2012年03月に観たお薦め映画

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「ジングル・オール・ザ・ウェイ」観た

 | ファミリー  com(6) 

ジングル・オール・ザ・ウェイ
製作:アメリカ’96
原題:JINGLE ALL THE WAY
監督:ブライアン・レヴァント
ジャンル:★コメディ

【あらすじ】息子ジェイミーの空手の段の授与式に間に合わなかった、仕事人間のハワード。その埋め合わせとして、クリスマスに大人気のヒーロー人形を贈ろうと考えるが、気がつけばイブの朝。当然どこの店も売り切れていて…。

久し振りにお気楽な笑いを堪能しようと思ったら、ラストはうっかりボロ泣きしちゃいました。なんかわたし、ダメ親父が頑張る姿にホント弱いみたいで(笑)
結構やりすぎなところもあるんですけど、あのシュワちゃんがヒーロー人形を求めてがむしゃらに突っ走る姿がいいですね。
前半は息子の信頼を失っていくダメな親父っぷりを見せていて、人形探しもどこか仕事の延長のよう。息子の機嫌が直って父親の威厳を取り戻せれば、それだけでいいと思ってるふしがあります。なので、人形争奪戦でこっぴどくやられる姿も「もっとやれ!」と笑って観てたんですけど、そんな彼がライバル親父マイロンとの激戦を経て、本当に息子のためを想って人形を贈りたいと考えるようになるんですよ。
マイロンの姿が息子ジェイミーの未来と重なる演出が可愛い。表情豊かなシュワちゃんが、ここで父親の顔に。
ここからの親父は一味違う。真剣すぎるあまり道を踏み外しそうになりつつも、息子に一番の思い出をプレゼントするために頑張ります。そして、ダメ親父から息子の誇れる父親へ…。
ラストは本当にぶっ飛んだ展開なんだけども、父親が成長した事で息子も成長するという展開が泣かせます。こんな素敵なパパと優しい息子を持って、奥さんも幸せですな~…と思っていたら、最後のオチでまたわらわせてもらいました。
思いっきり笑って最後はホロリとさせられる、良作コメディだと思います。

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映画「ジュリー&ジュリア」観た

 | 伝記/自伝/実話  com(14) 

ジュリー&ジュリア
製作:アメリカ’09
原題:JULIE & JULIA
監督:ノーラ・エフロン
原作:ジュリー・パウエル、ジュリア・チャイルド
ジャンル:★自伝/ドラマ

【あらすじ】1949年。フランス料理に魅了さたアメリカ人主婦ジュリアは、名門料理学校に通い、やがてレシピ本執筆に情熱を注いでいく。一方、現代のNYでは、作家を夢見るOLのジュリーが、料理ブログでジュリアのレシピ524品に挑戦していた。

料理映画というより、人生を豊かにするコツを教えてくれる映画という印象でした。
まあ、料理はたくさん出てくるんですけどね。あのバターたっぷりな料理を見てたら胸焼けを起こしそうに…。あと、ロブスターを生きたまま茹でるのはダメー!
いつも行き当たりばったりで料理を作っている私には、ジュリーの「レシピ通りにやると、ちゃんとクリームになってほっとする」という言葉がわかるようなわからないような。彼女の”料理を通じてジュリアに少しでも近づきたい”という気持ちも、料理に対してそんな風に考えた事はなかったけど、特別なひとに繋がるものならどんな些細な事でも特別だと思える気持ちはわかりますね。ここらへんは先日観た「ある日どこかで」に通じるものがあるかも。

そんな彼女の尊敬するジュリアは、大柄でいきいきした人のよさそうなオバチャン。メリル・ストリープというと怒ったりカリカリしたりする役ばっかりのイメージだったけど、こんな穏やかな役も演じるとは。さすがです。
ジュリーパートで彼女が成功するとわかっているんですが、そのための努力や、彼女を支えた人々、とくに深い愛情で結ばれた理解ある夫とのことが描かれていて引き込まれます。
ジュリーが夫とケンカして、「ジュリアなら家庭を犠牲にしたりしなかったはず」とまるで実際の彼女を知ってるみたいに言っていて、料理好きで素敵な夫がいるという共通点だけでなく、本当にふたりはどこかでつながっているような気がしました。
最後はちょっと寂しいものもあったけど、ジュリーのジュリアへの想いは変わらず…むしろ大きくなって、笑顔で終わったのが良かったです。

映画「ある日どこかで」観た

 | SF  com(8) 
Tag:リチャード・マシスン 

ある日どこかで
製作:アメリカ’80
原題:SOMEWHERE IN TIME
監督:ジュノー・シュウォーク
原作:リチャード・マシスン
ジャンル:★ファンタジー/SF/ロマンス

【あらすじ】母校で初演を迎えた劇作家リチャード。そこへ見知らぬ老婦人が現れ、金時計を手渡すと「帰ってきて」と言って去っていった。数年後、その町のホテルで一枚の肖像に心を奪われた彼は、日増しに膨れ上がる“彼女”への想いに苦しみ…。

とってもロマンチックなお話でした。まあ、先は読めるしストーリーも単純なんですが、どうせなら何も知らずに観る方が面白いと思います。以下、少々ネタバレしてます。
この作品は、「強く強く想い続ければ、運命の相手に出会える」とか「きっと目が覚めたら別の世界にいる」とか、そういう夢みたいな事を一度でも考えた事がある人なら、琴線に触れるんじゃないでしょうか?
一枚の肖像に恋してしまった主人公が、少しでも相手に近づきたいと彼女に関するあらゆる記録を調べまくり、ついに彼女との接点を見つけてしまう前半は、妙に心惹かれるものがあります。
運命に導かれるように過去への旅立ちを決意する主人公。冒頭の老婦人の言葉でタイムトラベルの予感はしていたものの、彼女に会いたいと願う想いの強さ、どんな障害も振り払ってやるという執念が見ごたえありました。
タイムトラベルの方法については人によっては冷めるようですが、最近のニュートリノの実験(光速越え?)に対する人々の夢いっぱいの反応を見てたら、これくらい映画好きなら受け入れて当然かと思えたり。いいじゃない、ロマンチックで。
タイムトラベル成功後のラブラブな展開は照れてしまって苦手ですが、ある事を忘れるにはこれくらい必要なんでしょうね。肖像の美しさの秘密もわかって、なおさら終盤の展開が切ない…!
会う前から想い合っていたかのような二人…というか自力でタイムトラベルできるくらいだから、ずっと前から潜在意識で相手を認識していてもおかしくない。そんなふたりの永遠の愛が描かれてました。
観ている間より、思い返している時のほうが、この作品に酔えるかも。

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TV映画「アガサ・クリスティ ミス・マープル4」感想

へぇ~、マープル役の人変わったんだぁ、ということで懲りずに観てみました。最近、映画の無料放送やら、海外ドラマgleeシーズン2の一挙放送やら、マープル4、5の放送やら、録画しまくりの観まくりで、ホント疲れる…。

『ポケットにライ麦を』

役者交代で慎重に堅実につくった感じでした。前の女優さんはわたし的にイメージが合わないと思っていたので、新しいひと(ジュリア・マッケンジー)の雰囲気はなかなか良さげで、入り込みやすかったです。原作にも忠実らしく、ちょっと登場人物が多くて置いてかれそうになったけど、ラストの手紙がいいよね。犯人は極悪非道で、マープルが行儀作法を教えた少女の無念を晴らすために来るというのもよかった。

『殺人は容易だ』

犯人も動機も、原作とまったく違うらしいです。それでも全体の流れは同じというのはすごいけど、この犯人だとタイトルに結びつかない…。まあ、自分のプライドを傷つけた男に復讐するため、彼の友人たちを殺してその犯人に仕立て上げようという犯人よりは、この犯人のほうがいそうではある。にしても殺しすぎだけど。

『なぜ、エヴァンズに頼まなかったのか?』

ヒロインが可愛くなかったので、まったく集中できず、ストーリーがよくわからなかったです。恋人(仮)が殺されそうになって、犯人が焦ってると喜ぶってどうなんだ。マープルシリーズじゃないものを改変したなら、役割分担はきちんとしてほしいところ。行動力のあるヒロインがいるなら、マープルは安楽椅子探偵のポジションにいてもいいのに…。犯人や動機も強引に変えた感じだったし、ラストに殺す必要あったのかも疑問。

『魔術の殺人』

以前、別の映画で観てるんだけど、ぜんぜん覚えてません…。魔術っていうほどのトリックでもなかった気がするが、推理できたわけではない。観終わっても、あの家族のことがいまいちわからなかったです。頭が疲れてるせいかな?…まあ、がんばって来週も観るけどね。

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映画「名もなきアフリカの地で」観た

 | 伝記/自伝/実話  com(2) 
Tag:ドイツ 

名もなきアフリカの地で
製作:ドイツ’01
原題:NIRGENDWO IN AFRIKA
監督:カロリーヌ・リンク
原作:シュテファニー・ツヴァイク
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】1938年4月、ナチスの迫害を逃れ、故郷ドイツからケニアに渡ったユダヤ人一家がいた。弁護士の父ヴァルターは農場で働き、お嬢様育ちの母イエッテルは文句ばかり。そんな中、娘のレギーナは料理人オウアらケニア人と打ち解け…。

シュテファニー・ツヴァイクの少女時代の体験を綴った自伝の映画化。
最初は、何もわかってない母親イエッテルの我がままと差別意識が目立って、ドイツの現状を知らないんだから仕方がないとは思っても、なかなか入り込めませんでした。でもその分、自分たちがどんなに幸運なのかを知って、”違い”を尊重する事の素晴らしさに気付いた後の変化が目覚ましい。
幼い娘が子供らしくすぐにアフリカに馴染んで、料理人オウアやケニアの子供らと心通わせていくのももちろん良かったですが、ナチスの迫害を逃れた事や生きる事の意味について考えさせるのは、この夫婦のエピソードでした。
夫については、真っ先に一人でアフリカに逃げてきたのかと思ったけど、あの妻を迎えるには、ある程度生活の基盤を整えてからじゃないとダメだと考えたのかな?
妻の心情の変化にまったく気付かないし、家族の中でたぶん一番アフリカに馴染めてなかったしで、成長したのか悩んでしまったけど、最後の決断は、家族と一緒にいる事が一番大事だと気付いたからですよね。イナゴを必死で追い払う彼の姿に、やっと家族が一つになったと感じました。
イエッテルの浮気とか夫婦の溝とか、祖国があんなことになってるのに、そんなことしてる場合か!と思わないでもなかったけど、レギーナの無垢な笑顔とオウアのあったかい笑顔に救われて、最後まで観ることができました。
イエッテルの「賢い人は違いを尊重する」と、夫の「僕の愛するすべてがこのベッドの上にある」というセリフが印象的。ちょっと長いし淡々としてるけど、なかなかの良作です。

映画「シシー ある皇后の運命の歳月」観ました

シシー ある皇后の運命の歳月
製作:オーストリア’57
原題:SISSI - SCHICKSALSJAHRE EINER KAISERIN
監督:エルンスト・マリシュカ
ジャンル:★ロマンス/歴史劇

【あらすじ】19世紀、オーストリアの支配下にあるハンガリーでは反オーストリアの気運が高まっていた。シシーはハンガリーの人々に愛されていたが、ソフィー大公妃は彼女の長期滞在を快く思っていなかった。やがて、帰国した彼女は結核を患い…。

シシー三部作は以前BSで全部観て感想を書いたような気になってたけど、そういえばこの三作目の後半を録画失敗したなぁと思い出し、イマジカ無料放送で鑑賞。タイトルが邦題とDVD題と二種類あってわかりづらいんですよ。原題はドイツ語で、邦題とほぼ同じ意味です。
本当は最初から見直したかったものの、さすがに連日映画漬けで諦めました。でも、観ているうちに記憶が蘇ってきて、最後はもう感動で涙が…!
やっぱりこれは三作全部観てこその作品ですね。愛情豊かで美しいシシーを観ていると、ラストにあっけなく民衆が受け入れる展開も納得できてしまいます。
こんな奥さんがいたら、皇帝の地位なんて捨てたくなっても仕方がないよ、うん。地味だけどシシーを心から愛している皇帝さんもよかったし、責任感が強すぎるあまりに息子に対して大公妃としてしか接する事ができないゾフィーも良かったと思います。
でも、この作品で一番光ってたのは母娘の絆でした。シシーが病に倒れた時に、母親がすぐに駆けつけて気落ちした彼女を励まし外に連れ出す展開が大好きです。子供の頃からお父さんと自然の中で楽しい毎日を送ってきた彼女にとって、一番の薬ですよね。
そしてラスト、愛するわが子の姿を見つけて、思わず駆け寄って抱き寄せるシーンがいい!
ベタだけど、あの距離をドレス姿で一生懸命走るのがいいんです。それを見守るシシーの母親と同じような心境になってしまいました。
あと、ついでにシシーの護衛、ベックル大佐の恋模様が面白かったです。語学の才能をナンパに使うとは…(笑)
ずいぶん間を空けてしまったけど、やっと三部作を観終える事ができてよかったです♪

映画「グランド・ホテル」観ました

 | ドラマ  com(2) 

グランド・ホテル
製作:アメリカ’32
原題:GRAND HOTEL
監督:エドマンド・グールディング
原作:ヴィッキー・バウム
ジャンル:★ドラマ

ベルリンで超一流の「グランド・ホテル」。今は落ち目バレリーナや、危機に瀕した大企業の社長と雇われ美人秘書、借金で首が回らない自称”男爵”、一生の思い出作りに来た老人クリンゲラインなどの客が、この場所で様々に交錯する。

”グランドホテル形式”の呼び名の由来となった作品。
ホテル内での、たった一晩の出来事なのに、それぞれの人生が垣間見えて、これからの彼らを考えずにはいられませんでした。
イラストに描いたシーンも好きなんですが、やっぱり男爵の魅力に惹かれましたね。メインの登場人物全員と関わる中心人物なんですが、泥棒なのに優しいし紳士なんですよ。
いいカモであるはずのクリンゲラインに近づくも、彼に「こんなにしてもらったのは初めてだ」と心から嬉しそうに言われ、ふと目を逸らし、それからとても優しい目で「友達だから」と答えるシーンでがっちり心を掴まれました。
財布を盗めず、ネックレスも盗めず、困りきっているという事をおくびにも出さないで、たまたまホテルで出会った人々に優しくする姿にはグッときます。
ラストは物悲しくも、どこかあたたかい余韻を残しました。

映画「犬神家の一族(1976)」観ました

 | ミステリー  com(18) 
Tag:市川崑 横溝正史 日本 

犬神家の一族(1976)
製作:日本’76
監督:市川崑
原作:横溝正史
ジャンル:★ミステリー/サスペンス

【あらすじ】犬神財閥の創始者、犬神佐兵衛が亡くなり、遺言公開のため親族が集まる。だがその内容は、ある条件で恩人の孫娘、珠世に全財産を譲渡するというものだった。彼女が何者かに命を狙われ、名探偵・金田一耕助が調査に乗り出す。

あらやだ面白い!!
すみません、正直舐めてました。初めてまともに観たのは稲垣吾郎が主役のTV映画だったし、2006年の市川崑監督によるリメイクも、役者が中途半端に知ってる顔ばかりでコスプレしてるようにしか見えず、世界観に入り込めなかったんですよね。
この世界観は、原作やマンガとかじゃないと、違和感が先にたって入り込めないな~と思ってたのに、そんな予想を裏切ってこれは全然大丈夫でした。やっぱ、邦画はある程度古い方がいいわ!(私だけかも)
とにかく、登場人物全員がしっくりきました。この時代の空気と格好が馴染んでるというか。奇々怪々な事件がいつ起こってもおかしくないと思える雰囲気が素敵です。
ストーリーは(覚えられなくて)いつも初見みたいに楽しめるし、これは何度観ても飽きなさそう!
前から思っていた「金田一って事件解決するの遅すぎない?」という疑問も、今回はまったく湧いてきませんでした。
イラストはスケキヨさんとどちらにしようか悩んだけど、普通に金田一にしてみました。石坂浩二と大泉洋を足して2で割ったような顔に…(笑)
いつかこのシリーズをぜんぶ観てみたいです。

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映画「デッドマン・ウォーキング」観ました

 | 社会派  com(4) 
Tag:ショーン・ペン 

デッドマン・ウォーキング
製作:アメリカ’95
原題:DEAD MAN WALKING
監督:ティム・ロビンス
原作:ヘレン・プレジャン
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】ニュー・オリンズの“希望の家”で働くシスター・ヘレン。ある日、死刑囚マシューの”面接に来てほしい”という手紙を受けとり、彼と接見する事に。彼は残忍な殺人事件を起こしたが、彼女はマシューを一人の人間として見ようとし…。

ゾンビ映画かと思って観始めたら、実話をもとに死刑の実態を描いた社会派ドラマでした。
監督さんは死刑制度反対の立場らしいけど、反対派も賛成派も考えさせられる良い映画だったと思います。以下ネタバレ。

驚いた事に、この死刑囚マシューは本当に最低でクズなレイプ殺人犯なんですね。死刑制度反対の映画なら冤罪を扱うところですが、この監督さんは反対を訴えかけるのではなく、死刑というものをもう一度見つめなおす機会を与えてくれました。
シスター・ヘレンは「どうしてこんな男のために!」と周りにさんざん言われ、自分でも言っちゃったのに、最期まで彼の魂を救済するために彼と向き合います。
わたし的には、こんな奴を救う必要はないと思うので、その点では彼女に共感する事は出来ません。でも、彼のような人間に自分の罪を悔い改めさせた事には、本当に感動しました。自分の罪を認め、悔やんで、被害者や遺族や自分の家族に心から謝る気持ちがなければ、死刑なんて無意味だと思うから…。
スーザン・サランドンとショーン・ペンの演技が素晴らしいですね。途中から映画だという事を忘れるくらい引き込まれました。死刑について考えるなら、一度は観てほしい名作です。
ちなみに、タイトルの意味は”死者の行進”。死刑囚が処刑場に向かう時に、看守が言ってます。

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映画「ペネロピ」観た

 | ファンタジー  com(2) 
Tag:イギリス 

ペネロピ
製作:イギリス・アメリカ’06
原題:PENELOPE
監督:マーク・パランスキー
ジャンル:コメディ/ロマンス/ファンタジー

【あらすじ】イギリスの名家、ウィルハーン家の一人娘ペネロピは、先祖が魔女から受けた呪いによって豚の鼻で生まれた。呪いを解く唯一の方法は、先祖の同類”名家の人間”による真実の愛。母親に言われ、お見合いを続けるペネロピだったが…。

わりとあっさり目なお伽話でしたが、ふつうに楽しめました。ペネロピがキュートですよね。豚鼻でもぜんぜん可愛いです。
コメディなんで、その鼻を見た時の殿方の反応がダイナミック。ギャーと悲鳴を上げて、二階の窓をぶち破って爆走し、それをスニーカーをはいた執事がダッシュで追いかけて捕まえます(笑)
彼女を化物扱いする男には「そこまで?」と思いましたが、きっと金目当てで彼女に近づいた男には、そういう風に見える呪いなんでしょう。そう考えると、マックスも最初の段階で顔を見ていたらやばかったかも?
執事には終盤驚かされる事もあって、ロマンスとしてはやや弱かったけれどファンタジーとしてはなかなか。
呪いの本質がどういうものかという設定も良かったですが、あの母親が突っ走りすぎて逆に先が読めました。娘を守るためと言いつつ、自分のことばかり考えている彼女の姿は、妙にリアルなんですけどね~。
にしても、理解者っぽい父親も、結局は母親と変わらなかったと思うと哀しいものがあります。影薄かったし、金持ち設定を保つためだけにいたような…。
でもまあ、家出中に出会った女の子との友情や、ペネロピをつけねらう記者が見せる良心など心温まる瞬間もあり、ほのぼの笑って観られました。クリスティーナ・リッチが好きなら、より楽しめると思います。

映画「クラッシュ(2004)」観ました

 | 社会派  com(3) 
Tag:ポール・ハギス 

クラッシュ(2004)
製作:アメリカ’04
原題:CRASH
監督:ポール・ハギス
ジャンル:★ドラマ/犯罪

【あらすじ】クリスマスを間近に控えたロサンゼルス。さまざまな立場、さまざまな人種の人々がいるその街で、差別、偏見、憎悪が渦巻くなか、悲しみを抱えた人たちがぶつかりあう。

疲れる作品だと聞いていたので気合を入れて鑑賞。最初は頭がこんがらがったけど、なんとか大体のところは理解できたかも…?(汗)
冒頭から差別的な発言、行動を見せ付けて「うわぁ…」と思いました。今でもアメリカではこんな状況なんだろうかと考えてしまったけど、たまたまアメリカは様々な人種に溢れているから、怒りやストレスのはけ口が人種差別として現れているだけで、イライラして怒鳴ったり八つ当たりしたりするひとなんてどこにでも溢れてますよね…。なので、そういうトゲトゲした気持ちばかりで人間らしいふれあいを忘れ、他人を信じられなくなってしまった現代人を描いた作品として観ることができました。
印象に残ったのが、透明マントと事故車から救出のエピソード。透明マントは先が読めるものの、二人の天使の思いやりにホロリ。事故車からの救出は、人間の多面性というものを痛感しつつ感動で涙が。ちょっと話しただけで相手の本質を知ったような気になってはいけませんね。
それらと逆の意味で別の一面に気付いてしまう、聖母像と兄弟と母親のエピソードはきついものがありました。本人が気付いていないような人間の弱くて残酷な一面も、やはり”真実”だということでしょうか。
残念だったのが、サンドラ・ブロックのエピソード。階段から落ちてメイドに助けられるまでの心細さと不安をもっと見せてくれてもよかったと思います。ただでさえ出番少なかったのに…。
車の衝突と、人と人との衝突をかけた「クラッシュ」というタイトルが冴えてました。

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映画「バンビ2/森のプリンス」観た

 | ファミリーアニメ  com(0) 

バンビ2/森のプリンス
製作:アメリカ’06
原題:Bambi II
監督:ブライアン・ピメンタル
ジャンル:★ファミリー/ドラマ

【あらすじ】母親と死別したバンビは、父親である王様に引き取られる。群れ全体を守らなければいけない王は、次の春になるまでバンビを養育することに。不器用ながら絆を深めていく親子だったが、やがてフクロウに頼んであった養母が見つかり…。

「バンビ」と続けて観ました。前作はアニメーションとして優れているけど、観やすくて感情移入しやすいのはこちらですね。前作で省略された、バンビが母親を亡くしてから父親と一緒に成長していく様子を丁寧に描いています。
アニメーションももちろん綺麗だし、バンビと友達の可愛い子供時代をメインにしているのが嬉しい。前作は意外とすぐに大人になっちゃって、少し物足りなかったんですよ。
ちょっと違和感があったのは、王としては偉大でも父親としては初心者な王様。前作ではほとんど話さず、雄々しい立ち姿が映るだけだったので、子供への対応が分からずため息をつく姿が残念でした(笑)
姿は鹿だし、森での生活があって、鹿としての成長が描かれているんだけど、ほとんど人間とかわりないシングルファーザーと息子の物語ですね。父親に認めてもらいたくて、ジャンプや強そうな鳴き声(実際は子山羊みたいな声)の練習をするバンビと、そんな健気な姿に心動かされ、しだいに一緒に過ごす時間が増えていき、いろいろな事を教えて成長を見守るのがしあわせだと気付く父親…。
養母が見つかってからは涙を堪えるのが大変でした。バンビが過去の辛い出来事を乗り越えて成長する瞬間や、王としてではなくひとりの父親としてバンビを想い涙するシーンに感動。
前作を知らない人でも楽しめる作品だと思います。

映画「トッツィー」観ました

トッツィー
手つきが女性っぽいのがさすが。
製作:アメリカ’82
原題:TOOTSIE
監督:シドニー・ポラック
ジャンル:★コメディ

【あらすじ】演出家と揉めてばかりで役をもらえなくなってしまった俳優ドーシー。友人の書いた芝居の公演資金を得るため、女装してTVドラマのオーディションへ。見事役を勝ち取った彼は、そこで看護婦役のジュリーに一目惚れし…。

久し振りに観たら楽しくて、リラックスしながら笑って鑑賞。
ホフマンの女装がホント上手い。ちょっと体格でばれそうな感じはあるけど、こういうおばさんいるよね。裏声と地声の使い分けもすごいし(タクシーを止めるシーン最高)、だんだんチャーミングに思えるから不思議。ノリノリで写真撮影するシーンは完全に女になりきってた(笑)
仕事のために女になったんなら、キスシーンくらい我慢しろよという感じですが、オジサマふたりの求愛にたじたじな様子も面白かったです。
好きな人の側にいられて嬉しい反面、偽りの自分しか見てもらえないというジレンマも、定番ながら引き込まれました。もう一人の扱いは酷かったけど、彼女のおかげで”嘘をつくこと”に罪悪感を覚えるようになって成長できたわけだから、必要な部分だったかな。
何気に一番好きなのは、ビル・マーレイ演じる友人。主人公の性別の境界線が曖昧になってきている(笑)のを生暖かい目で見守っているのが地味にいい。口数も少なかったけど、バッチリ笑わせてもらいました。
ラストも後味爽やか。最近映画見まくりで疲れてたけど、再見できてよかったです。
ちなみに、タイトルの意味は”かわいこちゃん”というアメリカのスラング。

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映画「サブウェイ」観た

サブウェイ
製作:フランス’84
原題:SUBWAY
監督:リュック・ベッソン
ジャンル:ドラマ/アクション/ロマンス

【あらすじ】美しい人妻エレナに招待されたパーティで、金庫を爆破して重要書類を盗んだフレッド。彼は追ってから逃れ、パリの地下鉄の、さらに深くにある迷路のような地下溝に迷い込む。警察も動き出す中、彼は夢のためにある計画を進め…。

うん、いつも私が見ている夢とだいたい同じ(笑)
街でのカーチェイスとか、入り組んだ地下での追いかけっこ。思いがけない所に扉や通り道があって、あっちこっち行ったり来たり。変な人たちと友達になって、色んな服に着替えて、追いかけられてるのに気にせず自分のやりたいことをやったり…。
『この監督、わたしと同じ夢を見てる!?』と思いたくなるくらい、いつもの夢と感触が同じでビックリです。
夢の中ではテンション異常だし、自分の性別も年齢も色々で、この作品の主人公みたいに「愛する女の腕の中で死んでいく俺、超カッコイィ!」というノリでわざとらしくガクッと力尽きるんだけど、実はまだ意識があって周りの様子をぼんやり満足気に眺めているという終わり方も、「あるある!」って感じで頷いてしまいました(お前だけだ!)
好きでも嫌いでもないけど、ある意味、特別な作品かも。

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映画「ティンカー・ベルと月の石」観た

 | ファミリーアニメ  com(6) 

ティンカー・ベルと月の石
製作:アメリカ’09
原題:TINKER BELL AND THE LOST TREASURE
監督:クレイ・ホール
ジャンル:ファンタジー/アドベンチャー

【あらすじ】もの作りの妖精ティンカー・ベルは、月の石を納める聖なる杖を作る事に。それは、妖精の粉を作り出すための大切な仕事だ。だが、ふとしたはずみで月の石を粉々にしてしまう。彼女は、願いを叶える鏡を探して冒険の旅にでるが…。

わたしの知ってるティンカー・ベルと違う…恋敵ウェンディを抹殺するため、謀略をめぐらせていたティンクはどこへ!?
なんて、おっちょこちょいでカッとなりやすい普通の女の子なティンクには、正直違和感ありまくりでしたが、内容的には子供向けの王道ファミリー映画で素直に楽しめました。
ストーリーもいいけど、妖精についての描写が面白いんですよね。植物の季節ごとの変化や、木漏れ日やくもの巣の水滴、動物や昆虫たちの成長など、自然界の営みを手助けし、美しく彩っているのが妖精なんです。そこら辺は、観てないけど前作でもっと詳しく描写されてるのかな。機会があったら一作目も観てみたいです。
にしても、妖精の粉って妖精の鱗粉か何かだと思ってたのに、月の光から作っていたとは。それはロマンチックだけど、その粉がないと妖精が飛べないってのはなんか哀しい。羽の意味は?
それはともかく、ラストの秋の祭典の様子は幻想的でした。友達の大切さ、謝る事と赦す事の大切さを伝えていて、子供と一緒に観るのに最適です。
何気に、飼い慣らされたネズミ(妖精より大きい雑食動物)と野生のネズミの反応の違いがリアルなところが一番印象に残りました(笑)

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映画「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」感想

 | 社会派  com(2) 

セント・オブ・ウーマン/夢の香り
製作:アメリカ’92
原題:SCENT OF A WOMAN
監督:マーティン・ブレスト
ジャンル:ドラマ

ボストンの名門高校に奨学金で入ったチャーリー。ある日、同級生が校長の愛車にいたずらするのを目撃し、校長に犯人の名前を明かすよう迫られる。そんな時、バイトで孤独な盲目の退役軍人スレード中佐の世話をする事になり…。

噂どおり、タンゴを踊るシーンが素晴らしかったです。視線を動かさずに踊るのは難しいんだろうな。ラストでチャーリーを救うくだりもスカッとしました。
でも、全体的な感想としては、よくもまあここまで(性格的に)こじらせたなぁという感じ。善良なチャーリーとの数日間で立ち直れるのに、善良な姪夫婦の側で暮らしていてもダメだったのかと。…まあ、ろくでもない理由で自分のアイデンティティを喪失した彼からしたら、あの夫婦を見ても余計に惨めになるだけだったんでしょうけど。他人だったからこそ、かつての信念をなくす前の自分を重ね、素直に向き合えたって事でしょうか。
そんな気持ちもわからないでもないですが、それでも”私を嫌え!”という家族への態度には呆れてしまいました。自分は名前を覚えないくせに、チャーリーを”チャック”と呼んだらぶち切れっていうのもねぇ。
どうしても許せなかったのが、街中で車をかっ飛ばした事。誰か轢いてからじゃ遅いですから。止めないチャーリーも悪い。このシーンがなければ、素直に感動できたかもしれません。

映画「理想の結婚」観た

 | ラブコメ/ロマコメ  com(7) 
Tag:イギリス 

理想の結婚
製作:イギリス’99
原題:AN IDEAL HUSBAND
監督:オリヴァー・パーカー
原作:オスカー・ワイルド
ジャンル:ドラマ/ロマンス/コメディ

【あらすじ】1895年ロンドン。政治家ロバートとその妻ガートルードは、社交界の誰もが羨む理想的なカップル。だが突然、彼の過去の不正を知る女性が現れる。親友で独身貴族のアーサーに相談するが、その女性はアーサーにも近づき…。

中盤の演説でロバートがカッコよく決めて、悪女のチーヴリー夫人が潔く退場する辺りまでは面白かったんだけど、それ以降は、状況がこんがらがって面白く盛り上がるはずが、ちょっと外してしまった感じでした。
チーヴリー夫人の悪女っぷりは最高に素敵だったし、アーサーが親友とその妻を仲直りさせようと策を講じたのに、チーヴリー夫人の見事な間の悪さ(彼女的には最高のタイミング)で更にこじれる展開なんかは面白かったので、本当にもったいないです。
私としては、前半の話をもっと膨らませて演説をクライマックスに。チーヴリー夫人が含みのある笑みを浮かべながら去り、ハッピーエンドかと思いきや「まだ問題があった!どうしよう!」みたいなコメディっぽいノリで終わった方がよかったかな。というか、悪女好きなわたし的にはチーヴリー夫人が中盤で退場した時点でアウトなのよ…。
とはいえ、ウィットに富んだ会話は良かったし、アーサー役の俳優さんの目はセクシーだし、ちょい役のアーサー父と執事のおじいちゃんはいい味出してて、それなりに楽しめました。
原題の意味は”理想の夫”。原作戯曲と同じです。

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第26回ブログDEロードショー「素晴らしき哉、人生!」

原題:IT'S A WONDERFUL LIFE
製作:アメリカ’46年
監督:フランク・キャプラ
開催:2012/3/9~3/11
素晴らしき哉、人生!
「ニッケル・オデオン.ISM」の庄屋弁当さんが選んで下さいました。
理由は、
3月11日は、震災からちょうど1年にあたります。
「絆」をテーマとしたら
この作品が一番ふさわしいのではと思い選ばせてもらいました。
自分のためよりも
誰かのために…
との事です。

企画内容については、サイドバーにある「ブログDEロードショー」欄の”企画概要+参加者名簿”のリンク先をご覧下さい。

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映画「エバー・アフター」観た

エバー・アフター
製作:アメリカ’98
原題:EVER AFTER
監督:アンディ・テナント
ジャンル:ロマンス

【あらすじ】昔々、優しい父と田舎の屋敷で暮らしていた少女ダニエル。だが、父が再婚相手の男爵夫人とふたりの娘を連れてきた日に急死。10年後、メイドとしてこき使われていたダニエルは、フランスの王子ヘンリーと運命的な出会いを果たし…。

もしも「シンデレラ」のモデルとなった人物が実在していたら、というお話。ファンタジー要素のない現代版シンデレラです。
ドリュー・バリモア演じる”シンデレラ”ダニエルが可愛いですね。小さな頃から男勝りで、王子とのファースト・コンタクトでは「馬泥棒!」と林檎を投げつけ、落馬させるというもの。王子の助けを待たずに自分で戦っちゃうし、継母にいじめられても泣かないし、文句も言わず平然と召使の仕事をこなしたり、さばさばしていてカッコよかったです。
そんな、ドリューにぴったりの、新しい「シンデレラ」の姿にすぐに引き込まれました。
また、意地悪な継母がいいんですよね~。役になりきってて違和感もないし、実際にいそうなリアリティもあります。
ダニエルの中に見える前妻の面影と、亡き夫の面影。別に恋愛感情で結婚したわけではなかったけれど、もし彼が亡くなったりしなければ、自分がこんなに暮らしの事で気がもめることもなかったし、少しは母娘らしくなっていたかもしれない…。そんな感情が見え隠れするシーンもあって、酷い人なのに嫌いになれなれませんでした。
あとは、ダニエルの味方をしてくれる次女も好き。ジプシーのおじさんも素敵だったけど、自分の事をジプシーと呼んだりするのかね?
そんな感じで観ている間は楽しかったんですが、わたし的に印象に残ったのが、ヘンリーのダメさ加減だったんですよ。見せ場らしいものもなかったし、人間として魅力を感じなかったので、ダニエルが彼を選んだのも”王子”だからだと思えてしまいました。ヒロインに担がれて敵前逃亡しても平気なのに、彼女が平民だと知れば怒るとか(笑)
でも、ドリューファンなら観て損はないです。
タイトルは童話でお決まりの結び文句ですね。その後ずっと、幸せに暮しましたとさ。めでたしめでたし。

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