ったくせに、自分のやってる事が分かんないのが人間なのですよね~。

>アメリカの人種差別の根深さを感じます。

ホントに信じられなくらい差別の根深い国だと思います。
今も知らないだけであるのかもしれない・・・。

>「真の敵は貧困」というセリフが印象的。

これは今現在のシリア内戦も、最終的にはこれが原因らしいですね。。。
世界中で食べ物やお金がうまく回る事って、夢物語なのでしょうか???

>また、ペル保安官補の奥さんもステキです。あの立場で、良心に従う事ができるなんて…!

詳細は忘れたのですが、このヒトのことは覚えています。
この後に続く文章の部分が思い出せなくて・・・すみません中途半端で。
再見は(当分は)しないと思います(笑)。

*************************

「薄桜記」は、もう2年くらい持っていて、見ていないんです(涙)。
最初の方は何回か見たのですが、言葉も分かり辛いし、
もう見ないかもしれません・・・。

「マッケンナの黄金」やっとやっと見ました。
太陽が主人公でしたね~♪
公開当時は斬新な作品だったように思います。
俳優陣も凄いけど、現代の日本人が見ても・・・すみません、って感じでした(笑)。


2013/06/25 19:29  miri〔編集

>miriさん

> イラスト、正しい場面は思い出せませんが、怖いです、美しいです、恐ろしいです。。。

ありがとうございます。
彼らが町に来て、初めて町の流儀でご挨拶されたところですね~。KKKはなんで十字架を燃やすんだろう?

> 小さいころから??? それは恐ろしかったことでせう。
> 現実の方がやはり、ホラーより怖いですよね・・・

そうなんですよ、これが現実にあったことだとわかってきてからが怖かったです。小さい頃はただのホラー映画だと思ってたので、「お~、燃えてる燃えてる!」くらいにしか思わなかったからなぁ。なぜか、このシーンばかり目にしてたもので。

> 多分、50年前にリアルに生きていた彼ら彼女らは、心の底から黒人は下で当たり前だと思っていたのだと思う、罪悪感など無しで。
> きっと人間はもっとひどい事、確信的に、誰もが出来るんだと思う。

それが恐怖と嫌悪感をもたらすのかもしれませんね。なんらかのきっかけで彼らと同じになってしまうかもしれないし、そうでなくても自分が差別の対象になる事だって…。
ナチスと戦ったはずのアメリカ人でもこうなんだから…と思うと本当に怖いです。

> これは今現在のシリア内戦も、最終的にはこれが原因らしいですね。。。
> 世界中で食べ物やお金がうまく回る事って、夢物語なのでしょうか???

哀しいですよね…。貧富の差が小さい国ほど、幸福に感じている人が多いという統計があった気がするし、科学技術の進歩は結局格差を広げただけなのかな…。

> 詳細は忘れたのですが、このヒトのことは覚えています。
> この後に続く文章の部分が思い出せなくて・・・すみません中途半端で。
> 再見は(当分は)しないと思います(笑)。

再見はわたしも出来ないと思います。ストーリーの細かなところは忘れても、この作品の伝えたかった事は絶対に忘れないでしょう!

> 「薄桜記」は、もう2年くらい持っていて、見ていないんです(涙)。
> 最初の方は何回か見たのですが、言葉も分かり辛いし、
> もう見ないかもしれません・・・。

これは終盤だけでも観た方がいいと思います!
のた打ち回りながらの殺陣のシーンなんですが、雷様の渾身の演技でした。10分程度だと思います。

> 「マッケンナの黄金」やっとやっと見ました。
> 俳優陣も凄いけど、現代の日本人が見ても・・・すみません、って感じでした(笑)。

輝く太陽と荒野…風景を楽しむ作品かな。
ストーリーはまあいいんだけど、テンポが悪いというか、盛り上がらないんですよね~。主人公はカッコよかったので、いろいろと目の保養にはなりました(笑)
2013/06/26 07:51  宵乃〔編集

No title

撮っておいたのやっと見ました。ハックマンいいですね。ポパイ刑事を思い出します
2013/07/15 19:00  フー

>フーさん

はじめましての方ですよね?
ようこそいらっしゃいました♪

> 撮っておいたのやっと見ました。ハックマンいいですね。ポパイ刑事を思い出します

ホント、渋いハックマンの演技が印象的でした。
「フレンチ・コネクション」は一度観たきりですが、あの時も本物の刑事みたいな迫力がありましたね。

コメントありがとうございました。
2013/07/16 10:07  宵乃〔編集
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