2009年03月に観たお薦め映画

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「完全犯罪(99年イギリス)」観た

製作:イギリス’99
原題:BEST LAID PLANS
監督:マイク・バーカー
ジャンル:★犯罪/青春/サスペンス

【あらすじ】夜中に突然、旧友ブライスに呼び出されたニック。彼は酔ってベッドを共にした女性にレイプで訴えると騒がれ、取り乱して地下に監禁してしまったという。実は、その女性はニックの恋人で、これはブライスを陥れるための計画だったが…。

遺産が入らなかったうえトラブルに巻き込まれ、追いつめられた若者がリッチな友人から金を巻き上げようとするお話。
たいした知略もアクションも笑いもなく、主人公たちは悪化する状況に流されまくっています。
これのどこが完全犯罪なの?という地味展開なんですが、彼らが計画を立てるに至った経緯や、そう上手くはいかないという事がわかってゆく辺りは、青春ものとして観ると私好みでよかったです。最後の選択も爽やかだし。
ただ、評判はあまり良くないみたいなので、なんにもならない感じの終わり方でも大丈夫、という人以外は期待しないほうが良いかも。

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映画「クローズZERO」観た

 | アクション  com(0) 
Tag:日本 

クローズZERO
製作:日本’07
監督:三池崇史
原作:高橋ヒロシ
ジャンル:青春/アクション/学園

【あらすじ】不良偏差値トップと言われる鈴蘭高校。転入生・滝谷源治は、父親も成し得なかった学園制覇を狙っていた。ひょんな事から仲良くなった鈴蘭OBのチンピラ・片桐拳の協力のもと、最大派閥“芹沢軍団”に対抗するため勢力を拡大していく。

なかなか面白かったです。
”鈴蘭の頂点に立つ”という微妙に小さい野望を抱く不良たちが、喧嘩だけでなく頭も使って仲間を集めるのが良いですね。なんだか三国志とかを思い出します。…基本アホですが(笑)
喧嘩のほうは、リアリティより爽快感を重視していて、少しアニメっぽいけどこの作品には合っていました。個人的には乱闘よりタイマン勝負のほうに力を入れて欲しかった気もしますが、最後の向き合う軍勢のシーンは迫力がありました。芹沢役の山田孝之がはまり役です。
ただ大乱闘の他に、片桐のピンチと手術に望む友人、そしてメイサの歌と、何度も場面を切り替えるので気が散ってしまいました。やっぱり多くの人が言ってるように、メイサの歌はいらなかった気がします。
あとTV放送のために大幅カットされたせいか、不良たちが源治を信頼するまでの心情の変化がよくわからなかったのが残念です。

映画「アイアン・ジャイアント」観ました

アイアン・ジャイアント
製作:アメリカ’99
原題:THE IRON GIANT
監督:ブラッド・バード
原作:テッド・ヒューズ
ジャンル:★SF/ファミリー

【あらすじ】1957年メイン州の小さな村。母親と二人で暮す少年ホーガースは、発電所で鉄の巨人と出会う。記憶を失くし行く当てのない彼を匿い、友情を育んでいく少年。”ヒーロー”に憧れる二人だったが、彼の正体はとんでもないもので…。

ものすごく直球勝負なつくりで、先は読めるものの素直に感動できました。
まるで純粋な子供のような鉄人の挙動、表情が素朴で可愛らしく、やんちゃな少年ホーガースや鉄くず芸術家との交流も心温まります。
鉄くずの中で見つけた”Sのマーク”を胸につけて喜んでいた鉄人が、自分が”兵器”だと気づいた時の悲哀に満ちた表情。そして、自分を失っていた彼が、ホーガースの「なりたい自分になるんだ!!」という言葉で我に返り、”スーパーマン”になろうと決意するシーンには胸打たれます。
また風刺も効いていて、原爆が落ちたら机の下に隠れようという宣伝映像には笑ってしまいました。(爆心地でも机の下だけは地面が残ってたり) まあ、本当にあんな風にしか認識してなかったと考えると笑えませんが、実際はどれくらいのものだったんでしょう? 「アトミック・カフェ」というドキュメンタリー映画を観ればわかるようなので、機会があったら観てみたいです。

それにしても、小さい頃から「高い所から落ちた人を地面すれすれでロボットが助けても、地面に激突したのと変わんねー」とか思っていた私が、この映画ではそんな無粋なことを考えず純粋な気持ちで観れたことが嬉しいです。
童心に返る、以上のものを得た気がしました。

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映画「嫌われ松子の一生」感想

 | ミュージカル  com(2) 
Tag:日本 

製作:日本’06
監督:中島哲也
原作:山田宗樹
ジャンル:ミュージカル/コメディ/ロマンス/ドラマ

【あらすじ】昭和22年、福岡県大野島。病弱な妹ばかり可愛がる父親の気を引くため、父親が望むように教師となった松子。しかし、盗難事件をきっかけにクビになり、家族と縁を切り家を飛び出す。孤独を恐れ次々と男を替える彼女だったが…。

以前ドラマ版を観て、あまりにも不快だったので1話で観るのを止めた作品。
ためらいつつも映画を観てみたら、その不快なエピソードは削られていて安心して観れました。
と言ってももとが悲惨な話なので、ミュージカルやCGで華やかな演出をしても心から楽しむ事はできず。…まあ、松子という人間に共感できなかった分、落ち込むこともなかったんですが。
他の人の感想を読んだら、”純粋に愛を求める松子に共感した”という方が多かったので、ちょっと驚きました。私的には松子は依存している様にしか見えないし、本当に愛が欲しいならまず家族と向き合うべきじゃないかなぁ、とか思ったり。…それが簡単には出来ないのが人間ですけどね。
あと弟は冷たすぎると思います。憎むのはもっともだけど、故人の遺志は…?

ストーリーはぜんぜん私好みじゃなかったものの、ミュージカルは好きなほうだし、中谷美紀も「ケイゾク」の時から好きなので(主題歌がすき)そこら辺は楽しめた気がします。暗闇で歯が輝くシーンとか、くだらないところも笑えたし。ドラマでの不快な記憶を上書きできたという点でも観てよかったです。

映画「反撥」観ました

反撥
製作:イギリス’64
原題:REPULSION
監督:ロマン・ポランスキー
ジャンル:★サスペンス/スリラー

【あらすじ】イギリスで姉ヘレンと暮すポーランド人のキャロルは、最近よく泊まってゆくようになった姉の恋人に嫌悪感を抱いていた。毎晩となりの部屋の物音に悩まされ、次第に男に対する不安を膨らませてゆく。それは、姉が旅行に出てから更に悪化し…。

地味に怖い映画でした。
姉の恋人の物を自分の物からそっと離したり、ひび割れをじっと見詰め続けたり、妄想の産物に襲われたり…しだいに狂気に蝕まれていく様子が淡々と描かれています。グロい描写やショッキングな映像はほとんどないにもかかわらず、「じとっ」とした怖さがありました。
姉も同僚も彼女に恋する青年も、決して彼女の心配をしていない訳ではないのに、誰かが仕向けるでもなく破滅の道を辿ってしまうのも恐ろしいです。
姉の恋人の存在、一人きりの時間、それだけで人間は狂ってしまうのか?
最後、家族写真の幼い彼女の眼が、全てを物語っているように感じました。

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映画「マインドハンター」観た

 | サスペンス  com(0) 

マインドハンター
製作:アメリカ’04
原題:MINDHUNTERS
監督:レニー・ハーリン
ジャンル:★サスペンス

【あらすじ】心理分析官を目指すFBI訓練生サラは、最終試験として無人島の特殊訓練施設にやって来る。6名の訓練生とオブザーバーの刑事ゲイブとともに、用意された殺人現場を調べ始めるが、そこには恐ろしい罠が仕掛けられていた。

逃げ場のない無人島で、次々と仲間が惨殺されていくB級サスペンス。
パニックで心理分析できてないのとテンプレ展開に多少ガッカリするものの、時折ドキッとするシーンがあって退屈はしませんでした。
とくに、強力な酸を仕込まれたタバコを吸い、体の内部から溶けていくのは怖かったです。(胸に血が滲むほどって…)
他にも悪趣味で手の込んだ仕掛けが沢山あるんですが、仲間の目を盗んで用意するには時間的に無理があり、そういう部分で冷めてしまう人には向かないかもしれません。
あとは、水浸し感電地帯を避けるため壁を撃って穴を開け、壁伝いにブレーカーまで行くシーンとか、犯人との水中戦で”長く潜水できたほうが勝ち”みたいな変なノリが面白くて好きです。
B級映画好きならおススメ!

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映画「アヒルと鴨のコインロッカー」感想

 | 犯罪  com(6) 
Tag:日本 

アヒルと鴨のコインロッカー
製作:日本’06
監督:中村義洋
原作:伊坂幸太郎
ジャンル:青春ドラマ/ミステリー

【あらすじ】大学のため仙台に越してきた椎名は、ボブ・ディランの歌をきっかけに隣人・河崎と知り合う。唐突に”隣りの隣り”に住むブータン人・ドルジのため、本屋から広辞苑を盗もうと持ちかけられた椎名は、いつの間にか彼のペースに乗せられ…。

<ネタバレ・毒舌注意!>
かなり評判がいいので楽しみにしていました。
最初は、主人公がおかしな隣人に騙され変なことに巻き込まれていくのを楽しく観ていたんですが、ドルジの死んだ恋人・琴美の話しが出てきたあたりから「あれれ?」という感じになってきて…。
はい、私の嫌いな復讐物でした。しかも、やり方が惨すぎます。
でも、今回それ以上に気になってしまったのが、琴美の無謀な行動の数々でした。
動物虐待&惨殺の連続犯を見つけて頭に血が昇っていたとはいえ、犯人逮捕のチャンスをつぶし、無駄に挑発。すでに犯人に目を付けられたんだから徹底的に犯人逮捕に協力すればいいのに、今度は何もしない…。警察には通報したんだろうけど、ペットショップ勤めを最大限活用し、動物好きの客と連携して似顔絵を配るくらいはしていいと思います。
警察も相当無能でイライラしましたが、彼女は無意識に犯罪を誘発しているようで好きになれません。

この中で、椎名の存在は(私的に)唯一の救いでした。
ラスト、報復で殺人未遂をしたドルジに対し、彼は”神様に見て見ぬふりをしてもらう儀式”をしてあげます。
このまま逮捕されるのを待つより自首した方が罪が軽くなるのに、あえてそうしないドルジ。そんな彼の心を少しでも軽くするために、琴美がかつてやっていたその儀式をする。次にいつ会えるかという問いに答えなかったのも、暗に自首しても良いと伝えたかった…というのは全部わたしの推測ですが、そう考えるとトゲトゲした気持も少しは和らぎました。
でも、ミステリーとしてはちょっと物足りなかったかなぁ…。

映画「ガス燈(1944)」観ました

ガス燈
製作:アメリカ’44
原題:GASLIGHT
監督:ジョージ・キューカー
原作:パトリック・ハミルトン
ジャンル:★サスペンス

【あらすじ】スター歌手で母親代わりの叔母を殺され、別の土地で声楽を学んでいたポーラ。やがて、ピアノ弾きグレゴリーと恋に落ちた彼女は、結婚して再びあの家で暮らし始める。しかし、ある手紙を見つけてからガス燈のちらつきや足音に悩まされ…。

<ネタばれ注意!>
ポーラが追い詰められ、正気を失っていく過程が細やかに描かれてました。自分の記憶がもう信じられないという衝撃、知らぬ間に何かしてしまうかもしれない不安。崩れるように壁にもたれかかる彼女の表情が印象的です。
対する犯人は結構あからさまに悪い顔をするので、傍から見てると何で騙されるのかとイライラすることも(冷酷さはよく表れてるけど)。
でも、物忘れの激しい人と話したことがある人ならわかると思いますが、物を置き忘れた時などにそのことを忘れ、「自分は絶対さわってない、お前はどうなんだ」と自信ありげに言い切られると、私が使ったのはいつだったろう…とだんだん不安になってくる事ってありますよね…。
それと同じように、お前の仕業だという眼差し・言い方をされたうえ、用意周到に証拠を見せられ、しかも複数の人間に自分の記憶を否定されたりしたら…誰でも自分がおかしくなったと思ってしまうんじゃないでしょうか。
こんなに簡単に人を狂わせることができる、そう考えると怖くなってきます。
それにしても、彼にとってこれは予定外の事だったはずなのに、一体どうしてこんなテクニックを持ってたんですかね。前回の失敗を反省して、詐欺の勉強でもしてきたんでしょうか…謎です。

<追記感想:2016/3/3>
記憶が薄れ掛けているので再見してみました。今度はヒロインではなく、犯人と野次馬なオバサンに注目。
イングリッド・バーグマンも素晴らしかったけど、犯人を演じるシャルル・ボワイエの演技も負けてませんでした。ポーラを毒牙にかける時の優しそうな表情と、ポーラの正気を失わせようとする時の冷たい眼差し…。まるで別人というか、悪魔が本性を表したみたいな。
それでいて、宝石の輝きに目を奪われている時は、まるで一生に一度の恋をしているかのような表情をするんですよ。悪魔に取り憑かれるとはこういうことを言うんでしょうね。

一方、殺人事件が大好きで、知らずにポーラの心の傷を抉った野次馬オバサンも大概でした(笑)
自分の話を聞いたポーラがどんな様子なのかさえ気付いていれば、あの家で起こった事件が彼女の身近な人を奪っただろうことぐらい想像できるはずなのに、好きなものに夢中になりすぎて周りが全く見えてません。
この人が事件解決に少しでも役に立つのかと思いきや、いちおうポーラが家から出てこないという情報を刑事さんに提供したものの、別にこの人ほど好奇心旺盛じゃなくても近所の人ならわかったような…。
でも、ラストは刑事さんといい雰囲気になってるポーラを目撃して「あら、まあ♪」と満足した様子。
張り詰めた空気が一気に緩む良いシーンでした。

あと、ポーラの家のメイドさんは、耳は遠くても頭の回転が速くて素敵です。終盤ナイスフォロー!
もう一人の派手な若いメイドは、ジェシカおばさんを演じたアンジェラ・ランズベリーでびっくり。初見時は気付いてなかったっぽいし、再見してよかったです♪

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映画「リトル・レッド レシピ泥棒は誰だ!?」観た

 | ファミリーアニメ  com(2) 

リトル・レッド レシピ泥棒は誰だ!?
製作:アメリカ’05
原題:HOODWINKED
監督:コリー・エドワーズ
ジャンル:コメディ/アクション/ミステリー

【あらすじ】赤ずきんがトレードマークのレッドは、おばあさんの手伝いで毎日お菓子を配達していた。ある日、山にいるおばあさんを訪ねた彼女は、狼と斧を持ったきこりの襲撃を受ける。駆けつけた警察は、世間を騒がすレシピ泥棒との関連を疑い…。

肩の力を抜いてのほほんと観られました。
ちょこちょこ映画やアニメのパロディが入っているので、これ何だっけ~と皆で話しながら観るといいかも。
ミステリーとしては弱いものの、渋いカエル探偵が順番に四人の話しを聞いていく内に、どうしてあんなヘンテコな状況になったか分かっていくのは楽しいです。レッドの話しに時々出てくるメルヘンな描写が、他の人の話しで事実だと分かったり、ただの不幸な出来事だと思ってたら実は人災だったり(笑)
イラストには描き忘れてしまいましたが、歌い続ける呪いをかけられたヤギがめちゃくちゃ可愛かったです。うるさがられて一人で暮らしていたけど、最後にピッタリの仕事が見つかって良かった~。

<追記:2015/4/6>
GyaOで字幕版を再見しました。初見はプロじゃない人が吹き替えたバージョンをみたけど、字幕版よりテンション高くて楽しめた気がします。吹き替え向きの作品なのかも?
あと、これって「藪の中」(もしくは映画版「羅生門」)とか、ドラマの「木更津キャッツアイ」みたいですね。別の視点から見ると、まるで違う状況に変わるのが面白くて、再見でも結構楽しめました。
印象に残るのは、やはり冷静な推理を披露するカエル探偵ニッキー。痺れます!
続編は出さなくてもよかったのに…。

OVAシリーズ「銀河英雄伝説」観ました

 | マンガ/アニメ  com(6) 

銀河英雄伝説
ほのかに輝くブリュンヒルト

はぁ~、こんな素晴らしいアニメに出会えるなんて…。
わたしの中の最高のアニメだった「カウボーイビバップ」の第十一話(他の話も好きですよ)を、今回ついに超えました。
BLくさいとか全110話という情報に観るのをためらっていたんですが、思い切って挑戦して良かったです。面白さと感動のほうが勝っていて、そんな事ぜんぜん気になりませんでした。
大雑把に内容を説明すると、人類が銀河系に進出してから700年くらい経った頃、150年も戦争を続けていた銀河帝国と自由惑星同盟で二人の英雄が出現、歴史が大きく動き始める…。そこにフェザーン自治領も加わって、SF版三国志のような感じになってます。
キャラクターは覚えきれないほどいて、実際わたしには顔しか覚えられない人が大半だったんですが、それでもちゃんとそれぞれキャラが立ってるんですよね。語りだしたら止まりそうにないので、印象に残ったキャラの紹介だけで我慢しときたいと思います。

  • ラインハルト:帝国側”常勝の英雄”。常に輝いている天才戦略家。
  • キルヒアイス:たぶん彼が一番の天才。ラインハルトの親友。
  • ヒルダ:ラインハルトにずっとフロイライン(未婚の女性につける敬称)と呼ばれてたので、名前だと思ってた。妊娠した途端、驚くほど綺麗に。
  • ロイエンタール:ラインハルトに忠誠を誓う。絶対好きになれないキャラクターだったのに、彼の最期には泣いてしまった。一番泣けたエピソード。
  • アイゼナッハ:108話になるまで一切しゃべらなかったジェスチャーの得意な上級大将。
  • ヤン・ウェンリー:同盟側”不敗の名将”。年金の事ばかり言ってる天才戦術家。ヤン夫妻大好き。
  • メルカッツ:流転の人生を歩んだ素敵なおじ様。娘さんに会わせてあげたかった…。

映画「プレイス・イン・ザ・ハート」観ました

 | 社会派  com(4) 

プレイス・イン・ザ・ハート
製作:アメリカ’84
原題:PLACES IN THE HEART
監督:ロバート・ベントン
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】30年代アメリカ南部。酔っ払いの黒人に保安官である夫を殺され、銀行には返済か家の売却かを迫られるエドナ。ふたりの子供とこの家で暮らしたい彼女は、流れ者の黒人モーゼスの言葉で綿花栽培を決意する。目が見えないウィルの下宿も決まり、彼らは様々な困難を乗り越えながら収穫の日を迎える。

家族を守ろうとするエドナのひたむきな姿に感動しました。
そして、仕方なく一緒に暮らし始めたモーゼスとウィルが、いつの間にか”家族”に溶けこみかけがえのない存在になっていくのも良かったです。
とくに、竜巻が近づき家も危ないという時、盲目のウィルがエドナの娘の名を必死に呼びながら家の中を探すシーンでは涙がこみ上げてきました。
もちろんモーゼスの活躍や子供たちの成長にも感動したんですが、わたしの中ではウィルがいちばん印象に残ったようです。エドナに文句を言いにきた彼がふとした拍子にお湯に触れ、彼女が入浴中だと気付きおろおろと部屋を出るシーンはわたしのお気に入りです。

―夫の死、借金、竜巻、差別。
次々降りかかる困難に家族で立ち向かう…。
定番ですが、じんわり心に染みる素敵な映画だったと思います。

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映画「イヴの総て」観ました

 | 社会派  com(6) 

イヴの総て
製作:アメリカ’50
原題:ALL ABOUT EVE
監督:ジョセフ・L・マンキウィッツ
原作:メリー・オア
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】アメリカ演劇界最高の賞を最年少で手にしたイヴ。大物舞台女優マーゴの親友で劇作家の妻カレンは、イヴがここまでのし上がった経緯を思い返す。それは8ヶ月前の事、彼女は芝居のたびに現れるイヴをマーゴに引き合わせたのだった。

*ネタバレ注意!*
いやぁ、すっかりイヴに騙されてしまいました。怖いですね、女って。
あんなに控えめで健気に見えた女性が、マーゴは用済みとばかりにその恋人で人気演出家のビルに言い寄った時の豹変振り!!
傍から見てあんなに怖いのに、言い寄られたほうはどう思うか…彼女は考えなかったんでしょうかね?
若くて美人で才能のある女に言い寄られるのはどんな男性でも嬉しいでしょうけど、今まで猫被ってたことモロバレだと嫌悪感を抱くひとのほうが多い気がします。第一、それで落ちる相手はろくな男じゃないと思うし。
…実際この後、彼女は痛い目をみるわけですが。

それにしても、それをきっぱり断ったビルは恰好良かった。そんな彼に心底愛されているマーゴも幸せ者です。40代(女優さんは42歳)とは思えないほどの美しさと、あの愛嬌ある性格にはビルでなくとも惹かれました。
イヴのおかげで二人が結ばれたと考えるとちょっと複雑な気分ですね。

映画「約三十の嘘」観た

 | 青春  com(6) 
Tag:日本 

約三十の嘘
製作:日本’04
監督:大谷健太郎
原作:土田英生
ジャンル:★ロマンス/コメディ/ドラマ

【あらすじ】久しぶりに集まった詐欺師チームのメンバー。その中には、落ちぶれた元リーダー志方や、チーム解散の原因となった今井までいた。仕事は無事成功を収めるが、帰りの列車内で大金の詰まったスーツケースが消失し…。

詐欺師が集まって列車内で大金が消えたとなれば、騙し騙されの密室劇が展開されるかと期待してしまいますが、この作品にそんなものを求めてはいけません。これは詐欺をクラブ活動か何かと勘違いしている大人たちの、グダグダ青春ラブストーリーです。三年前の事件でばらばらになった彼らが、どんな思惑を胸にふたたび集まったのか…。ゆる~い笑いを楽しみながら、そこら辺を追っていくといいかもしれません。
登場人物は6人。子どもみたいな言い争いをするちょっと間抜けな彼らを見てると、巧みな話術で人を騙すなんてとても出来るとは思えません。それが、仕事となるとしっかり7千万稼ぐんだからさすが二流詐欺師というところでしょうか。”一流”じゃないのは、彼ら自身が二流だと言っているのと、一般人相手にニセ羽毛布団を売りさばくというケチな計画のためです。
もとが舞台なので列車外で行われる仕事のシーンはないんですが、彼らが一般人をカモってることを思い出させないためにも良かったと思います。やっぱり悪人を相手にしてるならまだしも、一般人を騙すのが”生きがい”なんて言われると冷めますからね。でも、仕事に欠かせないと言っていたパンダの着ぐるみ”ゴンゾウ君”の活躍を見れなかったのは残念かも。
タイトルの意味は「ひとつの嘘を成立させる為には、三十の小さな嘘を吐かなければならない」という志方のセリフから。そして、それを実行しているのも志方だったりします。
ラストは、ふたりの対極な女性の”強さ”と”弱さ”を垣間見て、なんとなくほんわかした気持ちになりました。

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映画「サウンド・オブ・ミュージック」観ました

サウンド・オブ・ミュージック
製作:アメリカ’64
原題:THE SOUND OF MUSIC
監督:ロバート・ワイズ
原作:マリア・フォン・トラップ、リチャード・ロジャース、オスカー・ハマースタイン2世
ジャンル:★ミュージカル/ファミリー

【あらすじ】1938年オーストリア。家庭教師としてトラップ家にやってきた修道女マリアは、すぐに子供たちと打ち解ける。しかし、父親は妻を亡くしてから子供たちと距離を置いていた。そんな彼の心を開くため、彼女は子供たちに歌を教え始める。

言わずと知れたミュージカルの名作。
あまりに有名でいつでも観れるので、今までみのがしてました。
山のなかで歌ってるシーンしか知らず、あんなきな臭い展開になると思わなかったんですが、歌と子供たちの可愛さで危機を乗り切ろうとするとはさすが。(実際はこんな劇的じゃなかったようですが)
ちょっと前まで父親の笛の音で整列してたとは思えないくらい、上手にのびのびと歌ってました。
個人的には、「さよなら、ごきげんよう」の歌で「くっくー、くっくー」と背後から顔をのぞかせるシーンが可愛くて好きです。

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映画「マーティ」観ました

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マーティ
製作:アメリカ’55
原題:MARTY
監督:デルバート・マン
原作:パディ・チャイエフスキー
ジャンル:★ロマンス/ドラマ

弟たちに結婚で先を越され、母に心配されるマーティ。土曜日には友人とナンパに励むが、容姿や体形のせいか振られてばかりだった。そんなある日、ダンスホールにくり出した彼は、同じ様な悩みを抱える地味な女教師クララと出会う。

容姿にコンプレックスを持つもの同士が出会い、惹かれあってゆくお話。
映画の中では美男美女の恋が氾濫していますが、現実にはそうじゃない人のほうが多いわけで、”そうじゃない人”に含まれる身としてはとても共感できる内容でした。ただ、不美人であるはずのクララが普通に清楚な美人なので、そんなひとが不細工呼ばわりされていると(本気でなくとも)軽くヘコみます…。

まあ、それは置いといて、不器用なマーティの恋模様は地味ながら楽しめました。
つい浮かれて自分の事ばかり話してしまったり、険悪なムードに気付かず相談を持ちかけたり、踊りだしそうな勢いで看板(?)を叩いたり…見ていてほのぼのしてきます。
そして、彼の気付かないところで膨らむ母親の”不安”や友人の”妬み”など、身近に起こりうる問題が描かれていたのも良かったです。
終わり方はちょっと唐突でしたが、ひとに勧めたくなるような作品でした。

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