忘却エンドロールアクションカテゴリ紹介

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「ラピッド・ファイアー」観た

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ラピッド・ファイアー
読み:らぴっどふぁいあー
原題:RAPID FIRE
製作:アメリカ’92 95分
監督:ドワイト・H・リトル
ジャンル:★アクション

【あらすじ】天安門事件で父を亡くし、英雄視される父にコンプレックスを抱いていた美大生ジェイク。ある日、訪れた画廊で麻薬ディーラーの抗争に巻き込まれ、不本意ながらFBI捜査官・フランクに協力することに。一方、ロサンゼルス市警のライアンとカーラも麻薬組織の壊滅を狙い、ジェイクに近付き…。

んん?これ面白いかも…!
ブルース・リーの息子が主演というだけで見てみたんですが、思わぬ拾い物でした。
内容はアクション映画にありがちな、ヤバい現場を目撃したせいで殺されそうになった挙句、警官殺しの容疑者になってしまうという巻き込まれ型アクション・スリラー。
でも、この手の作品の中ではかなり丁寧に心理描写をしてるんですよね。ファザコンの美術学生ジェイクが、正当防衛ながら人を殺してしまった時の繊細な表情がまず印象に残ります。

さらに、亡き父親のことで警察に不信感を持っていた彼が、刑事人生をかけてマフィアや麻薬王を追っているライアンに利用され、それでも彼の本心と決意を知って打ち解ける過程も意外と丁寧に描かれてました。しっかりジェイクの気持ちの変化が伝わってくるし、納得できる展開。
終盤、ライアンに助けられなかった父親を重ね、戦士の顔で敵に挑むジェイクがカッコいい!

アクションはブルース・リーというよりジャッキー・チェンの印象が強かったんですが、わかる人によると最後のボス戦は父親譲りの詠春拳を披露していたそうです。その判別はつかなかったものの、迫る電車と電気がバチバチいってる線路での戦いは緊張しました。
私はアクション映画はどちらかというと苦手だし、ブルース・リーの作品で好きなものは1つもないので、アクション映画や彼のファンには物足りないかもしれませんが、私と同じような好みの方にはお勧めです。
これが彼の存命中、最後に完成させた作品というのが哀しい…。

映画「ブラックライダー」観た

ブラックライダー
読み:ぶらっくらいだー
原題:BLACK MOON RISING
製作:アメリカ’86 99分
監督:ハーレイ・コークリス
ジャンル:アクション

【あらすじ】FBIの命令で悪徳企業の証拠テープを盗み出したクイントは、追っ手をかわすために新型車ブラック・ムーンにそのテープを隠す。だが、その車が窃盗団に盗まれてしまい、彼は72時間に取り戻せとFBIに言い渡される。孤軍奮闘する彼は、窃盗団と繋がりがある女性ニーナに近付き…。

主演はトミー・リー・ジョーンズさんで、やや決まらないドジな泥棒役が何気に似合ってました(笑)
前半はいまいちぱっとしないものの、水道水で動くハイテクカーとか、厳重警備を突破するための80年代のハイテク機器は心惹かれるものがありました。そして後半、車を盗み出す作戦決行からは「ミッション・インポッシブル」で見たことがあるようなシーンが多くて楽しかったです。

ただ似てるだけなら面白くないんですが、これは主人公が走るのも辛い満身創痍の状態で作戦を決行するものだから、ビルからビルにワイヤーで移動するだけでもハラハラするんですよね。夜のシーンだったけど下の道路が明るいからちゃんと高さを感じるところもよかった。決して超人というわけではない主人公が、愛する女を救うため、足を洗って彼女と新しい生活を送るために頑張る姿が健気で好感です。

あと、敵のボスさんが白髪のオジサマなんですが、30歳以上年下のヒロインにぞっこんで非道になり切れないのが可愛げありました(彼女目線では嫌なエロオヤジですが)。こういう作品のボスというと、愛人も冷酷に切り捨てたりするものですが、この爺さんは未練がましく彼女と出会った頃の映像(質問に答えてるだけ)を眺めては、やっぱりこの女は特別だなぁと噛みしめてるような人なんですよね。だから我儘言っても裏切っても、何だかんだで許してしまう。
そんな人間らしい姿が、超人じゃない主人公とちょうどいいバランスでした。

個人的に一番のお気に入りは、ラストすべて片付いてヒロインとベッドでいちゃつくシーン。どうやっても体の傷が痛んでエッチできなくて、「どうしよう…」と彼女に聞いたら「そんなにしたいの?クスクス」「今日は安静にしておくことね」とか言われちゃうところですね(笑)
主人公も50代っぽいので、やはりヒロインは20歳近く年下。そんな彼女に子供のように抱き着いて大人しく寝るところが私的ハイライトでした(笑)

映画「ハード・ウェイ(1991)」観た

読み:はーどうぇい
原題:THE HARD WAY
製作:アメリカ’91 111分
監督:ジョン・バダム
ジャンル:★アクション/コメディ

【あらすじ】パーティ・クラッシャーと呼ばれる連続殺人犯を追うNY市警の刑事ジョン・モス。そんな彼に憧れて、演技派への転向を狙う人気映画俳優ニック・ラングが刑事の実像リサーチにやって来た。上司の命令で嫌々お守りをしつつも、パーティ・クラッシャーを追うジョンだったが…。

(ちょっとまたゲームシナリオの制作で忙しいので、イラストは春になったら追加します。)
マイケル・J・フォックスさんのセルフパロが光ってました。
彼の役柄が、人気シリーズのおかげで渋い大人の役をやらせてもらえず、演技派に転向したいと刑事のリサーチに来る人気俳優なんですよ。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で高校生の役をやり続けてましたもんね~(笑)
管理栄養士の指導の元、健康に気をつけて生活しているお坊ちゃんで、マネージャーの反対を押し切り荒くれ刑事にくっついて歩く行動力が良かったです。お前なんて邪魔だー!とキレられても、これが本物の刑事か~とメモを取るふてぶてしさ!
ホットドックの食べ方や銃の扱い方など、一挙一動を研究して自分のものにしようとする姿がコミカルに描かれてました。

一方、連続殺人犯を挙げることで頭がいっぱいな刑事ジョンは、何とかしてニックのお守り役から解放されようと試行錯誤。
そりゃあ怒りますよね。こっちは真剣に仕事に命かけてるのに、その横でメモなんて取られたら。
しかも、人気俳優の彼に何かあったら責任問題になりかねないし、そもそも殺人鬼を野放しにしてる時点で警察の沽券にかかわります。それなのに夫婦でニックの大ファンという上司が勝手に決めちゃうんだからやってられないでしょう。
…と言いつつ、珍しく上手くいきそうな恋に振り回されたりもしてるんですけどね(汗)
女心がわからないジョンに、自分が彼女を演じるから素直な気持ちを伝える練習をしてみろとバーで練習するくだりが面白かったです。途中からニックを本当の女性のように扱うようになって、店員にゲイの修羅場みたいに思われてたり。

そんな苦労人のジョンとお気楽ニックの凸凹コンビが中盤には妙にしっくりくるように。
途中、本気でニックを追い払おうと「それはダメだろ」というタイプの罠にはめるんだけど、すべて信じた上で自分の意思で帰ってきたニックにホロリ…。さらに騙されてたと知ってショックを受けるところにも…。
彼がただのお遊びでついて回っていたなら、きっと戻ってきたりはしなかったでしょう。刑事としてのジョンに憧れ、曲りなりにも相棒として付き添ってきた彼の決断…。しっかり俳優としても人間としても成長してるのが伝わってきてジーンときました。

クライマックスはそんな二人が正真正銘の”相棒”として機能していて、ニックの顔の立体的な看板の上での犯人との対決も楽しめました。冒頭から印象に残るあの看板の上が決戦の舞台だったとは(笑)
ラストのセリフパクリ問題もクスクス笑えて、気分よく見終われました。
あと、鑑賞後に知ったんですが、ジョンを演じたジェームズ・ウッズが役作りのために本物の刑事に密着するという、まさにこの作品のようなことをしていたというエピソードにもクスリ。その刑事さん、映画を見ながら「あれは俺のセリフだ!」とか言ってたんだろうか?(笑)

映画「エグジット・スピード」観た

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エグジット・スピード
原題:EXIT SPEED
製作:アメリカ’2008 90分
監督:スコット・ジール
ジャンル:★アクション/サスペンス

【あらすじ】脱走兵の女性メレディスは、追ってくる初老の元上司アーチーから逃げるためエルパソ行きのバスに乗り込む。だが、途中で暴走族集団に付きまとわれ、やがて緊迫した状況に。暴走族集団とのカーチェイスに始まり、ついに廃スクラップ工場での籠城戦に発展してしまい…。

まごうことなきB級映画なんですが、意外と登場人物が魅力的かつ手に汗握る展開で楽しめました。
言うなれば「マッドマックス2」と「ゾンビ」を足して2で割ったような作品。追ってくる暴走族集団にはセリフがなく「激突!(1971)」や「ジョン・カーペンターの 要塞警察」のようでもあります。
強盗、レイプ、殺人など何でもござれの謎の暴走族集団ノマドに目をつけられたがために、平和な長距離バスでの旅が一気に生死をかけたサバイバルに。頼れるイケメンが即殺されたかと思えば、カーチェイスをしながらの銃撃戦に突入します。

何か事件が起こるんだろうなぁとは思っていたものの、こうテンポよく殺し合い→カーチェイス→籠城戦に突入するとは思いませんでした。主人公らしき女性脱走兵メレディス以外に戦えそうな人間はおらず、英語が話せないメキシコ人のおっちゃんや、クリスマスプレゼントを持って息子に会いに行こうとする陰気な男、トイレでやってたバカップル、高校生らしき少女、主婦に短気なフットボールコーチなど頼りない一般人ばかりです。
それが、生き残るためにジワジワと変貌していくんですよ。

籠城して膠着状態になってからの彼らの個性がわかってきて、女子高生は実はアーチェリーをやっていたり、コーチが銃を持っていたり、主婦はフルマラソンに出場したことがあったり、おっちゃんは何かを思いついて武器らしきものを作り始めたりと少しずつ希望が見えてきます。
廃工場を探し回って使えるものを集め、みんなで知恵を絞って対抗策を立てるところは見ていてワクワクしました。

でも、計画が完成しても上手くいくとは限りません。とくに女子高生に人を撃たせるなんて酷だし、子持ちの主婦に銃を持った無法者たちの間を縫って助けを呼びに行かせるのもかなり無理がある作戦です。
それでもやらなければ殺されると、勇気を振り絞って実行に移すんですよね。
仲間を助けるために矢を放って泣いていた少女が、我が子に会うために謝りながら敵を窒息死させた主婦が、しだいに戦士の顔になっていくのが…!

そして笑顔がまぶしいおっちゃんお手製の武器が完成して、これなら勝てると思った時に容赦なく仲間が死亡。陰気男やコーチ、バカップルのキャラも良かっただけに、見ていて誰も脱落してほしくないと祈ってしまいました。
良いところで追手の元上司も加勢して、ラストは生き残った人たちの笑顔…。ツッコミどころは満載ですが、個人的にはお気に入りの作品です。

映画「ジョン・カーペンターの 要塞警察」観た

ジョン・カーペンターの 要塞警察
原題:ASSAULT ON PRECINCT 13
   JOHN CARPENTER'S ASSAULT ON PRECINCT 13
製作:アメリカ’76 90分
監督:ジョン・カーペンター
ジャンル:アクション/サスペンス

【あらすじ】移転前日の警察署にパニック状態の男性が助けを求めてやってきた。間もなく彼を追って来たストリートギャング”チョロ”が9分署を包囲し、消音銃による攻撃が始まる。黒人警官ビショップと女性職員リー、そして護送中に一時拘留されていたナポレオンと凶悪犯ウェルズは協力して彼等を迎え撃つが…。

「リオ・ブラボー」へのオマージュ作品らしいんだけど、そっちは覚えてないなぁ…。にしても、西部劇よりもゾンビ映画を彷彿とさせるシーンが多かったです。オッサンにしか見えない非行少年たち(ニュースで言ってたのって彼らのことだよね?)が警察署を包囲してワラワラ集まるところなんて、生存本能なんてなくなったゾンビそのもの。目の前で仲間がバンバン撃たれてるのに突っ込んでくるんだもん。ラリってるの?
撃ってる人たちも生きるのに必死で、相手が人間だという感覚を失っているようでした。何も言わず押し寄せてくるから仕方がない…。

一番最初のショッキングシーンも怖かったです。来るとわかっていても、まさかあんな無感情にさらっと撃つなんて…。序盤で仲良くセリフの練習をしていたのが思い出されて、”彼”のその後の行動、そして燃え尽きてまともに話すことすらできなくなってしまう後半の様子など、彼の受けた衝撃がひしひしと伝わってきました。

孤軍奮闘する警官と囚人二人、そして事務?の女性リーの雄姿には痺れましたね。とくにリーはぜんぜん戦う人に見えないのに、細い通路でこちらに向かってくる男をまっすぐ見据えて銃?で倒すんですよ。負傷した肩をものともせずに!
警官や囚人と一緒にちゃんと戦力としてそこにいるのがカッコよかったです。
彼らの間に芽生えた信頼や友情、愛情みたいなのも控えめに描かれていてクールでした。

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映画「大脱出(2013)」観た

大脱出(2013)
原題:ESCAPE PLAN
製作:アメリカ’2013 116分
監督:ミカエル・ハフストローム
ジャンル:アクション/サスペンス

【あらすじ】囚人として刑務所に潜入し、様々な手段で脱獄しては警備の弱点を指摘するセキュリティ・コンサルタントの第一人者ブレスリン。ある日、CIAから民間の極秘刑務所を調べる脱獄依頼が舞い込む。そこは、彼の指南書をもとに設計された“墓場”の異名を持つ難攻不落の超ハイテク監獄要塞だった。

難攻不落のハイテク刑務所から脱獄するお話。
ツッコミどころ満載な上に、設定がいまいちわかりにくい気がしましたが、シワの刻まれたスタローンとシュワルツェネッガーの共演を見るのは楽しかったです。
スタローンが知恵を働かせ、シュワちゃんが体を張ってそれをサポート!
鬼所長の裏をかいて脱出計画が進行していくのが気持ちいいんですよね。利害一致でジャベドも協力するところも王道。できればもっと活躍してほしかった…。

ただ、やはりツッコミどころというかご都合主義が目立つので、気になって楽しめない人も多そうです。私も一部モヤっとしてしまったし。
刑務所の作り自体はかなり脱出不可能そうに見えるんですが、肝心の管理する人間が甘いんですよ。危険分子がいるなら隔離するべきなのに、スタローンとシュワちゃんは毎日のように食事を一緒にとって仲良くお話してます。自由過ぎだろ!
まあ、完全に隔離されてしまうと脱出の隙がなくなって映画が成り立たなくなるんでしょうが、それなら人権なんて守る気のない極秘の民間刑務所を舞台にするのではなく、政府や人権保護団体の監視の目があって大っぴらには人権侵害できない設定にすればよかったのでは…。

あと、最後の方でちょっとしたネタ晴らしがあるものの、この刑務所やCIAの立ち位置、クラークの裏切りの理由などがいまいちわかりにくくてモヤっとしてしまったんですよ。私だけかな?
観終わってネタバレ記事を読んでやっとなんとなく理解できました。
以下、ネタバレメモです。

まず、最初にCIAからこの極秘刑務所”墓場”の関係者のような口ぶりで依頼があったけど、CIAの本当の目的は非合法なこの墓場の尻尾を掴むことで、CIAに潜入していたロットマイヤーの娘の目的は父親の救出だったんですね。
墓場は元軍人と民間の軍事会社が作ったもので、おそらく政治家や軍人、金持ち連中にとって邪魔な存在を完全に隔離する代わりに大金をもらってるんでしょう。隔離だけで殺しはしないというのは、みんなシュワちゃんみたいに有力な情報を握っているということだろうか?

わからないのがクラークの裏切りの詳細なんですが、墓場の所長にとって、脱獄のプロフェッショナルであるブレスリンを閉じ込めておくことは脱出不可能の証明…良い宣伝材料になります。クラークはそこに金の匂いを嗅ぎつけて、直接”墓場”の所長に裏取引を持ちかけたということなんでしょうけど、所長がブレスリンの正体を知るのは中盤なんですよ。クラークはどういう取引を持ちかけたんだろう…?単に計画が変わったと墓場の職員を騙し、絶対にブレスリンが脱出できない状況に追い込もうとしただけ?
詳細はともかく、今の仕事は実質ブレスリンが主導権を握っているわけで、しかも彼が本なんて出すもんだからいつまで大きな依頼があるかわからない。だったら彼を閉じ込めて、自分は墓場の経営者に恩を売って良い役職をもらおうと考えたんじゃないかと。

しかし、ラストはクラークは蒸し焼きか脱水症で死にそうだし、墓場は炎上して職員や囚人がどうなったかわからないし容赦ないですよね(汗)
主演二人の魅力は十分なので、細かいことは気にせず勢いに任せて楽しむべき作品だと思います。

映画「K-9/友情に輝く星」観た

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K-9/友情に輝く星
原題:K-9
製作:アメリカ’88 101分
監督:ロッド・ダニエル
ジャンル:アクション/コメディ

【あらすじ】相棒もいなければ車も壊した刑事ドゥーリーは、忙しさのあまり恋人とデートもできない毎日を送っていた。そんなある日、麻薬組織を追いつめるチャンスを得て、相棒をつけるよう申請したところむげに断られてしまう。そこで、K-9課のはみだし警察犬ジェリー・リーとコンビを組む事にし…。

映画としての出来はあまりよくないのかもしれないけど、本物の警察犬が演じるジェリー・リーが本当に愛嬌があって演技が上手で引き込まれました。犬好きなら楽しめるはず。
内容は、無茶のし過ぎで相棒がいない麻薬課の刑事ドゥーリーが、優秀だけど問題ありな麻薬捜索犬ジェリー・リーと、いがみ合いながらもお互い助け合い、やがては真のパートナーになっていくというもの。
お決まりのパターンだけど、ジェリー・リーは基本的に賢い子で、バカをやって主人公を振り回すような描写がないのが好感持てました。ドゥーリ―と同じで、ちょっとこだわりが強いだけなので仕事の時は全力でやります。

消臭スプレーを嫌がるジェリー・リーを仕方なくオープンカーごと洗車するエピソードがあるんだけど、ここで逃げ出すのは恥だと思ってるのか、まったく動こうとしないところなんてすごく彼の性格を表していました。(実際に洗車されたわけじゃないよね?)
あと、ドゥーリ―が食べたり飲んだりするものは何でも欲しがるし、彼の恋人にもうっとり。その後に出会う美人わんこは、その恋人みたいに髪がふわふわなんですよね~。似たもの同士め!

個人的にツボだったのが、麻薬組織の幹部だかボスだかがビーチで仕事の話をしていて、それを犬の散歩の振りをして盗み聞きしようとしたら、目の前をフリスビーが飛び交いジェリー・リーが我慢できず…のくだり。犯罪の話をする男二人の背景で、犬に引っ張られながら行ったり来たりするドゥーリ―が面白かったです。
あと、車で逃げる狙撃犯を追おうとして早々に諦めたドゥーリ―に対し、素晴らしい脚力と粘りで車に追いついて犯人を確保したジェリー・リーもカッコよかった。さすが現役警察犬!

終盤、脇役に「たかが犬だろ」なんて偽悪的なセリフを吐かせるのはどうかと思ったものの、一人と一匹の友情にホロリ、そしてジェリー・リーのお茶目な様子に笑顔になれました。
ちなみに、タイトルのK9はアメリカの警察犬の名称で、犬を意味するcanine(ケイナイン)から来ているそうです。

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映画「スネーキーモンキー/蛇拳」観た

スネーキーモンキー/蛇拳
原題:蛇形刀手/SNAKE IN THE EAGLE'S SHADOW
製作:香港’76 96分
監督:ユエン・ウーピン
ジャンル:★アクション

【あらすじ】道場でこき使われてばかりいる青年・簡福は、ひょんなことから知り合った老人と仲良くなる。老人はすぐに去ってしまったが、彼が残したヒントをもとに簡福は拳法の練習を始めるのだった。しかし、やがて最後の蛇拳使いである老人を狙って刺客が現れ…。

久しぶりに再見したら、なんか敵の鷹爪拳使いが桃白白みたいで、もしかして鳥山さん、この映画のファン?と思ったり。なんで初見時には気付かなかったんだろー。
内容は「酔拳」とほとんど変わらない気がしたけど、蛇拳使いのじいちゃんが型を伝えるために足跡を残していて、ジャッキーがそれを見て必死にじいちゃんの動きを思い出して一人で練習するくだりが痺れます。道場の遣いっ走りをさせられながらも、時間のある時はひたすら足の動きをなぞって、だんだんと動きがキレッキレになっていくんですよね。
卵を使った修行のくだりも懐かしくて、手の動きがちゃんと蛇の動きに見えます。
修行シーンはいつもさらっと流しているのに、意外とそういうところがカンフー映画の一番カッコいいところなんだなぁと改めて気付かされました。

それにしても、タイトルは蛇拳なのに、最終的には猫拳(正式名は覚えてない)だったよ!
猫と蛇の戦いのシーンが思ったより長くて、ここだけドキュメンタリーのよう。可愛くて強いです。
この作品の主人公は、道場の師範に断りなく他所の拳法を教わり、師範がやられそうになったら老人との約束を破って蛇拳を使い、さらには勝手にアレンジしてオリジナル拳を完成させてしまうとは、なかなか見上げた根性してますね(笑)
まあ、武術とはこうやって進化していくものなんでしょう。

あと、「○○モンキー」というタイトルはどういう意味なんだろうと思っていたら、修道士のmonkからきてたのか。ネイティブなひとは、名詞にyをつけてなんでも形容詞みたいに使うことがあるみたいです。

映画「ビバリーヒルズ・コップ」シリーズ観ました

ビバリーヒルズ・コップ
原題:BEVERLY HILLS COP
製作:アメリカ’84 105分
監督:マーティン・ブレスト
ジャンル:★アクション/コメディ

【あらすじ】デトロイト市警のやり手刑事アクセル。ある日、ビバリーヒルズから訪ねてきた幼馴染みマイキーと再会するが、自分と一緒にいた時に何者かに殺されてしまう。上司の反対を押し切りビバリーヒルズへ単身捜査へ向かった彼は、ロス市警のタガートとローズウッドを味方につけ…。

やっと観られた1作目。面白かったです。
口八丁で相手をやり込め捜査するが決して嫌な奴ではない、一緒にいて楽しい刑事アクセルが魅力的。
ビバリーヒルズのお上品で堅物な刑事たちとのギャップがいい味出してました。
何気に序盤で親友を失う展開には驚いたけど、エディ・マーフィのいつものおふざけな雰囲気は抑えてあって、嘘八百並べていても心の中では親友を殺した奴を突き止めるという固い意志が見え隠れするのがよかったです。

ロス市警のダガートとローズウッドとのやり取りも大好きで、張り込み中の食事の差し入れから、ストリップバーでの事件解決などで距離が縮まっていく下りが一番好きかな。あとは、外で待機していたローズウッドが様子がおかしいのに気付き、どうしようどうしようと規則と刑事魂の間で揺るところとか。
他にも、敵地に乗り込む時にタガートのおじさんが塀を乗り越えるのにも一苦労するところや、銃撃戦のさなかに「警察だ」とバッヂを見せたり、「明日に向かって撃て!」みたいだねと結末も気にせず話してる空気読めない感じが楽しい。
このトリオのバランスの良さが作品の面白さの肝だと思いました。

『ビバリーヒルズ・コップ2』再見

原題:BEVERLY HILLS COP II
監督:トニー・スコット、米’87 103分

1作目を観てからだと、完全にダメな続編でした(汗)
再見なのに何も覚えてなかったし、改装業者を騙してセレブ宅で過ごすのが最悪。騙されたとはいえ、業者さん大損したのでは?
ローズウッドが武器マニアになる理由もよくわからない。銃撃戦がそんなに気持ち良かったんだろうか。
なんというか、状況を打破するためにハチャメチャやるんじゃなく、ハチャメチャやるために状況が用意されている感じでした。

『ビバリーヒルズ・コップ3』

原題:BEVERLY HILLS COP III
監督:ジョン・ランディス、米’94 103分

二作目の再見でガッカリしたので、ハードルが下がって逆に楽しめました。
でも、毎回アクセルの親しい人が撃たれてビバリーヒルズに行くという流れにしなくてもいいのに…。知り合いが武器マニアやら過激派になる必要もないし。アクセルって型破りなだけなのに、何に感化されたの?
舞台となったのは、アメリカで有名なグレート・アメリカという遊園地。途中から、上司が殺されたことよりも、この遊園地の創設者が撃たれたことに怒ってたような…。

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映画「暴走機関車」観た

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暴走機関車
原題:RUNAWAY TRAIN
製作:アメリカ’85 111分
監督:アンドレイ・コンチャロフスキー
ジャンル:★アクション/サスペンス

【あらすじ】アラスカ、ストーンヘヴン刑務所。脱獄常習犯のマニーは、同じく囚人の若者バックの協力を得て脱獄に成功する。やがて彼らは発車前の機関車に乗り込むが、発車直後、機関士が心臓発作を起こし…。

暴走列車系の中でもなかなか面白い方だと思います。脱獄+雪原+暴走列車なんて面白くならないわけがないみたいな。
主人公は脱獄常習犯であり囚人たちにとってのヒーローであるマニーと、彼に憧れる若者バックで、ふたりの関係性の変化も面白かったです。最初は相棒面するバックを軽くあしらっていたマニーが、だんだんと追いつめられていくうちに自分の弱さをさらけ出してしまって、バックの「あんたはヒーローだったんだ」と泣く姿を見て、最後にはすべてをかけて障害に立ち向かっていくんですよね~。熱いです。

途中で加わるヒロインの存在も物語を見ごたえあるものにしていました。映画に華を添えるようなタイプではなくて、獣二匹に自分たちが良い意味でも悪い意味でも”人間”なんだと思い出させる存在というか。
彼女に「あんたは獣よ」と言われ、「いや、動物より悪い、俺は人間なんだ」と答えるマニー。そしてラストに添えられる「どんな獣にも慈悲や憐れみの心はある。それさえ知らない私は獣ですらない」に考えさせられます。はたして二人を守ったマニーは、慈悲や憐みの心からそれをしたのか。それとも…?

ただ、暴走列車と言えば少なからず重要な役目を負う管制側の人間の存在感が薄いのが気になりました。そこに悪役然としている刑務所所長が乱入してくるものだから、ますます管制の印象が…。このシステムは俺が作ったんだと偉そうにしていた男性が、まったく役に立たないまま終わってしまうのがなんとも(汗)
刑務所長VSマニーの極限対決に、管制側の人間なんて不要ということでしょうか。まあ、この刑務所長との対決があるからこそ、この作品らしさがあるとも言えます。
雪原の暴走列車の画は素晴らしかったし、列車を止めようと必死に危険な作業に立ち向かう3人の様子も見ごたえがあり、全体的には満足です。

映画「ロンゲスト・ヤード(1974)」観た

ロンゲスト・ヤード
原題:THE LONGEST YARD
製作:アメリカ’74 121分
監督:ロバート・アルドリッチ
ジャンル:アクション/スポーツ/コメディ

【あらすじ】かつてアメフトの花形選手だったが、落ちぶれて堕落した生活を送っていたポール。車の窃盗罪で捕まり刑務所へ送られ、アメフト・チーム育成に熱を上げる所長ヘイゼンの元へ。言うなりになるしかない彼は、看守チームの練習相手となる囚人チームを育成することになり…。

内容を思い出せなかったので再見。
登場人物の印象が話が進むにつれ変わっていくのが上手いですね。飲んだくれの最低野郎だと思っていた主人公ポールがいつの間にか好い奴に見えてくるし、横暴な看守長がスポーツに目覚め、そしてラスボスはドス黒い本性を現す…。
ラストはその後のことを考えると苦難の道しか思い浮かばないのに、楽しそうに仲間と肩を組み、フィールドを後にする後姿の爽やかなことと言ったら!
これぞスポーツものだなぁと思える後味でした。

でも、「七人の侍」のように仲間を集めてチームを結成するところはともかく、刑務所ものらしく密告や殺人なんかも起こるし、試合中は反則の嵐で相手が首を折ったりもしてたんですよね。
正直、反則で相手を殺しかけたところはコメディ調でもまったく笑えなかったです。
それを忘れられたのは、八百長をしたことがある主人公の葛藤と(便利屋に打ち明けるシーンはしんみり)、最後の決断があったからだと思います。
所長を殴って30年くらっても後悔してないという言葉に、初めて本気でアメフトを楽しんだ主人公がカッコいい!
所長の言いなりだった看守も、そんな主人公の姿に本気を出して、それぞれしがらみなんて忘れて試合を楽しんでいました。

個人的に苦手な画面分割を試合の最初に多用していたことと、殺人が起こった後、犯人が分かるはずなのに誰も何もしようとしない強引な流れもあったものの、見応えある作品でした。

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映画「ネイビーシールズ」観ました

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ネイビーシールズ
原題:ACT OF VALOR
製作:アメリカ’2012 110分
監督:スコット・ウォー 、マウス・マッコイ
ジャンル:アクション

【あらすじ】医師を装ってコスタリカに潜入したCIAエージェント、モラレスが何者かに拉致された。すぐさまネイビーシールズのローク大尉率いる“チーム7”が急行し、鮮やかに任務を遂行する。だが、彼女が探っていた南米の麻薬王クリストと東南アジアの国際テロリスト、アブ・ジャバールが、史上最大規模のテロを計画していると判明し…。

相変わらず顔が見分けられないので、きちんと観られたとは言い難いんだけども、映像がクリアで観やすく、話の流れもわかりやすかったので楽しめました。
拉致されたエージェントの救出作戦のくだりは本当に映像がきれいでドキュメンタリーかと見紛うほど。水の中からちょこっと顔をだして川を渡る様子や、おもちゃのような飛行機に取り付けられたカメラからの映像など、下手なSF映画よりもクール。
やけにリアルだと思ったら、本物のネイビーシールズの全面協力を得ていたんですか…そういえばどこかで聞いた気がする。
現在では兵器もかなりハイテク化が進んでいるみたいだから、リアルに描けばそれだけでSFっぽくなってくるんですね~。

作戦開始時はロボットみたいに見えた隊員たちも、仲間の負傷やピンチにはとても人間らしい感情を見せてくれるし、そもそも最初に家族との時間を大切にする姿をしっかり映していたので、見分けがつかなくても彼らに寄り添って観られるところもよかったです。
彼らも本物の隊員さんで役者としては素人だったそうですが、むしろ演技ではなく普段から想っている本当の気持ちだからこそ伝わるのかも。
また、何気に悪役も印象的で、大量殺戮の兵器で金儲けをしているくせに家族愛は強かったり。彼がエージェント?との駆け引きに見事に破れるくだりは人間くさかったです。
もう一人も、自爆テロを唆す時の優しい話し方がね…悪人も魅力的じゃないと人を動かせないんだろうなぁと思いました。

冒頭の爆破テロや中盤の拷問など惨いシーンでは、戦争モノを観ていて感覚が麻痺するいつもの感じになってしまったけど、上記のような描写で引き戻されました。
おかげで終盤の仲間を想う気持ちや、必死に自分の役割を果たそうとする姿にホロリ。
棺に金バッチみたいなのを刺していくのはどういう意味なのか気になって調べたところ、あれはトライデント(バドワイザー)というシールズ隊員の証で、これを棺に打ちつけるのは、敬意や「いつまでも忘れない」という思いを表しているそうです。
そして原題の意味は「勇気ある行動」。ローク大尉の行動と、手紙に綴られた「勇気あるところ常に希望が存在する」の一文にかかってるのかな。邦題はもうちょっと何とかしてほしかった気がします。似たタイトルの作品もあるし…。

映画「アンダーワールド:ビギンズ」観た

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アンダーワールド:ビギンズ
原題:UNDERWORLD: RISE OF THE LYCANS
製作:アメリカ’09
監督:パトリック・タトポロス
ジャンル:アクション/ホラー/ファンタジー

【あらすじ】遥か昔、ヴァンパイア族の長として凶暴な狼男たちを退けていたビクターは、狼男に噛まれても知能と人の姿を保つことができる新たな種族“ライカン”を発見した。彼はその赤ん坊ルシアンを殺さず、奴隷として飼いならすことを思いつく。だがやがて、成長したルシアンはビクターの愛娘ソーニャと密かに愛し合うようになり…。

1作目のお気に入りキャラ、ルシアンが主役ということで4作中一番楽しめました。
2作目では、ビクターがセリーンを側に置いていたのは娘に似ていたからだけじゃない、という展開で台無しだと感じたんですが、こちらはそれを忘れさせてくれるくらいビクターの葛藤がきちんと描かれていました。
不老不死になったがために、病床(まだわりと元気な時と思われる)に感じていた死の恐怖を、生きている限り持ち続けることになった彼が、”親子の情”と”死の恐怖”との間で揺れるところがたまんないですね!
きっとヴァンパイアの始祖に目をつけられなければ、そのうち恐怖も消えて穏やかに最期を迎えられただろうに。ヴァンパイアになっても、結局は弱くて愚かな人間そのものなんですよ。
娘を愛していても、死の恐怖の方が上回り、そんな自分を「一族のために仕方ない」の一言で納得させようとする。1作目の時代になっても後悔し続けているのに、きっと心の中では「娘を犠牲にして得たものを、今更失うわけにはいかない」と娘の死すらも理由にしてるんじゃないでしょうか。
彼の心情を想像すると妄想が膨らみました。

一方、耐え忍び、情熱を燃やし、怒りを爆発させ、仲間を奮い立たせたルシアンも素敵。
奴隷の立場から、ライカンのリーダーとして立ち上がる展開が熱いんですよ。
1作目でルシアンの死を嘆いていた黒人の仲間が、ルシアンと出会い、信頼と敬意を抱くようになるまでのエピソードもしっかり描かれていて、この先の運命を知っていると切ない…。
その時はあっさり退場したルシアンですけど、この過去編を観た後では、ビクターが娘に似たセリーンに倒されるという未来を確信した時点で、復讐を達成したに等しかったんだと思います。
むしろ自分がビクターを殺してあげるなんて生ぬるいし、それよりソーニャに早く逢いたくなったんじゃないかな?
ただ、例の処刑シーンは1作目の方が良かったかも。なぜかこちらでは一瞬で灰になってしまって、溜めが足りなかったんで盛り上がりませんでした。

ちなみに、主演女優が交代してたらしくて、わたしも「これセリーンやってた人かな?」とずーっと考えながら観てたんですが、最終的に「同じ人だ!」という結論に至って撃沈でした(笑)

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映画「少林寺2」観た

 | アクション  com(0) 
Tag:中国 香港 

少林寺2
原題:少林小子
製作:中国・香港’83
監督:チャン・シン・イェン
ジャンル:アクション/コメディ/ファミリー

【あらすじ】川を挟んで中国武術の武当派・鮑家と少林派・天龍家が住んでいた。それぞれ8人の娘と息子がおり、天龍家の当主と鮑家の長女は恋仲だったが、技を盗まれると恐れる父親が邪魔をする。三龍をはじめとする息子達は、父親の恋を成就させようとするが…。

2作目は、ファミリー向けのコミカルなアクション映画に変貌していて意外と面白かったです。前作どころか少林寺とも全く関係ない話になってますけどね!(笑)
川の両岸に、8人の娘がいる武当派一家と、8人の息子(孤児)がいる少林派一家が住んでいて、ケンカしたりいちゃいちゃするっていう設定がまずほのぼのします。オープニングがアニメーションだし、監督や出演者は前作と同じなのに雰囲気がまったく違いました。
しかも、リンチェイをはじめとする8人の息子たちが、育ての親に恩返ししようと奮闘するのが可愛いんですよ。出演者の半数くらいが10歳前後の少年少女で、体を目一杯使ってアクションする様子には驚いてしまいました。コミカルな演技も大人顔負けだったし、リンチェイと一緒に物語を楽しく盛り上げてくれます。
目的は育ての親の恋を成就させることなんだけど、成功すればお母さんができると一生懸命。まずは両家の仲直りということで、娘たちの気を引いたり、技を教えようとしたり、息子が生まれれば獅子舞と贈り物で祝ったりと、健気に頑張ります。その間にリンチェイと三女の恋が発展するのもあって、アクションよりラブコメの印象の方が強いかも。
あと、家族の愛情も垣間見えて、とくに三女が川に沈められる罰を受けるくだりはコミカルかつ、ほっこりします。川に沈められるのは線香が燃え尽きるまでなので、一家で必死に息を吹きかけて父親も必死に娘を引き上げるんですよね。…でも、そんな父親の姿を三女は知らないという。
終盤は両家の若者たちと父親が盗賊と大乱闘して、本格アクションではないのかもしれないけど見ごたえありました。
意外と家族で楽しめる作品だったと思います。

映画「レザボア・ドッグス」観た

レザボア・ドッグス
読み:れざぼあどっぐす
原題:RESERVOIR DOGS
製作:アメリカ’91
監督:クエンティン・タランティーノ
ジャンル:バイオレンスアクション/犯罪

【あらすじ】互いに素性を知らず、「色」をコードネームに呼び合う6人の男たち。彼らは宝石店襲撃計画を実行に移すも、警察に包囲され散りぢりになってしまう。重症のオレンジを抱えてアジトに逃げ込んだホワイトは、やがて戻ってきた仲間たちと裏切り者が誰なのか探りあい…。

GyaOで鑑賞。いかにもヤバそうな男たちが、カフェでウェイトレスへのチップの事で真剣に話してるシーンが結構好きですね。「生活がかかってるんだ」「ウェイトレスは大変なんだぞと」妙に思い入れがあるようで(笑)
そんなグダグダ感あふれるシーンから、オープニングに入って一気にハートを鷲づかみされます。「Little Green Bag」の音楽に乗せて黒スーツの男たちが歩く姿をスローモーションで見せてるだけなのに、何でこんなに痺れるのか。そして暗転したかと思うと、不穏な会話に突然の赤!
緩急の付け方とか構成とかさすがタランティーノだなぁと唸らされました。
その後のオレンジを元気づけるおじ様が素敵だし、ケンカするホワイトとピンクからカメラが引くと見えるブロンドの後姿とか、やっぱりカッコイイ。
タランティーノなので話し始めると長くて眠くなる事もあったけど、そんな時にタイミングよくビシッと決めてくれるんですよね。気分が悪くなるようなブロンドの嗜虐趣味を遮ったくだりは、ホントやられたって感じです。そして、ボスの息子が彼に入れ込むワケもグッときた。
あまり動きがないシーンは舞台を観てるようだったものの、男たちの腹の探りあいや、極限状態で見える友情とラストの遣り切れなさが印象に残りました。
プロ意識溢れるオレンジとピンクの顛末の対比も良かったです。

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映画「バニシング IN 60”」観た

 | アクション  com(5) 

バニシング IN 60”
原題:GONE IN 60 SECONDS
製作:アメリカ’74
監督:H・B・ハリッキー
ジャンル:★アクション

【あらすじ】元カーレーサーのペイスは、交通事故や車両窃盗を調べる保険調査員。だが、裏では盗難保険に入った車だけを狙う窃盗団のボスをしていた。ある時、希少な高級車の大口依頼が舞い込むが、黄色の1973年型フォード・マスタング「エレノア」に手こずり…。

gyaoで鑑賞。★をつけつつも、後半うつらうつらしてしまったんですが、なんだか凄い作品でした。後半40分くらい延々とカーチェイスしてる作品とか、他にないでしょう(笑)
マックイーンのレーシング映画並みに走ってる映像ばかりだったけども、ルール無用な分、こちらの方が退屈しないかも?
アメ車の頑丈さをとことん見せてくれて、アメ車とカーチェイス好きにはたまらない作品だと思います。

で、それらにあまり興味がない私がどこに惹かれたかというと、まず冒頭の車が走るシーンがBGMも含めて大好きなゲーム「ウィッシュルーム」の雰囲気まんまだったんですよ。実際、1970年代後半という時代設定も、舞台となる場所もネバダとカリフォルニアでほぼ一緒。
一度ゲームを連想したら、ホテルや厨房、バーにビリヤード台、その他の風景、建物、内装、車…とあらゆるものが見覚えある気がしてきて、ストーリーに集中できませんでした(笑)
…このゲームを知らない人にはまったくわからない感想ですね(汗)

あと、前半の車を盗みまくるところは見事な手際で感心したり、コミカルな失敗もあって面白い。盗もうとしたら後ろの席にとんでもないものが乗っていたり!
好感が持てたのは、激しいカーチェイスに巻き込まれて女性が血を流して倒れているシーンなどもしっかり映しているところです。
大抵のアクション映画では、主人公が正義や無実を証明するために街中で暴走しても、怪我人なんて映しません。でも、映さなくたってあんな乱暴な運転をしてれば必ずけが人は出てるはずですよね~。
若干(車)酔いましたが、ラストは妙な爽やかさもあって満足感もありました。

ちなみに、原題の意味は「60秒有ればあなたの車は走り去っている」で、劇中の電光掲示板に表示される注意喚起の言葉。
一方、邦題は「60秒で車が消える」という意味で、「60秒で盗めるよ」という事でしょうか。なんで変えたんだろ?

映画「ダイ・ハード」観ました

ダイ・ハード
原題:DIE HARD
製作:アメリカ’88
監督:ジョン・マクティアナン
原作:ロデリック・ソープ
ジャンル:★アクション/サスペンス

【あらすじ】仕事のため先にロサンゼルスに来ていた妻ホリーに会うため、彼女の新しい職場のクリスマスパーティに向かっていたNY警察のジョン・マクレーン。だが、その高層ビルが武装テロリストに占拠され、それを運よく回避した彼は、一人でテロリストたちに立ち向かい…。

ちょっと前に久しぶりの再見をしたもののその時はぜんぜん楽しめず「こんなはずじゃなかったのになぁ」と心残りだったので再挑戦。今度は同じ作品とは思えないくらい楽しめました。やっぱり観るタイミングって大事ですね。2時間越えてる作品なのに時間が経つのが早い!
吹き替えでジョン・マクレーンの声が懐かしくてしっくりきました。もはや「ダイ・ハード」は吹き替えじゃないと観れません。

冒頭からリムジン運転手のキャラがよかったです。マイペースで何気に察しはよくて、最後まで先を見通してます。きっと、2の事件が報道されて「やっぱりね」とか思ってるよ(笑)
アクション映画なのに細部まで丁寧に描かれているし、主人公と犯人たちの駆け引きが見ごたえあります。裏をかかれた理由が細かいところまで描かれてるって結構すごいかも?
主人公の機転のよさも素敵で、銃の使い方も色々だし、その場にあるガムテープ、爆弾、それに死体まで使ってしまうとは…さすが!
殺し方が刑事とは思えないくらいエグイけども、自分も血まみれで「ぜーはー」言ってるのでそこまで気になりませんでした。

そして、一番印象に残っているのが、甘党の警官との友情です。初めて会うのに、旧友に再会したようなラストシーンが良かった。奥さんを救い出すシーンより感動的(2では奥さんとの再会は感涙もの)。
でも、気丈な奥さんの張り手の迫力もすごくて、さすがこの男の嫁だなぁという感じで印象的でした。
最後まで手に汗握って観られるアクション映画の金字塔だと思います。
ちなみに、タイトルには「最後まで抵抗する者」とか「なかなか死なない者(不死身)」という意味があるそうです。

『ダイ・ハード2:DIE HARD 2』

(2014/7/9)前作と比べると前半はちょっと犯人との駆け引きとか物足りないかな。近い時期に観なければ十分楽しめたと思う。はみ出し者って自分のこと言ってるし、犯人に対して容赦なさすぎだけど、現場保存とかしっかりやる方だし、市民を守りたいという意識は本当に強いひとなんだよねぇ。ジョンが飛行機の翼に乗り移ってからは手に汗握る展開で、ラストシーンの爆発は印象に残ってました。「ホリー!!!」と探し回る様子にうるうる。

『ダイ・ハード3 DIE HARD: WITH A VENGEANCE』

(2018/2/24)巻き込まれるサミュエル・L・ジャクソンとの即席コンビがなかなか良かったです。舞台が限定された空間ではなくなってしまったのは残念ですが、「沈黙の戦艦」に先を越されなければ戦艦を舞台にする予定だったそうで…。見たかったなぁ。街中で大暴走カーチェイスは、どっちに転んでも被害甚大になるのであまり気にならず。相変わらずタフすぎるマクレーンは、もはやサイボーグにでも改造されてるんじゃないかというレベルで笑えました。

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「ラスト・アクション・ヒーロー」観た

映画「パルプ・フィクション」観ました

パルプ・フィクション
(2014/12/25イラスト修正)
原題:PULP FICTION
製作:アメリカ’94
監督:クエンティン・タランティーノ
ジャンル:★アクション/犯罪

【あらすじ】盗まれたトランクを取り戻そうとする二人組のギャング、ビンセントとジュールス。ビンセントはボスの情婦と一晩のデートをするハメになるが…。一方、ボクシングの八百長試合を受けることにしたボクサーのブッチだったが…。

一回目は疲れてて途中で寝てしまったんですが(ラストは観たけど)、見逃したところを見直し、最初から最後まで早送りでざーっと確認したところ、面白かったです。できれば初見できちんと観たかったけど…(汗)
まずOPの「Misirlou」がいいですね。やっと聴けました。初見なのに馴染み深い音楽です。カッコいいしノリノリ。
で、この曲のイメージにもピッタリなトラボルタが主役とみせかけて、最後にはあの黒人さんしか印象に残らないという…。
会って数分話しただけで通じ合えたというか、相手の人生を変えてしまっただろう事がわかって、黒人さんのこれからの”自分探しの旅”もこの延長にあるんだろうなぁと思ったり。
同じ場所にいながら変わることがなかったトラボルタの事もわかっているから、観始めた時の印象とはうってかわって感動のドラマを観たような気になってしまいました。
ユマとのデートのくだりなんてケラケラ笑えたし、ブルース・ウィリスのエピソードは「え…えぇ!?」みたいな衝撃的変化球で来たのにね~。
まさかこんな風にまとめてしまうとは!
個人的に気に入ったのは、冒頭のバカップルが事を起こすまでの流れと、トラボルタのダンス、ミスター・ウルフの仕事ぶり、ウィリスが日本刀に見入るシーンと、ラストの通じ合うシーンかな。結構いっぱい。
タランティーノ監督の好きなものを思いっきり詰め込んでいるのにもかかわらず、きちんと多くの人が楽しめる作品になってるところがすごいです。
面白かった!

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映画「山猫は眠らない1、2、3」観た

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山猫は眠らない
山猫は眠らない:SNIPER(米’92、ルイス・ロッサ)
例の93分番組で観たわけだけど、あれで観るとB級感が強くなる気がする。まあ、2、3は完全にB級だし、1も敵陣から無事脱出するくだりとかは『おっさんつえぇぇ~!』って感じでしたが。
でも、”ベケットの道連れはゴメンだ”と帰る事ばかり考えていたリチャードが、後半スナイパーとして成長しベケットを救うくだりはよかったです。
彼の心の痛みに対し、「お前の痛みなんてたかが知れてる。痛みを感じなくなったら終わりだ。お前はまだ立ち直れる」というようなことをいうベケットも渋い!
なんとなく「ランボー」を思い起こしたりしたけど、あちらが飢えた獣のイメージなら、こちらは静かに獲物を狙う鷹のよう。
地味なものの、ワン・ショット、ワン・キルの世界にロマンを感じる人間なら、緊迫した狙撃シーンも堪能できるでしょう。
とくに、スコープごと敵狙撃手の目を撃ち抜くシーンは痺れます。
邦題は渋いですね。

山猫は眠らない2 狙撃手の掟(米’02、クレイグ・R・バクスリー)
11年ぶりの続編らしく、ベケットが途中でぜーはー言ってました(笑)
市街地での派手な爆破シーンが多く、前半はかなりB級映画してましたが、終盤の狙撃手対決はなかなかの緊張感。例のスコープごと撃ち抜くシーンもあり、お約束は押さえてありますという感じ。
ラストは思いがけずウルッとしてしまいました。

山猫は眠らない3 決別の照準(米’04、P・J・ピース)
実はこれだけ再見。なんで3だけ観た…。
とにかくベケットが衰えてます。彼に合わせて作品を作ったかのようなストーリー。冴えない中年太りのオッサンの悲哀を感じます。こんなのベケットじゃない…。
終盤、人質を盾にされた状態で、標的だけを殺すくだりは毎回ぽかーん。
4もあるみたいですが、主役交代で(息子いたのかよ!?)今回はオンエアありませんでした。スパッと終わらせられないのかねぇ。

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映画「ラスト・アクション・ヒーロー」観た

ラスト・アクション・ヒーロー
原題:LAST ACTION HERO
製作:アメリカ’93
監督:ジョン・マクティアナン
ジャンル:★アクション/ファンタジー/コメディ

【あらすじ】映画のヒーロー、ジャック・スレイターに夢中の少年ダニー。彼は仲の良い映写技師ニックに魔法のチケットをもらい、待ちに待った最新作の試写会に臨む。だが、スクリーンから飛び出たダイナマイトの爆風で、映画の世界に飛び込んでしまい…。

子供の頃より元ネタがわかって、初見よりもっと楽しめました。
映画好きで、友達は老映写技師ニックだけという少年ダニーが、魔法のチケットで大好きなアクション映画の世界に入り込み、憧れのヒーローと大活躍するお話です。
彼が本当にアクション映画大好きなガキんちょって感じで良いんですよ。授業中に古典映画を見せられて、退屈だから主人公をシュワちゃんに置き換え、ド派手なアクション版「ハムレット」脳内で繰り広げたり。演じるシュワちゃんも楽しそう(笑)
そんな彼が魔法のチケットで入り込んだ映画の世界!
諦めてばかりだった彼が、B級アクション映画やスレーターシリーズの知識を武器に、映画の世界なら今の自分のポジションはおいしいぞ!と、自信満々でスレイターの役に立とうと奮闘する姿が可愛らしい。
色々な映画のパロディ(まさかの「アマデウス」ネタも)や、シュワちゃんのセルフパロディ満載で、お約束やご都合展開への鋭いツッコミも入れつつ、楽しませてくれました。
悪役も魅力的で、イラストの義眼の男がいい感じに物語をかき回してくれます。真っ先にダニーの存在に疑問を抱き、チケットの秘密まで嗅ぎつける強敵!
映画よりも現実の方が恐ろしい事を示す、彼の「靴のために…」というセリフが印象的でした。
強い者に憧れるだけだったダニーに自信と勇気を与えたのが、つくられたヒーローから自力で本物になったスレイターさんという展開が熱いです。
やや長めだけど、クスクス笑えてちょっぴり感動できる良作コメディでした。

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