2011年01月に観たお薦め映画

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「炎の人ゴッホ」観た

 | 伝記/自伝/実話  com(10) 

炎の人ゴッホ
製作:アメリカ’56
原題:LUST FOR LIFE
監督:ヴィンセント・ミネリ
原作:アーヴィング・ストーン
ジャンル:★伝記/ドラマ

【あらすじ】伝道の道を志すゴッホは、貧しい炭坑町で坑夫と共に生活し、それまでのやり方が空虚なものだと痛感。画商として成功した弟テオにすすめられ、故郷で絵に専従する。やがて、ゴーギャンと出合い、アルルで共同生活を送るが…。

観たいなーと思っていた作品なんだけど、よりによってどんな作品も93分に編集してしまうテレビ東京「午後のロードショー」で鑑賞することに。まあ、さすがに手馴れてますから、所々ダイジェストっぽさを感じるものの楽しめました。華麗なる編集で30分消失マジックです。
「夜のカフェテラス」や「ひまわり」の絵が好きなのに、恥ずかしながらフィンセント・ファン・ゴッホ自身のことはあんまり知りませんでした。かなり気性の激しいひとだったんですね。ロウソクの火で手を焼くシーンでは正直引きました。
でも、度々弟への手紙が読まれるのを聞いていると、冷静に分析して考えるタイプのひとのようでもあります。絵を描いている間は感性のままにという感じですが、それ以外の時間は”表現”というものを考えに考え抜き、他の画家たちにも強い関心をもって勉強しているようでした。ゴーギャンとの議論も、激しさのなかに知性と磨かれた感性が窺われます。
そして、弟テオがいかに彼の支えになっているかも伝わってきました。わたしが思っていたより友だちや理解者が多かったフィンセントですが、テオの存在は別格です。奥さんが痩せてしまうくらい、兄への援助を惜しまなかったわけですし。厄介な兄を疎ましく思ったって仕方がないのに、あれだけ夫婦で尽くしてこれたというのは、愛情があるのはもちろんのこと、それだけフィンセントの才能を信じ、あの絵を好きだったという事なんでしょうね。
終盤、狂気にとりつかれていくカーク・ダグラスの演技は鬼気迫るものがありました。

<再見追記:2017/06/30>
TVカット版しか見たことがなかったので再見。初見時よりも映像の美しさや彼を取り巻く人々にも注目できました。とくに弟のテオについては今回はさらに強烈な印象を受けて、彼の伝記も作ってほしいなぁと切実に願うほど。それくらいテオあってのゴッホだったし、兄を失ってからのテオのことが気になります(調べたら元々病弱で翌年には…涙)。弟がいなかったらゴッホはあんなに絵に没頭することもできなかったし、名画も生まれていなかった。あと、二番目の先生について手紙で絵画収集家としては良い人だけど、医者としては…と書いていたのに、ああなるのを阻止できなかったのが…。テオが自分を責めていないか心配になりました。ゴッホの絵が世間に認められるまでのテオの奥さんの頑張りなども含めて、他の映画で描かれてないかチェックしたいです。

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映画「Wの悲劇」観た

 | 青春  com(8) 
Tag:日本 

Wの悲劇
いかに手を抜くか、そんなことばかり考えてます。
製作:日本’84
監督:澤井信一郎
原作:夏樹静子
ジャンル:青春ドラマ/サスペンス

【あらすじ】女優を目指す劇団”海”の研究生、三田静香。次回公演「Wの悲劇」のオーディションで張り切っていたが、セリフ一言の小さな役しかもらえなかった。だが、劇団の看板女優、翔に部屋へ招かれ、そこで大変な事を頼まれてしまう。

前日に観た「セーラー服と機関銃」には唖然としてしまったけど、これは結構よかったです。
タイトルからしてサスペンスなのに、なっかなかサスペンスモードに入らなくて前半はぼんやり鑑賞。やっとサスペンスが始まった時にはほっとしてしまいました。

公演中の「Wの悲劇」からヒントを得て、ついさっき見た”昔の自分”と同じことをする静香に目をつける翔。自分と同じだからその気持ちが手に取るようにわかり、利用(悪意はない)するにはうってつけだと瞬時に考えてしまうところがさすがという感じ。
「Wの悲劇」のマコ役にしてあげるからと言われ、気持ちがぐらつく静香を見ていたら、先日観た「シンプル・プラン」を思い出しました。このまま泥沼化していくのかと思いきや、翔があっさり知人に真相を話し始めるんで気が抜けます。こりゃあ、足掻くまでもなく露見するよねぇ(罪悪感にかられた?)
腹を決めてマスコミの前で、悲劇のヒロインを演じる静香の真に迫った演技がなかなか。薬師丸ひろ子のしゃべり方には若干イラつくものがあったのに、このシーンではまったく気になりませんでした。
終盤、”庇って自分が刺される”というよくあるシーンが。愛があるのはいいんだけど、三人の位置関係をみると庇うより犯人を取り押さえる方が自然な気がしました。もっと貧弱そうな男にすればよかったのに。

あと、劇中劇の方ですが、舞台でマコが母親の身代わりになる為に祖父からナイフを引き抜くシーンがあります。すると、死んだはずの祖父から血しぶきが!
心臓が止まっていたら血しぶきなんて出ないから、あれはマコが知らずに止めをさしたって事でいいんですかね?
劇と現実が二重構造になってるから、腹上死した男も実は…?とか疑ってしまいました。まあ、「さっき閉じたのに(瞼が)勝手に開いちゃって」というセリフがあったから、すでに死後硬直してただろうけど。
それにしても、原作が劇中劇となって使われるなんて面白いですよね。でも、これでネタバレしてから原作を読んで楽しめるんでしょうか。…あのストーリーじゃ読む気にもならないかな?

映画「ひまわり」観ました

ひまわり
1mくらい離れて見てね!
製作:イタリア’70
原題:I GIRASOLI
監督:ヴィットリオ・デ・シーカ
ジャンル:★ロマンス/戦争

【あらすじ】貧しいナポリ娘ジョバンナとアントニオは、出会ってすぐ恋に落ち、間もなく結婚した。だが、第二次世界大戦が勃発し、アントニオは戦争へと駆り出されてしまう。終戦後、帰らないアントニオの生存を信じ、彼女はソ連を訪れるのだった。

今まで見た”戦争で引き裂かれた男女”の物語で、一番好きな作品になったと思います。
アントニオの生存を信じるために、魂をも消耗しているんじゃないか、というくらいのジョバンナの気迫が凄まじい。それと同時に、いつ燃え尽きてもおかしくない儚さも…。
それでも決して諦めず、夫を探し続ける彼女の姿に”見つかってほしい!”と祈るように観てました。
そして、待ち望んでいたはずの再会。駅で夫の帰りをずっと待っていた彼女が、こんな形で再会を果たすなんて。…遣り切れません。
何も言わずに列車に乗り込み、泣き崩れる彼女の姿は、涙なしには観られませんでした。
そんな彼女と夫の想いを悟って、静かに微笑んで夫を送り出す奥さんも切ない。

また、回想でしかでてこない、過酷なロシアの雪中行軍の様子も強烈でした。小さな家にぎっしり兵士が並んで、立ったまま仮眠。それすらもできず、雪の中でひとり、またひとりと倒れてゆく。
そして、この作品のタイトルであり、夫を追い求めるジョバンナの心を表しているかのような”ひまわり”も、その下に眠っているのは、ロシア戦線の犠牲者たち…。
生命力を感じさせる一面のひまわりも、これからは複雑な思いで見る事になりそうです。

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映画「シンプル・プラン」観た

 | 犯罪  com(14) 

シンプル・プラン
製作:アメリカ’98
原題:A SIMPLE PLAN
監督:サム・ライミ
原作:スコット・B・スミス
ジャンル:★ドラマ/サスペンス

【あらすじ】狐を追って森に入ったハンクと兄ジェイコブ、悪友のルーは、そこで墜落した飛行機と440万ドルを発見。彼らは”様子を見て金を探している者がいなければ山分け”と決め、金はハンクが預かる事に。だが、ルーはそれを待ち切れず…。

最近多いですが、これも再見です。
ふつうの夫婦と兄弟と友人が、大金を見つけて欲と保身とで疑心暗鬼になるお話。ありがちで先も予想できるし、前に観た「黄金」とは比べ物にならないかもしれませんが、”兄弟”という要素が切なさ、やりきれなさを増し、ドラマを引き立てていました。
すでに引き返せない所まで来てしまったハンクと、金に執着するルーの主導権の奪い合い。ハンクは保身のために兄を取り込むんですよね。「弟と友だち、どちらの味方だ」と。
優秀な弟にずっと嫉妬してきた彼が、肉親の情と、夢だった農場のため、苦渋の選択を迫られるシーンは、ビリー・ボブ・ソーントンの素晴らしい演技もあり、胸が痛むほど切なかったです。

最初は堅物で”盗みなんてよくない”と言っていたハンクと、”落ちているのを拾うだけだ”と気楽に考えていたジェイコブ。でも、取り返しのつかないことになった時、罪悪感より失うことの恐怖が勝ってしまうのは”普通の真面目なひと”だったりします。傍から見ていたら愚かしいことなんだけど、実際にこんな状況になったら賢くなれないのが欲深い人間なんだよなぁとつくづく思いました。
あと、最初は虫も殺せないような顔をしていたハンクの妻が、みるみる冷酷な金の亡者のようになっていくのが恐ろしかったです。

第16回ブログDEロードショー「I am Sam アイ・アム・サム」

原題:I AM SAM
製作:アメリカ’01年
監督:ジェシー・ネルソン
開催:2011/1/21~1/23
I am Sam アイ・アム・サム
「JUKEBOX」のワールダーさんが選んで下さいました。
理由は、新年早々からあまり重い内容や暗殺シーンなどは観たくないので、感動する作品にしたいと思ったから。
親子の愛や絆を通じて、皆さんと一緒に癒されたいと思ったから。…とのことです。

企画内容については、サイドバーにある「ブログDEロードショー」欄の”企画概要+参加者名簿”のリンク先をご覧下さい。

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映画「影なき男」観た

 | アクション  com(3) 

影なき男
3DSで頭がいっぱいで、色塗りを2度失敗して諦めました。
製作:アメリカ’87
原題:DEADLY PURSUIT、SHOOT TO KILL
監督:ロジャー・スポティスウッド
ジャンル:アクション/サスペンス

宝石店店主の妻を人質にとった事件で、人質を殺され犯人を採り逃してしまったFBI捜査官スタンティン。犯人が登山グループに潜り込んだ事を突き止めた彼は、マウンテン・ガイドのノックスと共に北西山岳地帯に足を踏み入れる。

意外にも登山シーン満載の映画で驚きました。
渓谷のゴンドラ用のワイヤーを伝っていったり、絶壁を「ファイトォォー、いっぱーつ!」みたいに登ったり、吹雪を雪穴の中でやり過ごしたり、熊に遭遇したり(山のプロが熊に背中を見せるなよ)、次から次へとサービス精神旺盛です。
その中で、スタンティンと人間嫌いのノックスとの友情が芽生えていくのが、定番ながらいいですね。都会っ子のスタンティンが大自然の中であたふたしているのが笑えます。ふたりのやりとりが楽しい軽快なバディムービーでした。

ただ、犯人像が定まってない感じがしたのがマイナスです。邦題は、追っても追ってもつかまらない犯人を指しているんだと思うんですが、どうも名前負けしているような。行く先々で人を殺していけれど、スタンティンを挑発してゲームを楽しんでいるわけでもなく、人殺しを楽しんでいるというわけでもなく(シリアルキラーに憧れているっぽいところはある)、考え無しに殺しまくってるんですよ。あれなら、主人公たちがいなくてもすぐ捕まると思います。
追跡する相手に相応しい”いざという時は冷酷だけど、痕跡を残さず逃走する犯人”だったら、もっと引き締まった気がしました。
という訳で、やや印象の薄い感じではありますが、深く考えなければそれなりに楽しめる作品です。

映画「ドライビングMissデイジー」観ました

 | ドラマ  com(3) 

ドライビングMissデイジー
製作:アメリカ’89
原題:DRIVING MISS DAISY
監督:ブルース・ベレスフォード
原作:アルフレッド・ウーリー
ジャンル:★ドラマ

1948年、夏。ある日、運転中にあやうく事故を起こしかけた、元教職の未亡人デイジー。母の身を案じた息子ブーリーは、黒人のホークを運転手として雇う。だが、頑固者の彼女は他人に頼るのを嫌がり、彼に冷たく当たるのだった。

懐かしくなって再見。前から好きな作品でしたが、年をとってますますデイジーに感情移入できるようになりました。
いつも人の目を気にしていて、素直に息子やホークの好意に甘えられないデイジーが、まるで自分を見ているよう。なんでもできる、なんでもわかってるみたいな顔をしているから、自分が間違っていても素直に謝る事もできないんですよね。
そんな彼女の刺々しい言葉の数々をさらりとかわして、笑顔で対応するホークもよかった。初めて彼女を車で送って、ブーリーに「今どこにいると思います?」と満面の笑みで報告するところなんか可愛かったです。仕事や人生を楽しんでいるというか、彼女の態度なんて可愛いもんさ、みたいな懐の深さが感じられます。
そして、彼らの25年間のこころの交流が描かれる舞台も素晴らしい。ジョージア州アトランタの緑豊かな並木道、木漏れ日を浴びるピカピカの車、花の咲く庭のある静かな家。そういうのを見ているだけで落ち着きました。

最初は彼らのやりとりを面白くみせていくんだけど、文字を読めないホークに読み方を教えたり、子供用の教科書を贈ったり、キング牧師の夕食会のことでケンカしたり、さりげない日常のエピソードの積み重ねで、ふたりが心を通わせていくのを丁寧に描いています。
ホークがデイジーにパンプキンパイを食べさせてあげる、穏やかで優しいラストが余韻を残します。

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映画「ヒットマン」感想

 | アクション  com(0) 

ヒットマン
製作:アメリカ’07
原題:HITMAN
監督:グザヴィエ・ジャン
ジャンル:アクション/サスペンス

【あらすじ】謎の組織に育成された暗殺者、47。ロシアの大物政治家ベリコフを狙撃するが、ほどなくそれが罠だったことを知る。彼は事件の鍵を握る謎の娼婦ニカと会い、陰謀の首謀者を突き止めるため彼女を連れて復讐に乗り出す。

ニカ嬢を描きたかっただけです(笑)
イラストだと影が服のように見えますが、ほぼ全裸で白昼堂々とバルコニーで喫煙してるところ。登場時は化粧濃くてうへぇと思ったんですが、化粧落としたらめちゃくちゃ美人さんでした。真っ黒な髪に憧れます。「007/慰めの報酬」のボンドガール。
作品としては、アメリカで人気のアクションゲームの映画化らしく、雰囲気を大事にしましたという感じ。
アクションはスピード感があるというか、カメラがせわしないというか、最近のアクション映画についていけないわたしには速すぎました。でも、狙撃や剣や肉弾戦、銃撃戦…などなど、さまざまな闘い方を見せてくれるので、どれかしらピンとくるものがあるかも。
主人公がスキンヘッドに後頭部バーコードでやたらと浮いてるんだけども、何も考えず見てるぶんにはクールで格好よかったです。

イラストの途中経過を晒してみる、AsPainter2編

 | イラスト関係  com(6) 

先日描いた墨攻のイラストなんですが、「イラスト途中経過を晒してみる」の記事を読んだ方に『これもMSペイントで描いたのかよ、すっげー!』と誤解させてしまったので、再び途中経過を晒させていただく事にしました。
つまり、このイラストはMSペイントだけで描いたわけではありません。
墨攻
シルエットを使い慣れたMSペイントで描いた後、フリーのお絵かきソフトAzPainter2(ダウンロードページ)で仕上げました。軽くてシンプルで日本語だし、講座サイトも充実しているので、初心者も、わたしみたいな物覚えの悪い子でも大丈夫です。
では、長くなりそうなのでRead Moreからどうぞ。

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映画「赤ちゃん泥棒」観た

 | 犯罪  com(5) 

赤ちゃん泥棒
アロハ柄は「M/Y/D/S グラフィック&イラスト」様からお借りしました。
製作:アメリカ’87
原題:RAISING ARIZONA
監督:ジョエル・コーエン
ジャンル:★犯罪コメディ

コンビニ強盗常習犯のハイことH・I・マクダノーは、顔見知りの婦人警官エドと結婚し幸せな日々を送る。だがある日、彼女が不妊症だと判明。心から子供を望んでいたふたりは、家具王の下に五つ子が生まれたというニュースを見て…。

ほのぼのしたノリが妙に好きです。
いくら5つ子だって愛があったって誘拐は誘拐なんですが、ハイとエドの夫婦がみせる幸せそうな表情や、赤ん坊のにこやかな笑顔を見ているとつい忘れてしまうんですよね。
それに、途中参戦した脱獄囚のふたり組みも悪人には違いないけれど、父性本能に目覚めて赤ん坊のことで一喜一憂する姿をみたら憎めません。
彼らを虜にした赤ん坊の可愛さや、ニコラス・ケイジのとぼけた演技もよかったです。
また、正真正銘の悪役の方も個性的で、彼の周りだけ異様な雰囲気が漂う”地獄のライダー”。彼が画面に登場するだけでなんか楽しくなってしまいます。再見だったせいか(もしくはカットされた?)、彼との対決が思っていたよりあっけなく終わってしまったのが寂しい…。彼がハイと同じ刺青をしていたのが意味深です。
最後は意外にもホロリとさせられました。彼らがその後どうなったかはわからないけれど、きっとやり直せるだろうと思わせてくれる幸せなラストです。
赤ん坊の母親を最後に出さなかったのはちょっとズルイけどね~。

映画「シッピング・ニュース」観た

シッピング・ニュース
製作:アメリカ’01
原題:THE SHIPPING NEWS
監督:ラッセ・ハルストレム
原作:E・アニー・プルー
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】新聞社のインク係クオイルは、父親の厳しすぎる教育により自分の殻に閉じこもっていた。そんな彼が美しい女性ペタルと出会い、結婚して娘バニーを授かる。だが、やがて彼女は彼に深い心の傷を残して消えた。彼は人生をやり直すため、叔母アグニスに言われるまま、娘を連れて故郷ニューファンドランド島へ行く。

わりとスピリチュアルな面が強いんですが、それを上手く映像で表現していました。バニーの見る家の”記憶”とか、自然に受け入れられる感じでよかったです。やや、ホラー色も強いけれど。
また、登場人物それぞれに暗い過去があったりするんですが、それをものともしないエネルギーがあるというか、島民の個性が勝っているというか、暗いのに妙に楽しい。それでいて、考えさせられたり、しみじみ感じ入る瞬間もしっかり描かれているので、重い気持ちにならないけれど印象的な作品になっていると思いました。
彼らの心情を現すかのように、島の風景のなかにある”家”の様々な表情が映されるのもいい。すべての呪縛から解き放たれた開放的なラストにつながります。
ダメダメで陰気な男だったクオイルが、確かな希望を抱いた表情に涙がこぼれました。

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映画「墨攻」感想

墨攻
製作:中国・日本・香港・韓国’06
原題:A BATTLE OF WITS
監督:ジェイコブ・チャン
原作:森秀樹、酒見賢一、久保田千太郎
ジャンル:アクション/歴史劇/ドラマ

【あらすじ】紀元前370年頃の中国、攻撃をせずに守り抜く”非攻”を信念とする集団”墨家”がいた。趙の大軍10万の兵を前に、全住民わずか4千人の梁城は墨家に援軍を求める。だが、やって来たのは粗末な身なりの男、革離ただ1人だった。

前半が非常にカッコよかったです。
中国戦国時代に実在した、博愛主義の思想に基づき、各地の守城戦で活躍した武装防御集団”墨家(ぼっか)”。そこからやってきた革離が見せる守城戦術がリアルに描かれています。(レッドクリフみたいにCG満載ではない)
ただ、恋愛対象として無理やり登場させたと思われる女隊長が、王の前で普通に発言したりと、一気に現実に引き戻される瞬間もあったり。恋愛要素はあってもいいけど、時代錯誤な女性を出すのをやめてほしい…。
後半は画面が暗くてよく見えないし、ストーリーは中途半端だし、もったいないなぁと思える作品でした。
個人的には、腐敗した墨家のなかで孤立した革離の苦悩とかを描いてほしかったところ。墨家の決定を無視してひとりで助けに来た、だけで済ましてしまうなんて…!
墨家そのものにスポットを当てていれば、もっと楽しめた気がします。

大好きな漫画「銀曜日のおとぎばなし」

 | マンガ/アニメ  com(2) 

銀曜日のおとぎばなし
少女漫画独特の雰囲気が出せない…。

<あらすじ>
イギリスのある森の深くに小人族の村があった。小人族の女王の娘・ポーは「新月の銀曜日に生まれた一千人目の女」。まもなく彼女の10歳の誕生日だというのに、村にはどこか緊張感のようなものが漂っていた。
なにも知らないポーは、森で出会った心優しい人間の青年スコットと出会い、人間の世界に興味を抱く。やがて、ポーは女王の言いつけを無視して、親友の小鳥リルフィーとロンドンの街に向かうのだった…。

またマンガをひっぱりだして読んでました。古い作品ばっかり読んでいた頃に出会った作品です。
どちらかというと少女漫画は読まないほうなんですが、これは大好き!
とくにポーとスコットの交流、ポーの運命に立ち向かう1・2・3巻(りぼんマスコットコミックス全6巻)は、今読んでも涙がこみ上げてきます。
ポーの運命を知って愛情を表に出せない女王と、母親に嫌われていると思い孤独を感じていたポー。そして、毛皮商の父親との確執を抱える、自然や動物を愛するスコット。そんなふたりの絆が、ほのぼのあたたかく、ときに切なく、愛や夢や優しさいっぱいに描かれています。
また、自称スコットの恋人である素直になれないクレアさんや、二つ目のエピソードで登場する母親想いのピーター、友情に厚いヒタキ科の小鳥リルフィーと小人族のクープなど、彼らをとりまくキャラクターたちも、その世界も、すべてが愛すべきものばかり。
年齢性別関係なく誰でも楽しめる名作だと思います。

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甘酒をつくってみたよ

 | 日常生活  com(8) 

大晦日の話なんですが、年越しそばを用意したのにうっかりごはんを3合も炊いてしまって、冷凍庫に入んね~と困ったところで麹を買っていたのを思い出しました。
というわけで、急遽、甘酒を作る事に。
実は甘酒をつくるのはこれが二回目で、去年つくったときは見事におなかを壊しました。
いや、でも、家族でおなか壊したのはわたしだけだし、よく考えるとヤクルトを飲み始めた時もおなか壊したし、乳酸菌いっぱいで腸内環境が急に変わったのがいけなかったのかも。むしろ、去年一年間”暑い時は汗をかき、寒い時は運動して体温上昇作戦”を続けて冷え性を改善した(気がする)今のわたしなら、それくらい大丈夫なはず!
…と自分に言い聞かせ、甘酒づくり開始です。

まず、麹の袋の作り方をチェックすると「米1合を3合分の水で炊き、おかゆをつくります」って、すでに違っちゃってますね。3合ふつうに炊き上がってるし、玄米だし。
まあ、米一合ぶんのおかゆがあればいいんだろと、炊飯ジャーから適当に三分の一くらいのごはんを圧力鍋に移し、適当に水を入れて適当に火にかけます。
ハイ、おかゆ完成!
そして、ヘラでかき混ぜて粗熱をとり、70度まで下げます。温度計を探すの面倒だから、指をつっこんで1秒くらいガマンできる温度にしました。(手は洗ったよ)
そこにほぐした麹を混ぜ、なんかパサパサしてしまったのでお湯を追加。でろでろです。
それから5~7時間ほど保温すれば完成なんですが、去年はどうやったんだっけ!?
ぜんっぜん思い出せないので、とりあえず鍋に濡れ布巾で蓋をし、ダンボールに入れて隙間をタオルで埋め、コタツにぶっ込んでおくことに。夜中つけっぱなしは怖いので、電源は切ってしまいました。

翌朝、中を見てみるとすっかり冷めた中途半端な甘さの液体が…!
まあ、予想通りです。
というわけで、温度を55度ほどにするため火にかけます。上げすぎると麹菌が死んでしまうので、指をつっこんで3秒くらいガマンできる温度まであげました。3秒に根拠はありません。
ダンボール&こたつで保温→火にかけるを数時間毎に繰り返し、合計7時間くらい保温したら、発酵を止めるために火入れをして(すぐ飲みきれるならしなくてもOK)ついに完成!!

玄米のプチプチ感が残っているけれど、甘~い甘酒が完成。甘すぎるのでお湯で薄めてみんなで飲みました。
後で調べたら、炊飯ジャーの蓋を開けたまま(濡れ布巾で蓋して)保温し、1~2時間に一度かき混ぜれば、5時間で簡単にできるようです。次はそれでやろうっと。

あと、関係ないけれど、草むしりをしていたらさつまいもがとれました。あんまり甘くなかった…。
植物21

映画「ネバーランド」観た

 | 伝記/自伝/実話  com(6) 
Tag:イギリス 

ネバーランド
製作:イギリス/アメリカ’04
原題:FINDING NEVERLAND
監督:マーク・フォスター
原作:アラン・ニー
ジャンル:ドラマ・伝記

【あらすじ】1903年、ロンドン。新作の公演が上手くいかず、気分転換に公園に来た劇作家ジェームズ。そこで、未亡人シルヴィアと4人の子供たちに出会い、すぐに打ち解ける。彼は、心を閉ざしてしまった三男ピーターを気に掛けるようになるが…。

再見です。
冒頭から、想像力豊かなジェームズの見た世界というものが自然に描かれていて、子供たちとの出会いからファンタジックな”ごっこ遊び”が繰り広げられるのが楽しかったです。子供たちがベッドで跳ねるシーンから窓の外へ飛んでいくシーンは感動もの。
その想像の世界を共有できるかできないかでできてしまう隔たりというのも、なんだか寂しさを湛えた感じでよく描かれていたと思いました。
ただ、ラストのベンチの二人が消えていく演出は、ただCGをグラフィックソフトで一部分ずつ消していく感じで、なんか好きになれません。今までの感動も一緒に消えてしまう気がします。もっと他の表現方法があったような?
また、どのシーンを描こうかこの時点で決まっていなかったので巻き戻して見ていったんですが、ちょうどいいアングルが探しても探しても見つからない…。もうちょっと斜めにして二人を一画面に映して~!!みたいなことが多く、二人が話しているときは交互に映してばかりで困ってしまいました。
観ている間は結構楽しめたのに、一気に冷めてしまった瞬間です。
…ところで、ダスティン・ホフマンってどこに出てたんでしょう?

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