忘却エンドロール

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「グレンとグレンダ」観た

グレンとグレンダ
原題:GLEN OR GLENDA
製作:アメリカ’53
監督:エドワード・D・ウッド・Jr
ジャンル:ドラマ/ドキュメンタリー

【あらすじ】服装倒錯が社会から差別的な扱いを強く受けていた時代。服装倒錯者グレンは婚約者には内緒で女性の格好をし「グレンダ」として街を歩くのが好きだった。だが、やがて隠しているのが後ろめたくなり…。

エド・ウッド」を再見して、彼の作品について調べていたら、これがパブリックドメインになったという事で、動画サイトにアップされていたので観てみました。
心の準備が出来ていたからか、そこまで酷くは感じなかったというか、動画サイトがある時代に生まれていたら大活躍だったんじゃ…と切なくなったり。生まれるのが早すぎたのかなぁ。
まあ、作品が最低ではないと言っても、服装倒錯にいたる経緯や、その原因、神様も間違える事があるんだというような事を、くどくどくどくど繰り返すし、資料映像や同じシーンの使い回しも多いから、けして上手くはないんですけどね。
抽象的、暗喩的表現(だいぶわかりやすい部類)も多いから、そういうのが苦手な人は面白くないかも。しかも、製作会社に言われて、意味不明なお色気シーンが加えられているし!
あと、性同一性障害についてはおまけ程度で、ポスターを見て映画館に来た人はそりゃあ怒ったでしょう。詐欺同然です。
でも、服装倒錯者や性同一性障害についてもっと知ってもらいたい、受け入れてほしい!というエドの熱い想いは伝わってきて、わたしでもちょっとグッときたくらいなので、同じような悩みを抱えている人なら共感、感動したことでしょう。

また、ベラ・ルゴシの狂言回しは、演技の上手さとホラーテイストで浮いてはいるものの、見ごたえありました。「エド・ウッド」の俳優さんの役作りの素晴らしさもわかったし、一見の価値あり!
エドの熱演もいいですね。ショーウインドウを物欲しげに眺めつつ、ガラスに映る自分の姿とマネキンを比べてしまったり、恋人に贈ると言ってネグリジェを買おうとして、つい手触りを確かめすぎてしまったり。実感こもってます。
ドロレスが意外と真面目に演技していると思ったら、映画の趣旨を知らない時の演技か~。まあ、こういう明かされ方は嫌だよな…。
「エド・ウッド」が好きなら十分楽しめる作品だと思います。

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■ Comment

有難うございました☆

見られました~!!!
教えて頂いたこと、全部分かりやすくて、楽しく見られました☆
いつも色々と本当にありがとう~☆

>心の準備が出来ていたからか、そこまで酷くは感じなかったというか、

まぁ「最低監督」と言われるだけの事はありましたね(笑)

>動画サイトがある時代に生まれていたら大活躍だったんじゃ…と切なくなったり。生まれるのが早すぎたのかなぁ。

もうさっさと生まれ変わって、きっと今大活躍しているような気がするのは
私だけでしょうか???

>でも、服装倒錯者や性同一性障害についてもっと知ってもらいたい、受け入れてほしい!というエドの熱い想いは伝わってきて、

これです、彼の良い点は、このひとことに凝縮されています!

>わたしでもちょっとグッときたくらいなので、同じような悩みを抱えている人なら共感、感動したことでしょう。

全く共感です♪

>また、ベラ・ルゴシの狂言回しは、演技の上手さとホラーテイストで浮いてはいるものの、見ごたえありました。

とうとう見たぞ~!!!と、世界中に言って歩きたい気分です☆
あの映画の俳優さんも良かったけど、やはり本物の迫力は、違いました!!!

>「エド・ウッド」の俳優さんの役作りの素晴らしさもわかったし、一見の価値あり!
>「エド・ウッド」が好きなら十分楽しめる作品だと思います。

仰るとおり、本当に見られて嬉しかったです!

彼女の事は、まぁ私生活は本当のところは分からないし、
半分騙されたとしても、この当時はラブラブだったと思うので、
許してあげてほしかったです。。。
2013/03/26 18:25  miri〔編集

>miriさん

いらっしゃいませ!
楽しく観られたようで良かったです。せっかく動画があるんだし、彼のためにもたくさんの人に観てもらいたい!

> まぁ「最低監督」と言われるだけの事はありましたね(笑)
> もうさっさと生まれ変わって、きっと今大活躍しているような気がするのは
> 私だけでしょうか???

ホント色々と手抜きだったり強引だったり、時間と予算があればもっとできたんだろうなぁ…。
でも、きっともう生まれ変わって”俺の時代がきた!”みたいに喜んでますよね(笑)

> とうとう見たぞ~!!!と、世界中に言って歩きたい気分です☆
> あの映画の俳優さんも良かったけど、やはり本物の迫力は、違いました!!!

やっぱり本物は違います。エドが惚れ込むのも当然です。彼を映画の世界に連れ戻したという点だけで、エドは素晴らしい映画監督だと思いました。

> 彼女の事は、まぁ私生活は本当のところは分からないし、
> 半分騙されたとしても、この当時はラブラブだったと思うので、
> 許してあげてほしかったです。。。

まあ結婚はなくなっても友人には戻ってほしいかなぁ。彼と別れてから彼女も才能を発揮してましたしね~。

この作品についてお話できて嬉しかったです♪
2013/03/27 07:36  宵乃〔編集

観れるんですね!

早朝に「エド・ウッド」を再見したところだったんです。
グッドタイミング!
(多分私の記事は3日後ぐらいになると思うんですけど・・・。)

ラジー賞もそうですが、
覚悟してみるからか、そこまでひどくないじゃんって作品もありますよね。
数多の作品が生み出されても知らないうちに消えてしまっているわけですから
悪評でも世間から評価してもらえるって事はすごい事なのかもしれませんね。

私も今度観てみようと思います。
2013/03/27 09:53  マミイ編集

>マミイさん

こちらもコメントありがとうございます!
朝からこの感動作品をご覧になるとは…もしかして今うさぎみたいに目が赤くなってたり?

> ラジー賞もそうですが、
> 覚悟してみるからか、そこまでひどくないじゃんって作品もありますよね。

ですよね~。とくに彼の作品は低予算なうえに驚異的な早撮りなので、それを考慮すればここまで仕上げられるのは逆にすごいかもしれません。

> 数多の作品が生み出されても知らないうちに消えてしまっているわけですから
> 悪評でも世間から評価してもらえるって事はすごい事なのかもしれませんね。

確かに!
それなりの作品なんて、観たことも忘れてしまうものも多いですし、印象に残るという点ではエド・ウッドの右に出るものはいないかも。

> 私も今度観てみようと思います。

ニコニコアカウントを持ってないなら、こちらで観られます↓
http://www.nicozon.net/watch/sm11331213

下品な広告とかでるかもしれませんが、変なサイトではないのでご安心を。
動画の下の「全画面再生」リンクでフルスクリーン視聴可能。
動画右下の”ふきだしアイコン”でコメント表示/非表示切り替え。
3分割されてるので、1を観終わったら上のサムネイルの横にある「2⇒ sm11331320」で次にいきます。
2013/03/27 11:27  宵乃〔編集

記事も書きました

教えていただけて本当によかったです!

>服装倒錯者や性同一性障害についてもっと知ってもらいたい、
>受け入れてほしい!というエドの熱い想いは伝わってきて
本当ですよね。
何だかわからない熱意が伝わってくる映画でした。

>「エド・ウッド」が好きなら十分楽しめる作品だと思います。
こっちだったか、「怪物の花嫁」だったか忘れましたが
「エド・ウッド後に見ると名作」ってタグが貼ってあって
すごく納得しました。笑
「エド・ウッド」の裏話エピソードがだぶって
余計にうるうるしちゃうんですよね。

2013/04/02 08:20  マミイ編集

>マミイさん

ウッド作品を観てもらえた上に、喜んで頂けて嬉しいです。エドも喜んでいると思いますよ~。

> 何だかわからない熱意が伝わってくる映画でした。

まっすぐなんでしょうね~。監督としての評価より、自分にしか伝えられない事を伝えたいという使命感を持っていたのかもしれません。

> 「エド・ウッド後に見ると名作」ってタグが貼ってあって
> すごく納得しました。笑
> 「エド・ウッド」の裏話エピソードがだぶって
> 余計にうるうるしちゃうんですよね。

そうなんですよ~。劇場で暴動を起こしていた観客も、「エド・ウッド」を見ていれば…(笑)
TVでも「エド・ウッド」とセットでオンエアしてもいいと思います!
2013/04/02 10:50  宵乃〔編集
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