黒澤明タグを含むお薦め映画

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

第35回ブログDEロードショー「七人の侍」

製作:1954年、日本
監督:黒澤明
開催期間:2013/1/4~1/6
七人の侍
戦国時代を舞台に、野武士の略奪に苦しむ百姓に雇われ、身分差による軋轢を乗り越えながら協力して戦う七人の侍の物語です。
匿名の方からリクエスト頂きました。
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映画「生きる(1952)」感想

 | 社会派  com(10) 
Tag:黒澤明 日本 

生きる(1952)
製作:日本’52
監督:黒澤明
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】30年間無欠勤の市役所の市民課長・渡辺勘治は、自分が胃癌で1年ももたないと知る。これまでの生き方を後悔した彼は、どうしたら変えられるか悩み続ける。やがて、市民から出されていた公園建設に関する陳情書を思い出し…。

未見だと思っていて、ずっと観たいと思っていた作品なんですが、見たことありました。といっても、ビデオの調子が悪くて何を言ってるのかよくわからない状況で見たので、今回が初見と言ってもいいかもしれませんが。
ということで、なんとなく新鮮味に欠ける鑑賞となってしまいました。でも、主人公が何と言ってるかわからないのは今回も一緒だったり。こういう時、外国人だったら字幕で見られるのに!
まあ、このぼそぼそ喋りが、この人の”人柄”と”絶望感”と”病状”をひしひしと訴えかけてくるんですけどね。どちらかというとオーバーな演技でしたが、セリフ聞こえないのでこれ位してくれないと内容がわからなくなりそう。
病院の待合室で末期胃癌の症状を聞かされ、だんだんと縮こまって離れていく主人公とか、涙ながらにしみじみと「ゴンドラの唄」を歌う姿、息子に打ち明けようとして聞いてもらえなかった時の表情、生きる意味を見出して「ハッピーバースデー」の歌のなか揚々と階段を昇っていく様子など、変わりゆく心情が表情や動きからしっかりと伝わってきました。
ただ、わたしのいつもの悪い癖で、最後が受付けなかったんですよね…。苦手な酔っ払いの大声を聞いてたら気分が悪くなってきて、感動どころじゃありませんでした。こんな自分が憎らしい!
条件反射的に録画を消してしまったけど、慣れるまでとことん見ておけばよかったなぁ。…イラストはネットにうじゃうじゃ転がってる名シーンから。

映画「荒野の七人」観ました

荒野の七人
ユル・ブリンナーも描きたかったけど、やっぱりブロンソン!
製作:アメリカ’60
原題:THE MAGNIFICENT SEVEN
監督:ジョン・スタージェス
原作:黒澤明、橋本忍、小国英雄
ジャンル:★西部劇

【あらすじ】カルヴェラ率いる無法者に貢物を強要される農村。耐えかねた百姓たちは、少ない金をかき集め町まで銃を買いに行く。そこで腕利きのガンマン・クリスを見つけるのだった。村の救済を依頼されたクリスは、7人のガンマンを集め村へ向かう。

う~ん、やっぱり面白いですね。
もう、クリスの登場シーンからして格好いいです。通りすがりに、赤の他人の遺体を危険を冒して守ろうってんですから、農民たちがほれ込むのも無理ないと思います。黒服がキマッてます。
そしてもちろん、ブロンソンも素敵!
「今は20ドルでも大金だ」と引き受けてしまうお人好しで、子供に好かれる優しく頼れるおじさんという感じでした。
印象的だったのが”彼の係”になった少年三人組。「おじさんが死んだらお墓に花を供えてあげる」だとか、「死ななきゃもっと嬉しいよ…たぶん」とか微妙な空気の漂う会話が楽しく、そして切ない…。父親を臆病者と言った少年を叱るシーンもホロリときました。
また、向こう見ずな若造チコも、彼がいるだけで賑やかになる感じでよかったです。女の人はいなくてもいいような気もしましたが、彼の不器用な恋はつい応援してしまいます。
後半ぐっとくるのが、早撃ちリーがその心情を吐露する場面と、ハリーがありもしない黄金を夢見ながら死んでいくところ。それまで好きでもなかったのが、一気に引き込まれてしまいました。

カルヴェラが彼らに銃を返してしまうところは何度見ても「え~!!」となってしまいますが、最後まで楽しく観れました。でも、「七人の侍」と同じく未だ七人の名前が覚えられなかったり…。再見だから顔は見分けられるようになったけどさ。

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映画「影武者」観た

 | 時代劇  com(8) 
Tag:黒澤明 日本 

影武者
製作:日本’80
監督:黒澤明
ジャンル:時代劇/ドラマ/アクション

【あらすじ】戦国時代。野田城侵攻で武田信玄が撃たれ、その噂は瞬く間に各武将に届いた。真偽を確かめるため密偵が放たれるなか、”三年は死を隠し通せ”という信玄の遺言を守るため影武者が立てられる。その男は、かつて処刑されかけたところを、信玄に瓜二つだという理由で助けられた盗人だった。

今回は、「シネマ・イラストレイテッド」のMardigrasさんと「映画鑑賞の記録」のサイさんが企画した、バーチャル鑑賞会にちゃっかり参加してみました。

冒頭がいいですね、あのなんとも言えない”間”の取り方。主従関係で本体と影の関係でもある兄弟の会話が、ほどよい距離感を出していたように思います。
そして、そこに盗人が連れてこられ、おっかなびっくり信玄に文句をつけるところが、またいい。時代劇というと現在の日本とあまりにも違って、わたしは少なからず別の世界の話という気がしてしまうのですが、黒澤監督の描く時代劇の人物は(特異な人物を除いて)なんら私たちと変わらないと思えるんですよね。この盗人の”ふつうっぽさ”に、すごく親近感を覚えます。
あと、違う雰囲気を纏った三人が同じ格好をして並んでいるのも、なんだか笑えました。

その後、盗人が本格的に影武者になったり、ばれそうになっても度胸で切り抜けてしまったり…。色んなことがあるけれど、わたし的には孫が出てきたときの”ほわぁ~”と和んだ空気が好きです。盗人の事は”盗みで磔に”ということしか出てきませんが、きっと孤独だったんだと思うんですよね。だから、信玄たちが自分を必要として、孫があんなにも慕ってくれて、いつの間にかあそこが自分の居場所になってしまった…。それがラストの行動につながるのかもしれないけれど、影ではなく自分自身として死んでいったのだから満足だったのかなぁと思います。
でも、終盤の合戦シーンはわたしにはよく分からなくて、正直かなりきつかったです。途中何度か寝そうになってしまったけど、企画のおかげで最後までちゃんと観れたのでした(笑)

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第2回ブログDEロードショー「影武者」

製作:日本’80年
監督:黒澤明
開催:2009/9/4~9/6
影武者
「2001年宇宙の旅を皆さんと一緒に見る会」が盛り上がったので2回目もしようという話になり、たまたまmiriさんとMardigrasさんが再見(初見)したかったけどなかなかできなかったこの作品に決まったそうです。

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映画「虎の尾を踏む男達」観た

 | 時代劇  com(0) 
Tag:黒澤明 日本 

虎の尾を踏む男達
製作:日本’45
監督:黒澤明
ジャンル:★時代劇/ドラマ

【あらすじ】1185年。兄・頼朝に命を狙われる義経は、弁慶らとともに山伏に扮し奥州へ落延びようとしていた。しかし、彼らを案内していた強力(ごうりき)から、情報を得た関守・富樫左衛門が待ち伏せていると知り…。

始めは桶狭間の戦いをやろうとしていたけど、馬が用意できず急遽変更したもの。戦時中で物や資金が不足するなか、その制約を楽しむように製作されたそうです。
能や歌舞伎を元にしているということですが、途中音楽に合わせて状況説明された(ミュージカル風?)こと以外は普通だった気がします。と言っても、能や歌舞伎なんて観たことないし、7割くらいセリフが聞き取れず映像と想像力でなんとか観てた状態なんですけどね。オリジナルの登場人物・強力の豊かな表情や動きで、セリフがわからなくても色々伝わってきました。
あと、観ているうちに山伏の衣装がなんか可愛いくみえてくるのが不思議。

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映画「乱」観ました

乱
製作:日本/フランス’85
監督:黒澤明
原作:ウィリアム・シェイクスピア
ジャンル:★時代劇/ドラマ

【あらすじ】多くの血を流し今の地位を築いてきた秀虎は、70歳を迎え家督を長男・太郎に譲ることに。安楽な余生を望む秀虎に、三男・三郎だけが辛らつな言葉で忠告する。それに腹を立て三郎と親子の縁を切る秀虎だったが、彼を待っていたのは息子たちの裏切りと血で血を洗う戦いだった。

まず目に飛び込むのが自然や衣装などの鮮やかな色彩で、その刺激のおかげか感覚が研ぎ澄まされた気がします。実際のところ、いつもは雑音や眼精疲労が気になってしまうのに、「乱」を観ている間は一切そんなことがなく、ずっと正座で観てました。(2回に分けて観たけどね。)
そして、もう一ついつもと違ったのが、”復讐”嫌いの私が復讐者である楓さまに惚れ込んでしまったことです。
太郎と二郎を手の平で転がす”したたか”で”冷酷”な姿。それを際立たせる、あの時代の表情を隠すような化粧。逆らうことを許さない強い物言いに、恐怖を通り越して畏怖の念を抱いていました。
ほんと、こういう女性を描くのが上手いですよね。黒澤監督は。
他にも、絶望で枯れ果てて行く秀虎や、そんな彼を見守ってきた狂阿弥の叫びなど、記憶に焼き付くようなシーンが沢山あります。感動というよりも強烈なインパクトを残す作品でした。

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映画「デルス・ウザーラ」観ました

 | ドラマ  com(4) 
Tag:ソ連 黒澤明 

デルス・ウザーラ
…描けた、描けたよお母さんっ!!
製作:ソ連’75
原題:DERSU UZALA
監督:黒澤明
原作:ウラジミール・アルセーニエフ
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】1902年シベリア。軍にウズリ地方の地質調査を命じられたウラジミール探検隊。厳しい自然に手こずる彼らを助けたのは、ここで猟をして暮す中国人デルスだった。彼の知恵と優しさに何度も救われ、しだいに強い絆で結ばれてゆくが…。

しみじみ切ない物語でした。
全く違う世界に暮してきたふたりの友情を描いていて、割と地味な展開でしたがあっという間に惹き込まれてしまいました。
記憶に残っているのは、吹雪く草原で必死に草を刈るふたりの姿です。日の入りまでに寝床を作れなければ”死”が待っているという極限状態。こんな恐怖に晒されれば、助かったとわかった時の彼の感動と信頼の気持ちは相当大きかったと思います。
でも、その感謝の気持ちが裏目に出てしまうんですよね…。ラストの立ち尽くすウラジミールの姿が痛ましいです。
淡々と描かれる友情のドラマと、シベリアの大自然の美しさが相俟って、深い感動を与えてくれる作品でした。

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映画「赤ひげ(1965)」観ました

 | 時代劇  com(8) 
Tag:日本 黒澤明 山本周五郎 

赤ひげ(1965)
製作:日本’65
監督:黒澤明
原作:山本周五郎
ジャンル:★時代劇/ドラマ

【あらすじ】江戸時代、長崎でオランダ医学を学んだ保本が、小石川療養所に見習いとして入る。何も知らずに来た彼は、汚い療養所を嫌い所長”赤ひげ”にも反抗的だ。しかし、彼の医者として人間としての器の大きさに、しだいに心を動かされてゆく。

始めは思いのほか暗い内容で3時間以上観てられるか不安だったんですが、虐待されていた女の子”おとよ”を優しく見守る赤ひげや、保本との心の交流を通して彼女に感情の片鱗が見え始めるのをみていくうちに希望のひかりが見えてきました。
貧しさによって人の心はすさみ、病がはびこり、そしてさらに貧しくなる…。そんな悪循環を赤ひげは断ち切り、優しいこころでもって貧しい人々を救い、人間が本来持っている”優しさ”を呼び覚ましていきます。そして、”優しさ”に目覚めた保本や”おとよ”やおばちゃん達が、また誰かに手を差し伸べていくという新しい循環を生みだしていくんですよね。
それが映画内にとどまらず、多くの若者がこの作品を観て医者を目指したというのもうなずけます。
医者が不足している今こそ広く観てもらいたい作品です。

<追記:2015/4/28>
春の感涙祭で再見しました。泣けはしなかったものの、おとよと長坊の会話2回と、井戸に名前を叫ぶくだりでジワリときましたよ~。よかった♪
見直すと、赤ひげ先生よりも市井の貧しい人々が主役という感じで、とくにおとよは存在感ありました。演技も一番上手かったかも!
初見で暗いと感じたのは、最初の方で死にゆく患者にまつわるエピソードが長々入るからでしょうね。シリーズもののドラマ5本立てみたいな印象。
奇妙な声にならない声をあげる患者を目の前に、何もわからず恐怖と居たたまれなさに萎縮していた保本が、彼の人生を知ってその姿を赤ひげの言うように”荘厳”だと感じたり、赤ひげがゆすりまがいのことまでして患者たちに尽くしてると知って、一気に好きになってしまったり、エピソードを重ねるごとに保本が成長し、信頼関係が深まっていくのが伝わってきました。
面白かったのが、バキッ!ボキィ!→手当てしてやりなさい→おとよが倒れる→保本が抱えて帰る→負傷者放置!(爆)
あと、療養所に来たばかりの頃の自分を思い返してうなだれる保本のポーズが、まさにorzそのものでウケた。意外とクスクス笑えるシーンが多かった気がします。
ラストは晴れやかだし、やはり名作ですね。

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映画「天国と地獄(1963)」観ました

 | 社会派  com(2) 
Tag:黒澤明 日本 

天国と地獄(1963)
製作:日本’63
監督:黒澤明
原作:エド・マクベイン
ジャンル:★サスペンス/ドラマ

【あらすじ】次期株主総会で社長らを出し抜くため全財産をつぎ込んだ権藤専務。しかしその矢先、自分の息子と間違えられ運転手の息子が誘拐されてしまう。三千万という多額の身代金を要求され、権藤は子供を見捨てるか破産かを迫られる。

キングの身代金?、87分署シリーズって何?という状態だったんですが、この映画を観て読みたくなりました。今まで観た黒澤作品の中でいちばん好きかも知れません。(いや、「椿三十郎」があったか…)
前半の密室劇の重厚さ! 苦悩する権藤はもちろん周囲の人物の心理も巧みに描かれていて、画面から目が離せません。そして、後半の捜査風景は興味深く、犯人を追い詰めてゆく様子を夢中でみてました。
それにしても、この映画を観て誘拐を企てた人間がいるというのが残念です。しかし、それをきっかけに誘拐罪に対する刑が見直されたのも事実なんですよね。改善されただけまし…なんでしょうか。

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映画「隠し砦の三悪人」観た

 | 時代劇  com(10) 
Tag:黒澤明 日本 

隠し砦の三悪人
製作:日本’58
監督:黒澤明
ジャンル:時代劇/サスペンス/アクション

【あらすじ】戦乱の世。故郷に逃げ帰ろうとしていた百姓・太平と又七は、山中で拾った薪の中に黄金を発見する。そこに、黄金の隠し場所を知る男・六郎太が現れ、敗れた秋月家の隠し砦へ案内する。実は彼は秋月の後継ぎ雪姫を守る侍大将で、早川領へ抜けるためにあえて遠回りするという二人の案を気に入り…。

最近リメイク出たし面白いに違いないと期待していたせいか、そんなでもなかったなという感じです。
いや、面白いかどうかというより、肌に合わなかったという方が正しいですね。
主役?の太平と又七の掛け合いを最初は楽しんで観れたんですが、だんだん鬱陶しくなってきて「この期に及んでまだそんな事考えんのかよ!」とつい叫んでしまったり…。
でも、六郎太が情けをかけたライバル武将が、再会後にとった行動はめちゃくちゃカッコ良かったし、(甲高い声の)雪姫の気丈さに隠されたココロとそれを知る六郎太との関係も素敵でした。
ただ、六郎太には一つ言っておきたい。
太ももを露わに昼寝している姫を、あの二人のとこに残してくなんて言語道断!!

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映画「七人の侍」観ました

 | 時代劇  com(25) 
Tag:黒澤明 日本 

七人の侍
製作:日本’54
監督:黒澤明
ジャンル:★時代劇/アクション/ドラマ

【あらすじ】野武士の横行する戦国時代。刈入れが終りいつ襲われるかと怯える農民たちは、なけなしの米を持って腹の減った侍を探しに町へ行く。やがて歴戦の侍・勘兵衛の協力で7人の侍を集めた彼らは、野武士に対抗するため準備を整える。

念願の「七人の侍」をやっと鑑賞しました。
やっぱり面白いですねぇ、文句なしの傑作です!!
先に「荒野の七人」とか観ていたので面白さが半減してしまうかと思っていたんですが、そんなこと全然ないのがまた凄い。
3時間半と長い作品ですが全く無駄がなく、登場人物の魅力も余すことなく描かれていました。
とくに百姓出の菊千代は「荒野の~」では勝四郎と混ざっていたし、某アニメではメカだったし(…オイオイ) いまいちどんな人物なのか分からなかったんですが、今回みたら超重要人物じゃないですか!
彼がいなかったら途中で空中分解してただろうし、なにより”勢い”と”笑い”がなくなってしまいます。
百姓の気持ちを必死に代弁するシーンで一気に感情移入してました。

古さも長さも全く感じさせない”娯楽映画”の鏡と言えるような作品でした。ちょっと時間のあるときにはおススメです。

(2013/1/6再見)
あ~、再見でも初見同様の感動…いや、流れが分かってるぶん細部を見る余裕がでて、むしろ初見より面白かったかも!
前回も感動した菊千代の名台詞なんですが、そういえば勝四郎は聞き逃してたんですね。あの場にいないで青春してただけあって、やっぱりちょっと仲間というより生徒って感じでした。でも生徒として彼らへ向ける眼差しは素晴らしくて、とくに勘兵衛や久蔵を見る時はキラッキラしてます(笑)
あと気になったのは、利吉に対する侍たちの鈍さですね。女物の着物を持ってたし、菊千代だって「(侍が)女を奪った」と言ってたのに、何故あそこまで気付かないのか…。利吉が可哀相になってしまいました。
そして、わずかな出番でもしっかり印象付けた、利吉の嫁と赤ん坊を抱いた母親、息子の仇を討つお婆さん。志乃も含めて、様々な年代の女性を描いてるなぁと思いました。
他にも気付くことがあったし、楽しめたし、本当に再見できて良かったです。
リクエストして下さってありがとうございました!

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蜘蛛巣城
製作:日本’57
監督:黒澤明
原作:ウィリアム・シェイクスピア
ジャンル:★時代劇/サスペンス

【あらすじ】謀反者を討ち取った帰りの森で、不気味な老婆に自分の未来を予言された鷲津武時。間もなく予言通りに事が運び始めるが、城主になるという予言を大殿に知られれば命がないという妻の言葉に、武時はついに大殿を暗殺してしまう。

予言を信じ欲をかいたがためにその通りの末路を辿るという話で、どっかで聞いたような内容だなと思って観ていたんですが、シェイクスピアの「マクベス」を戦国時代に置き換えたものだったんですね。黒澤監督も大胆なことをします。まあ、マクベスの内容は殆ど知らないので、どう大胆なのかは私に分かるはずも無いんですけど…。
今回も例の如く、音質劣化と難聴ぎみなせいでセリフが7割くらいしか聞き取れませんでした。ですが、役者の緊迫感溢れる表情と映像からにじみ出る不気味な雰囲気から目が離せず、あっという間に観終えてました。
とくに武時の奥方が怖い!!
欲に目が眩んで夫を自在に操るさまは、さながら魔女のようです。
それがどうして武時より先に…と少々不満もあるんですが、人間の心は一見して分かるものじゃないですからね。
そして、ラストの大量の矢が降ってくるシーン!
始めは「意外と避けられそうだな…」と思えるくらいの本数しか飛んでこなかったのが、だんだん兵士たちの怒りが高まるが如く勢いを増し、最後はもう本当に死んじゃうんじゃないかと心配するほどの大量の矢が!!
実際、三船さんは「俺を殺す気か!」と怒っていたようです…。
ホント、黒澤監督ってすごいなぁ…色んな意味で。

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Tag:黒澤明 日本 

静かなる決闘
製作:日本’49
監督:黒澤明
原作:菊田一夫
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】1944年、野戦病院で働く若き医師・藤崎は、手術中のミスで患者から梅毒をうつされる。二年後、恋人との婚約を破棄し、誰にも打ち明けず医者として人々を救うことに専念する藤崎。秘かに治療薬を注射し続けるが効果は見られず…。

黒澤監督の作品は、難聴ぎみの私にはハードルが高く途中で挫折する事も多いんですが、これは観始めてすぐに引き込まれ最後まで一気に観れました。
不治の病”梅毒”と独りで闘う主人公の苦悩が随所ににじみ出ていて、何故自分がこんな目に遭わなければならないのかと、感情を吐露する場面には心揺さぶられます。
また、彼が本音を話すことが出来た唯一のひとである、堕胎を望んでいた見習い看護婦の描き方も良かったです。最初は主人公にたいして反感を抱いていたのに、すべてを知って生き方を変えてゆきます。妙に間延びしたしゃべり方も、彼女らしさが出てて好感が持てました。
そして、病気と向き合おうとせず結婚までしてしまった”あの患者”。主人公の忠告を無視して欲望のままに行動した”つけ”が、最後に哀しいかたちで訪れます。
とてもわかりやすい内容なので、学校とかでみせても良いんじゃないかな…。

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Tag:黒澤明 山本周五郎 日本 

椿三十郎(1962)
製作:日本’62
監督:黒澤明
原作:山本周五郎
ジャンル:★時代劇/アクション/ドラマ

【あらすじ】上役の不正を暴こうと意気込む若侍9人。彼らの話を横で聞いていた浪人は、嵌められたことにも気付いていない彼らを放っておけず、助っ人を申し出る。

いやぁ、時代劇ってこんなに笑えるものだったんですね。西部劇と同じく食わず嫌い状態だったんですが、挑戦してみて良かったです。なんせ、そこらのコメディ映画よりよっぽど笑えましたから。
まずは9人の若侍。これが”忠告を聞かず、先走って問題を起こす”という、安いアニメの主人公(成長期)タイプなんですよね。それが9人もいるから、助っ人である浪人の苦労も9倍です(笑)
次に、彼らを(精神的な意味で)別次元から見守る奥方と娘さん。
「まあ、風情があっていいですわね~」
「そうですわね~、お母様}
という風に、彼女達が話し始めた途端まるでスローモーションに。
彼女たちの情にほだされた捕虜の男も、いきなり押入れからでてきて、しれっとした顔で意見を述べたかと思ったら、そそくさと押入れに戻っていく…シュールです。

こんな感じで大爆笑だったんですが、もちろん面白いのは「笑い」の部分だけじゃありません。
弱い者を守るためとは言え平然と人を切ってきた浪人が、奥方の言葉に感化され、なるべく殺さずに済ませたいと思い始めるんですよ。こういう心情を垣間見せたことで、浪人を身近に感じられたように思います。
最後の哀愁漂わせた背中といい、私好みの主人公がこんな所にいたとは…時代劇恐るべし!!

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