2011年03月に観たお薦め映画

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「第三の男」思い出し感想

第三の男
製作:イギリス’49
原題:THE THIRD MAN
監督:キャロル・リード
原作:グレアム・グリーン
ジャンル:サスペンス

【あらすじ】第二次大戦後のウィーン。親友ハリーに会いにきた作家マーティンスは、到着早々に彼の死を知る。しかも、警察はハリーが密売人で殺人にも関わっていると捜査していた。彼は友人の汚名を晴らすため、現場にいた三番目の男を追う。

この作品は、申し訳ないけどまったく好きじゃないです。アンナの心情がまったく理解できないというか、嫌悪感を覚えるタイプなんですよね。(以下、映画の感想というよりは、映画を観た時の感想です)
彼女が庇おうとするハリーがホント極悪人で、金儲けのためなら希釈ペニシリンで子供たちが苦しんで死んでもまったく意に介さない奴でして、子供の頃ペニシリンアレルギー?で死に掛けた私としてはカッチーンときちゃうわけです。(まあペニシリンじゃなくても、弱者が犠牲になってるのを知ってて庇う奴とか、「若者のすべて」のロッコみたいに庇うことが相手のためになると思い込んでる奴は大っ嫌いですが。)
彼女が頑なに警察への協力を拒む一番の理由は、”裏切り”という行為自体を許せないからだと思います。(「罠よ!」と叫んだのは恋愛感情からだったかもしれませんが。)きっと、亡命する前は”裏切る裏切られる”ということが日常茶飯事で、亡命生活を手助けしてくれたハリーには計り知れないほどの恩を感じていたでしょう。

でも、彼女も戦争の被害者だとは思っても、やっぱり私にはペニシリンで死んだ子供の方が身近に感じるし、極端に言えば”自分の為に子供の命を無視した”アンナは女版ハリーとしか思えません。彼女に想いを寄せる主人公も”顔がよければどんな最低女でもいい”間抜けにしか見えず、最後まで冷静には観られませんでした。
ラストも、わたしの頭の中で”アンナ=自分のために子供を見捨てた”という等式が出来上がってなければ楽しめたんでしょうけど、そうじゃないから未練たらしい主人公に『はぁ!?』と思わず声を荒げてしまう始末。
目を瞠るような、描きたくなるようなシーンがあることが、逆に腹立たしい(笑) 

上手く書けなくてずるずる長くなってしまいましたが、要するにアンナの顔を見るたび、ハリーを逃がしたら出るだろう新たな犠牲者の姿がちらついて、映画を楽しむ余裕がなかったよって話です。

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大好きな漫画「ねこめ~わく」

 | マンガ/アニメ  com(6) 
Tag:にゃんこ 

ねこめ~わく
【あらすじ】ある日突然、二足歩行し人間の言葉をはなす猫の世界に呼び出された女子高生、村上百合子。
猫たちは、亜光速宇宙船のテストパイロット、ヘンリヒ・マイヤー宇宙軍少佐のことで、彼女に相談があるという。地球に帰還したらウラシマ効果で5000年が経っており、この世界でたった一人の人間となってしまった彼は、図書館を住居にして篭ってしまい…。

竹本泉さんの漫画は結構好きで、色んなのをちょくちょく持ってます。でも全巻揃ってるのは少ない…。これも、今のところ7巻あるようだけど、2巻までしかもってません。暇が増えたし、また買おうかな。
ほっとんど深刻な事が起こらないSFチックなファンタジー・コメディばかり描いている方ですが、この作品はヘンリヒの境遇がわりとシリアスですね。しかも彼、猫アレルギーで百合子が来るまで大変困っていた様子(漢方で治った)。すっかりひねくれ者になって、しょっちゅう猫をいじめてます。
そんなわけで、この作品は他のより気に入ってるんですよ。にゃんこがたくさん出てくるから、という理由だけでは決してないのです(笑)

でもまあ、やっぱりにゃんこは可愛いです。
イラストの左の猫シマシマ・ハヤカワが頼りないリーダー格。人間の文明を忠実に再現し守っていく事に熱心で、しょっちゅう勘違いやら何やらで大騒ぎを起こしています。ヘンリヒにいじめられて「百合子さま~!」と泣きついたり、百合子の持ってきた本やら知識に目を輝かせたりする様子が非常に可愛い!
そして、右の黒猫はクロフ・J・カーター。株式仲買人で人間嫌い。シマちゃん(や他の猫たち)と違って、人間を信奉してないので、この世界では最も猫らしい猫です。冷めた目も可愛い…。
そして、ちょこちょこ出てくる子猫たちも愛らしいんですよね。目がまん丸でとてとて歩くところとかたまりません!

…って、やっぱり猫が一番って感じになってるし。
百合子も可愛いですよ?この方の描くヒロインは、だいたいにおいて開き直って楽しんでしまうタイプなので、異世界でのどたばたにもめげず頑張ってます。まあ、呼び出しは1時間程度しかもたないので、しょっちゅう呼び出され成績が下がっていること以外に、たいして困った事は起こってませんが。
猫たちの保護者みたいになりつつも、ヘンリヒとのロマンスもほんのりあって、わたしにとって読んでいてほのぼのできる癒しマンガです。

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映画「赤い文化住宅の初子」思い出し感想

 | 青春  com(7) 
Tag:日本 

赤い文化住宅の初子
製作:日本’07
監督:タナダユキ
原作:松田洋子
ジャンル:★ドラマ/青春/ロマンス

【あらすじ】父が蒸発し、母は過労で亡くなり、兄と2人で文化住宅に暮らす15歳の少女、初子。大好きな三島くんと一緒に東高に行こうと約束していたが、高校を中退して働く兄に反対される。彼女は東高へ行けなくなったと彼に告げるが…。

映画ブログだし、やっぱり映画のことも書かないとなぁということで、以前観て感想はスルーしていた作品を思い出して書いてみる事に。イラストはいつか付けられたら付けます。
まずこの映画で思ったのは、”文化住宅ってなんぞや”ってこと。タイトルから内容がさっぱり連想できません。というか、観終ってもよくわからなかったので調べたら、”近畿地方で1950年代に建設された集合住宅の呼称で、各階に長屋状に住戸が並んだ風呂なしアパートなどを指す。”だそうです。
赤かったかどうかは思い出せませんが、「赤毛のアン」の本を大事にしていながら『世の中こんなに上手くいくわけないじゃん!』と憤慨する初子ちゃんが印象的。

親がいなくて苦労するところは「誰も知らない」を思い出すんだけども、あれほど悲惨じゃないし、あれよりも世の中にあふれていそうな身の上です。原作が漫画だということで、ややフワフワしたおとぎばなし的な所もあるものの、彼女が感じるクラスメイトとの隔たりなんかを突然現れる机のバリケードで表現していたりして面白い。暗くてもあまり重さを感じさせないし、インパクトなら「誰も~」が上だけど好きなのはこちらかな。
大人になったら結婚しようと約束してくれる初子の王子さまや、この生活も甲斐性なしな自分にも嫌気が差しているのに妹に冷たくしてしまう兄、ちょっと破天荒だけど『いつも誰かが助けてくれると思ってるでしょ』と彼女なりの教訓を示す不良教師など、いい味だしてる登場人物も多かったです。もちろん東亜優演じる初子もよかった!
きっと初子なら大丈夫と思える、ほんのり切なくて希望のもてるラストでした。

3DS「nintendogs+cats」に癒されてます

 | ゲーム  com(2) 
Tag:にゃんこ 

節電を考えると映画を観てられないので、3DSで気を紛らわしています。
買ってすぐに遊び始めたこのゲーム。最初はあんまり言う事を聞いてくれなくて凹んだけど、今ではすっかり『うちの子が一番可愛い!』状態です(笑)
最初は犬しか選べないので、柴犬を買いました。名前は和風に「吉丸(きちまる)」で、性格は”やんちゃな男の子でみんなと一緒に遊びたいタイプ”。この子を鍛えて、大会で賞金を稼ぐんですね。
犬猫6
適当に選んだ画像ですが、体育館でルアーコーシングの練習をしているところ。ルアー(この画像では鳥の形)を引っ張って、子犬に捕まらないギリギリのところで保つのが難しい!
では、長くなりそうなのでRead Moreからどうぞ。

→Read More

映画「コールド・クリーク 過去を持つ家」観た

 | サスペンス  com(2) 
Tag:カナダ 

コールド・クリーク 過去を持つ家
製作:アメリカ/カナダ’03
原題:COLD CREEK MANOR
監督:マイク・フィギス
ジャンル:★サスペンス/ドラマ

【あらすじ】息子が交通事故に遭いかけ、NYから田舎へ引っ越すこにした放送作家クーパー。銀行が抵当流しにした”コールド・クリーク”邸に移り住むが、やがて前の住人で路頭に迷うデイルが現れる。仕方なく家の修繕で雇うことにするが…。

イラストは11日の午前中に出来上がっていたものの、文章を書くのが極端に遅いからどうしようかなぁと思っていたんですが、紙に下書きしてから書けばいいんじゃない!ということで、更新することにしました。でも、未公開なうえに陳腐だとこき下ろされている作品です。(わたし的にはけっこう好きなんだけど…)
内容は、子供のために安全な田舎に引っ越したら、やばそうな男に嫌がらせをされるというもの。確かな証拠もなく何もできないまま、犯人との緊張感が高まっていくサスペンスです。スティーヴン・ドーフ演じるキレぎみな犯人の演技が印象的。彼の最低な老父とのやり取りや、クーパー家の末っ子に言われた”トラウマの言葉”に動じる姿は真に迫ってました。

また、”子供想いな”主人公夫婦の化けの皮が剥がれるところも面白いですね。きっかけは息子が事故に遭いかけたことですが、母親も父親もそれだけの理由だけでこの家に引っ越してきたわけじゃないんですよ。
そもそも、デイルのような不審人物に付き纏われた時点で”息子の安全”も脅かされているわけですから、(金銭的な問題もあるけど)いつまでも家にこだわってる場合じゃありません。
それでも父親がこの家に拘った理由と、犯人が嫌がらせを始めた理由がリンクしていくところ、そして、父親が過ちに気付いて、ぱっと家族最優先に切り替わるところに好感が持てました。

→以下ネタバレ注意

おはようございます

 | 日常生活  com(5) 

皆様大丈夫だったでしょうか?
わたしのほうは、今朝庭にでたら数匹のメダカが水槽から投げ出されてお亡くなりになっていましたが、他に被害はありませんでした。ちょっと胃がキリキリしてるくらいです。
心配してくださった方、ありがとうございます。

また、投票も30票入っていました。とても嬉しいです。
これからもじゃんじゃん投票してくださいね~!

リクエストくださった方もありがとうございます。
次回のリクエスト企画に反映させていただきますので(夏頃になる予定です)、もうしばらくお待ち下さい。

では、まだまだ余震が続いておりますので、とくに海の近くにいらっしゃる方は十分お気をつけくださいね。

映画「善き人のためのソナタ」観ました

 | 社会派  com(4) 
Tag:ドイツ 

善き人のためのソナタ
製作:ドイツ’06
原題:DAS LEBEN DER ANDEREN
監督:フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】1984年、壁崩壊前の東ベルリン。国家に忠誠を誓う国家保安省(シュタージ)の局員ヴィースラー大尉は、反体制的疑いのある劇作家ドライマンとその同棲相手クリスタを監視しはじめる。だが、しだいに彼らの生き方に心を動かされ…。

わたし的に、こういう作品のいちばん怖いところは、自分がそこにいたら確実に口を割るか滑らすかして、身近な人を裏切ってしまうだろうと、そんな”もしも”がありありと目に浮かぶところ。まあ、この時代にわたしが生きていても、シュタージに目を付けられることはない…と思いたいですけど。
そんなわけで、弱さにつけ込まれ悲惨な目に遭ったクリスタにはとても同情してしまいました。自分のファンだと励ましてくれた相手が、あんな形で目の前に現れたら、もう混乱と絶望であっさり心が折れてしまっても仕方ないな、と。ヴィースラーの最後の言葉が、ちゃんと彼女に伝わっていればいいんですが…。

そして、わたしには真似できないポーカーフェイスで、多くの人を追い詰めてきたヴィースラー。仕事への幻滅と(今さら?)、初めて知った世界への感動から、彼らを守る側になっていく様子が心温まります。たぶん、現実はこんなに甘くはないんでしょうけど、慣れない事を一生懸命にやろうとする彼の眼が今までと違って優しくて(ブレヒトの詩集を朗読するシーンとか)、余計なことを忘れてこの物語に入り込むことが出来ました。

驚いたのは、終盤にドライマンが自分の盗聴記録と、それに関わった局員のデータを簡単に閲覧できたということ。これって復讐されたりするんじゃないの?と不思議に思ったんですけど、実際はシュタージの腐敗というのはほぼなかったようで、だからこそ堂々と公開してるんですね。ドイツでこの作品は”よくできたファンタジー”として高く評価されているようです。
ちなみに原題の意味は、ドイツ語でも英語でも”他人の人生”。う~ん、邦題は頭を使わずに決めた感じがプンプンしますね。

映画「ナイロビの蜂」観ました

 | 社会派  com(10) 
Tag:イギリス 

ナイロビの蜂
製作:イギリス’05
原題:THE CONSTANT GARDENER
監督:フェルナンド・メイレレス
原作:ジョン・ル・カレ
ジャンル:★ミステリー/ドラマ

【あらすじ】ケニアのナイロビ。ガーデニングが趣味の英国外務省一等書記官ジャスティンには、アフリカで精力的に救援活動を続ける妻テッサがいた。彼女の活動には深く関わらない彼だったが、ある日、彼女が何者かに殺されて…。

居間の大きいテレビで画面が揺れる作品を観たのは初めてだったようで、酔いまくって二日にわけて観ました。しかも内容が重いし、誰も信じられないし…。彼がテッサと話すシーンと、子供たちの笑顔のシーンでだけ温かみというものを感じて、最後まで観られた気がします。
テッサがちょっと無謀すぎて(妊娠中なのに…)感情移入できませんが、そんな彼女を理解しようと追い求めるジャスティン目線のテッサは美しいんですよね(本当に妊娠してたんだ!)。スーツ姿で事なかれ主義を貫いてきたジャスティンが、汚れたシャツでアフリカを飛び回るのも素敵。彼と彼の深い愛を堪能できた作品でした。
利益のためなら人の命なんて顧みない企業のやり方については、ほんとうにありそうで恐ろしくなってしまいます。一方では、黙って自ら飛行機を降りて主人公を見送る少年もいたりして、人間の心ってこうも違いがでてしまうものなんだとつくづく悲しくなりました。
ラストのジャスティンの行動は賛否両論ありそうですが、わたし的にはあれは彼の”選択”というわけではなく、彼女のこころを辿る旅の終着点があの湖だっただけという気がしたので受け入れられました。

ちなみに原題は”誠実な園芸家”とか”いつも庭弄りをしているひと”というような意味。自分の事(庭)以外には無関心な人々(ジャスティン)を指しているようです。
また邦題の方は、蜂がトレードマークのスリービーズ社と、相手を刺して命を落とすミツバチのように、命がけで告発しようとしたテッサたちを指しているんでしょうか。印象的だし、なかなかいい邦題だと思います。

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一緒に「シティ・オブ・ゴッド」を観ませんか?

映画「フラッシュダンス」感想

 | 青春  com(12) 

フラッシュダンス
製作:アメリカ’83
原題:FLASHDANCE
監督:エイドリアン・ライン
ジャンル:青春/音楽

昼は製鉄所、夜はナイトクラブのフロアダンサーとして働くアレックス。プロのダンサーを夢見ていたが、不安も大きかった。そんな時、製鉄所の責任者ニックと恋に落ちる。やがて、とうとうオーディションを受ける決心をするが…。

いやぁ、アレックス可愛かったですねぇ~!
わたし的には、ダンスのよさとか全然わからないし、この時代の雰囲気に思い入れがあるわけでもないし、ニックがさらっとコネを使う所なんかは彼女を馬鹿にしているようにしか見えなかったけれど、彼女の魅力を最大限引き出そうという撮り方は好感持てました。
たぶん、ダンスや音楽が好きで、この時代に思い入れのあるひとには特別な作品なんじゃないでしょうか。
印象に残ったのは、アレックスが”踊りながら消えたい”みたいなことを言っていたこと。明るく天真爛漫な少女が垣間見せる大きな不安に、思わず応援したくなります。彼女を優しく見守り、励ましてきたハンナの心情がいちばん共感できるかな。
あと、交通整理の警官の真似っこをするシーンが好きです。

映画「セントラル・ステーション」観ました

 | ロードムービー  com(11) 
Tag:ブラジル 

セントラル・ステーション
製作:ブラジル’98
原題:CENTRAL DO BRASIL
監督:ヴァルテル・サレス(ウォルター・サレス)
ジャンル:★ロードムービー/ドラマ

【あらすじ】リオデジャネイロの中央駅で代書業を営むドーラ。ある日、夫への手紙の代筆してあげた女性が、直後にバスに轢かれて死んでしまう。彼女は一人残された息子ジョズエを連れ帰り、色々あった挙句に父親のもとへ送り届ける事になり…。

ロードムービー大好きなわたしの心の一本。ブラジル映画は先日の「シティ・オブ・ゴッド」含め片手で足りるほどしか観たことがありませんが、その中でもこれが一番です。
オンエアがあったので永久保存しようと居間のレコーダーに録画したら、タイミング悪く家族にテレビを占領され、観るのが遅くなってしまいました。

それで久しぶりの再見となったんですが、冒頭からまるで覚えてないシーンがあってびっくりしてしまいました。ドーラが中央駅で代筆の仕事をしていると、目の前で万引きした少年(青年?)とそれを追う男が走り抜けていきます。しばらくすると外から銃声が。一瞬ビクっとするけれど、ドーラはそのまま何事もなかったように仕事を続けるんですよね。
98年製作で現代を舞台にしていたようなので、この頃でもこんな感じだった様子。「シティ・オブ・ゴッド」といい、リオデジャネイロっていったいどれだけ恐ろしい所なんだ、と思って調べたら、こんなものが出てきました。→「外務省海外安全ホームページ 在リオデジャネイロ日本国総領事館”安全の手引き(PDF)”」
95年から減少しているけれど、2009年で日本の約5倍の殺人事件が発生し、人口のことを考え合わせると約34倍!…もう日本から出たくありません。

話が逸れましたが、そんな場所で冷淡に生きてきたドーラと、(売人に騙された)彼女に売られかけた少年ジョズエとの父親さがしの旅…しょっぱなから険しい道のりで目が離せません。
売人に騙されたといっても、金を受け取った時の笑顔は少年にとっても観てるわたしたちにとっても嫌悪を感じるもの。それでもジョズエが彼女と一緒に行こうとするのは、父親を探すためにはお金を持つ大人が必要だったからにすぎません。彼女にしてみても、このまま少年が殺されては寝覚めが悪いから命がけで救出したけれど、あとはお金を渡してバスに乗せてさっさと面倒ごととオサラバしたいという感じ。
ロードムービーだから、そんな二人でもしだいに心を通わせていくわけだけども、あれだけのことがあっても許して受け入れてしまうのは、やはりブラジルの人々の強さとおおらかさがあるからでしょうか。
手紙を通じて人の優しさや愛情に触れ、本来のやわらかな心を取り戻したドーラの笑顔が印象的でした。

ちなみに、冒頭の代筆依頼をする人々は駅にいた素人さんたちで、女優さんが机を置いた途端に集まってきて勝手に話し始めたとの事。そんなに文盲が多いということと、伝えたい言葉をたくさん抱えているという事に驚きました。

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