2013年11月に観たお薦め映画

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「モンテ・ウォルシュ」観た

 | 西部劇  com(0) 

モンテ・ウォルシュ
原題:MONTE WALSH
製作:アメリカ’70
監督:ウィリアム・A・フレイカー
原作:ジャック・シェーファー
ジャンル:★西部劇

【あらすじ】牧場に雇われたモンテと相棒チェット。だが、時代の波は西部の町にも及び、同じ牧場で働いていた若者ショーティはクビに。チェットは金物屋の娘と結婚し、かつての恋人マルティーヌと再会したモンテも足を洗おうと考えるが…。

もう、泣いちゃったじゃないの!
おばさんが西部劇を観てボロボロ泣くのもどうかと思ったけど、冒頭のシーンを一人で繰り返されたりしたらもう泣くしかないでしょ。カウボーイでありながら、家畜を襲う狼を殺せない心優しい人なのに…それなのに一人になっちゃって…………ウォルシュさーん!!!(泣)
最初はのんびりほのぼのした雰囲気で、軽い感じにカウボーイの終焉を描いていくのかなぁと思ってたんですよ。料理の腕はいいけど体臭がきついコックを無理やり洗うくだりは面白かったし、恋人マルティーヌへのプロポーズは胸キュンでした。
ウォルシュの決意を表すような、荒馬の調教シーンは必見。馬ってこんなに暴れるものなのかという暴れっぷりと、町の破壊っぷり(誰が弁償したのかな…)は大迫力。振り落とされずにいるウォルシュさんもすごい(さすがに馬が倒れた時は下敷きにならないように自分から離してます)。
それが…経営難で解雇された若者ショーティーが道を踏み外したせいで…。「白馬を慣らしたぞ。男のプライドで」と、以前この馬の調教を諦めたショーティーに告げるシーンはマジで痺れました。
ジャンヌ・モロー演じるマルティーヌとの別れも、”資本”やハサミの小道具が利いていて、胸に迫るものがあります。
そしてラスト、カウボーイしかできない彼が去っていく姿が物悲しく、切ないメロディが心に染みました。
日本語のDVDもないし、永久保存決定です!

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映画「恋人たちの予感」観ました

恋人たちの予感
原題:WHEN HARRY MET SALLY...
製作:アメリカ’89
監督:ロブ・ライナー
ジャンル:コメディ/ロマンス

【あらすじ】大学卒業後、たまたま車で一緒にNYへ行くことになったサリーとハリー。互いに第一印象最悪のまま別れるも、数年後、空港でばったり再会して”何でも話せる異性の友達”に。やがて、お互いの恋人についても相談し合うほどの親友となるが…。

主人公たちふたりが出会ってから、ぱっぱと時間が飛んで、ふたりの距離が縮まっていくのを描いていくんだけど、数年後パートに入る前に、長年連れ添った夫婦へのインタビュー映像が入る構成が面白かったです。
出会ってすぐ惹かれあったとか、一度離婚して数年後に運命の相手と確信したとか…。そんなカップルたちの話を聞きながら、このふたりはどうなるのだろうと見ていくことができました。
このふたりを見ていると、少女マンガなどでよく見かける”幼馴染”と今の関係が壊れるのが怖くて告白できないっていうのを思い出しますね~(笑)
年齢もはじまり方も違うものの、親友になってからはお互い意識しあってるのがバレバレで、それでも踏み出せないのが可愛いです。

あと、わたしの苦手な分割画面も、この作品ではとても上手く取り入れてました。
夜それぞれのベッドで「カサブランカ」を観ながら電話する様子を並べて映して、まるで夫婦仲良く映画を観ているよう。出会った頃にケンカ腰で議論した作品だから、穏やかに話しているのを見ると、ますますふたりの距離が縮まったのが伝わってきます。
他にも、お互いに「こんなのは嫌!」と話していた事をやってしまって、ショックで親友に電話するエピソードも面白い。夫婦になった親友たちのベッドを挟むように、同時に電話をかけてきた彼らの映像が両側に映され、一気にまくし立てるから騒がしさも二倍!(笑)
地味な内容なものの撮影や構成が良くて楽しめました。ハリーは陰気であまり好きになれなかったけど、サリーを演じるメグ・ライアンが魅力的だったし。サリーがカフェで突然…するエピソードは爆笑もの。演技力より、その度胸の方がすごいわ…!
ちなみに、原題は「ハリーがサリーに出会った時」。う~ん、邦題も原題もいまいち印象が薄いかな?

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映画「ボトル・ドリーム」観ました

 | 伝記/自伝/実話  com(2) 

ボトル・ドリーム
原題:BOTTLE SHOCK
製作:アメリカ’08
監督:ランドール・ミラー
ジャンル:★ドラマ/コメディ

1976年パリ。しがないワイン評論家スパリエは、ブラインドテイスティング大会に出品するワインを求め、カリフォルニアのナパバレーを訪れる。そこで、最高のシャルドネを作ろうとするシャトー・モンテレーナの経営者ジムとボーの親子に出会い…。

ワイン業界を揺るがした「パリ・テイスティング事件」を基にした作品。ワインに詳しくないから楽しめるか心配だったけど、とっても面白かった!
登場人物みんながワインを愛しているのが伝わってくるんですよね。ワイン作りがそのまま生き方に直結しているというか、ブドウ畑で育った訳じゃないからこそ、ワインに生き方を学んでいるというか。
「ワインは、水が結びつけた太陽の光」とか「水をもらえず苦しんだブドウは風味が増すが、水と肥料をたっぷりもらったブドウからはまずくて退屈なワインしか生まれない。人と同じだ」などのセリフが印象的。
ワイナリーの親子ジムとボーの衝突や、夢のために苦しみながらも踏み出す姿も良かったけど、ワイン業界で名を売るためにやってきた評論家スパリエもいいですね。
野心家だけどワインに対しては素直なんですよ。ナパのワインを一口飲んだら真剣になって美味いワインを探しだします。
彼が試飲代を払ったら、瞬く間に噂が広まって、町中からワインを持って人が集まってきたのには笑えました。

彼がワインを飛行機に持ち込もうとした時の、ボーの活躍は何気に感動的。このワインが自分たちの、カリフォルニアの誇りになると信じて、その想いによって人々の心を動かし、ピンチを乗り越えます。
ワイン廃棄事件でも必死に走り回って、ワイナリーを救うことが父親だけでなく自分の夢になっているというのが伝わってきました。
大会での様子も小気味良くて、ちょっとした笑いもあり、爽やかな感動を与えてくれます。
ヒロインのエピソードはいらない気もしたけど、未公開なのが信じられないくらいの秀作でした。

映画「ユージュアル・サスペクツ」観た

 | ミステリー  com(12) 

ユージュアル・サスペクツ
原題:THE USUAL SUSPECTS
製作:アメリカ’95
監督:ブライアン・シンガー
ジャンル:サスペンス/ミステリー

【あらすじ】マフィアと犯罪者一味によるコカイン争奪戦で船舶の炎上事故が発生。一味の生き残りヴァーバルが尋問を受ける。6週間前、銃器強奪事件の容疑者として集められた5人の男たちは、それをきっかけにチームを組み、やがて伝説のギャング”カイザー・ソゼ”の目に留まるが…。

ミステリー企画5作目。よくタイトルを耳にするものの観る機会がなかった作品で、滅茶苦茶期待していた大本命だったんですが…あまりに期待が高すぎたのか楽しめませんでした…。
この作品って、回想形式の構成上「オチに驚かされる」と言った時点で半分ネタバレしてるようなものなのでは…?
カイザー・ソゼの話が出たところでオチが読めてしまいました。ラストにも登場するあのシーン、カッコつけすぎ!
というか、あれだけ犠牲者出しておいてラストには結局顔バレしてるから、カッコつけてるあのシーンのあのセリフが見てて痛々しいです(笑)
登場人物の数はそこそこあるけども、ミスリードするためかそれぞれの描き込みは浅く、ストーリーにも引き込まれず。個人的には、ロマンスをもう少し掘り下げてくれれば、ラストのやりきれなさも増してそれなりに満足感を得られた気がします。
きっと、本当に全く何も知らない状態で、たまたまオンエアに出くわして観ていたなら、思いっきり楽しめたんだろうなぁ。
なんで10年くらい観る機会がなかったのか………残念です。

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映画「トスカーナの贋作」感想

 | ミステリー  com(0) 
Tag:フランス イタリア 

トスカーナの贋作
原題:CERTIFIED COPY
製作:フランス・イタリア’2010
監督:アッバス・キアロスタミ
ジャンル:ミステリー/ドラマ/ロマンス

【あらすじ】南トスカーナ地方の小さな村で、英国作家ジェームズの新作「贋作」についての講演が行われた。聴衆の中にはギャラリーの女主人がいたが、メモを残し息子と共に退席する。やがて、彼女のギャラリーにジェームズが現われ、2人は散策に繰り出し…。

ミステリー企画4作品目。申し訳ないけど、何がミステリーだったのかすらわからなくてネットで調べました。わたしが思っていたのと全然違ってショックです…。
わたしの”顔認識能力の低さ”がここでも足を引っ張ってしまうとは!
てっきり二人は離婚した夫婦で、あの息子は、彼が話していた母子に何かあって、彼女が引き取ったとかそんな感じで、最後に母子と彼女の関係が明かされるのかと思ってたのに…。
調べたところによると、二人は途中から夫婦ごっこを始めたらしいんですよね~。
ちょっと違和感があっても、自信がないから自分の勘違いだと思って、夫婦なんだと素直に受け入れてしまいました。
だいたい、本当にごっこ遊びをしてたんだとすると、かなり始めのほうからヒロインが気持ち悪いおばさんにしか見えません(女優ではなく役が)。ずうずうしいというか、浅ましいというか…。
ジェームズもかなり嫌なヤツだと思いましたが、あんなのに付きまとわれたらあの態度も仕方ないですね。同情します。
むしろ、あそこまで付き合ってくれるなんて、いい人すぎ!
不毛な口喧嘩が長々続き、観てるだけで疲れる作品でした。

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映画「ラスベガスをぶっつぶせ」観た

 | サスペンス  com(14) 

原題:21
製作:アメリカ’08
監督:ロバート・ルケティック
原作:ベン・メズリック
ジャンル:サスペンス/ドラマ/青春

【あらすじ】頭が良く成績も優秀なMITの学生ベンは、医者を目指すために必要な巨額な学費に頭を悩ませていた。そんなある日、ミッキー・ローザ教授に自分の研究チームに入らないかと声を掛けられる。その研究テーマは、“カード・カウンティング”という手法を用いたブラックジャックの必勝テクニックで…。

イラストを描くつもりだったけど、また画像を紛失してしまった…。なんかもうどうでもいいや。
ミステリー企画3作品目です。「スティング」みたいな展開があるのかなぁと思って期待して借りたんだけども、先は読めるし目新しいことはなかったですね。普通に楽しめる青春ドラマでした。実話を基にしているらしいですが、エッセイの段階で脚色されまくってそう(笑)
もしこれが事実だと、ベンたちがギャンブル依存症一歩手前くらいに感じられて、あんまり明るい未来が思い浮かばない…。ベンの親友がとてもいい人だったから、最後は引き込んでほしくなかったです。
で、ミステリー企画で観て失敗だったかというと、それが違いました。かなり最初の方で、主人公の才能を見出すエピソードに、とてつもなく悩まされるんですよ。
わたしの頭が残念なだけかもしれないけど(笑)

教授がベンに出した問題で、三つの選択肢のうち一つがアタリで、ベンが1を選びます。その後、教授が3はハズレだと明かし、1のままにするか2に変えるか質問。ベンは「2の方がアタリの確立が高い。変数変換だ」と説明するんですが…それがどうしても納得できなくてね~。映画の内容より、そっちに気をとられてしまいました。
最終的にネットで調べて、それが「モンティ・ホール問題」というものだと知り、時間をかけてやっと理解しました。

つまり、出題者(教授)が”ハズレ”を明かした時点で、回答者の選んだもの以外の中からハズレを教えるという暗黙のルールが発動するという事ですね?(本来なら”暗黙の”ではいけないけど…)
そのため、回答者が最初にハズレを選んだ場合、必ずもう一つのハズレが明かされ、その結果アタリがわかります。
回答者が最初にアタリを選ぶ確立は1/3だけど、ハズレを選ぶ確立は3/2なので、ハズレを選んだ場合の対応をとること、すなわち”選択を変える事”でアタリを引く確立があがる………という事で合ってる…はず?
間違ってたら教えてください…。
ミステリーとはちょっと違うかもしれないけど、久しぶりに頭痛がするくらい考えさせられました(笑)

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映画「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ(前・後)」観た

 | アニメ/人形アニメ  com(0) 
Tag:日本 

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ
(クリックで拡大)
製作:日本’2012
監督:新房昭之
原作:Magica Quartet
ジャンル:ファンタジー/ミステリー/アドベンチャー

【あらすじ】中学二年生のまどかの前、不思議な転校生ほむらが現れる。彼女は助言らしきことを言うも、まどかに対して冷たかった。その後、彼女と親友のさやかは、謎の空間に迷い込み、そこで”魔女”を倒す”魔法少女”マミと出会い…。

ミステリー企画の二作品目は、たまたまオンエアしていたこちらで(汗)
正直あまり好みではないものの(戦い方とか)、映像センスはさすがという感じだし、TVの再編集版とは思えないほどのテンポのよさで、深く考えたら醒めてしまいそうな展開でも、ぐいぐい引っ張ってくれました。
ただ、やはりTV版を観てないせいか、登場人物の行動には違和感を覚えることが多かったです。
まず、マミさんと出会ってからの交流が少なくて、彼女の「自分で決めていいのよ」という言葉と裏腹に、”寂しい”、”一緒に戦ってほしい”という想いが全面的に伝わってくるシーンばかりだったので、ちょっと怪しい勧誘のひとに見えてしまいました(笑)
なので、まどかたちがあの出来事でショックを受けるのはわかるものの、さやかがあそこまでほむらちゃんに敵意を持つのか良くわからないんですよね。正義感が強いというより、喧嘩っ早いような。
まあ、動物虐待を目撃したからでしょうけど、観客にはQBの不気味さの方が伝わってくるので、わかりにくいです。
日常シーンは冒頭のみといってもいいくらいなので、まどかにも感情移入できませんでした。彼女、緊急時に家族を思い浮かべることもないし…。
ついでに、ひとみがお見舞いに来る描写もなかったので、将来性がなくなったら即行捨てそうな女に見えたり(昼ドラか!)
というわけで、やっぱりちゃんと理解するにはTV版を最初に観た方が良かったのかなぁ。まあ、この欝展開を6時間も観てられないですが(アニメとマンガは笑いがないと無理な人間なので)。
この先どうなっていくのか、前編はいろいろ考えながら観られて、ミステリー企画のチョイスとしてはなかなかだったと思います。

後編は、登場人物それぞの性格もわかってきて、さやかちゃんがどれだけ普通だったかしみじみわかりました。
マミさんもほむらちゃんも精神的に強靭すぎ…。終盤「戦える魔法少女がもうほむらちゃんしかいない」ってどういうこと!?
ラストは何でもあり展開なものの、”魔法少女たちの希望・願いまで否定したくない”というまどかの想いがあって、かろうじて踏みとどまったというか。
何より、さやかちゃんが自分のエゴ…というか素直な気持ちを認めて、その上で相手の幸せを望むと言えたくだりがいいですね~。
QBの故郷の事も見せてほしかったなぁ。彼らの事は、よっぽどの暇人っていうことくらいしか分からなかった…。「魔法少年はだめなの?」とか聞いてみたいです(笑)

映画「推理作家ポー 最期の5日間」観た

 | ミステリー  com(8) 

推理作家ポー 最期の5日間
原題:THE RAVEN
製作:アメリカ’2012
監督:ジェームズ・マクティーグ
ジャンル:ミステリー/サスペンス

【あらすじ】1849年、ボルティモアで猟奇殺人事件が発生する。それがエドガー・アラン・ポーの小説『モルグ街の殺人』の模倣だと気付いたフィールズ刑事は、ポーに捜査協力を要請。だが今度は、ポーの恋人で地元名士の令嬢エミリーが目の前で誘拐され…。

ミステリー企画の一作品目。
ポーの作品はひとつも読んだことがなく、謎の死についてもまったく知りませんでしたが、なかなか面白かったです。
ツッコミどころはあるものの(”あれ”をどうやって用意したの 笑)、この作品全体を覆っている”怪奇小説”の雰囲気が素晴らしくて、そこら辺はどうでもよくなってしまいました。きっと、彼の作品を知っている人には、小説と現実が入り混じったような世界観を楽しめるんだろうなぁ。
ただ、金田一のように一つ一つの事件のトリックを親切に説明してくれるわけでもないし、時々グロイシーンがあるし、犯人は影薄すぎなので、観ながら推理を楽しむようなミステリー作品ではなかったかも(彼の作品を知ってると違ってくる?)。
個人的に何が楽しめたかというと、主人公なみにサマになるフィールズ刑事と、冴えない飲んだくれポーの主役交代劇。途中までは「刑事が主人公だろ」というくらいだったものの、後半、期限が迫るにつれ、ポーの恋人への強い想いが伝わってきてグッときました。やっぱり主役は君だ!(涙)
実は、前日に「リミット」を観て余りの救いのなさにどんよりしていたんですが、共通点がありつつも、こちらはお義父さんとの和解も描かれ、刑事との命がけのコンビプレイ(信じていたからこそ飲み干せた!)もあり、悲しさはあったものの余韻に浸れました。
残念なのは邦題。「最期の5日間」はいらないですよね~。原題はポーの作品「ザ・レイヴン(大鴉)」かららしいけど、これはこれで日本人にはわかりづらいし…。「推理作家ポー」だけでよかったと思います。

映画「復讐のダラス(怒りの用心棒)」観ました

復讐のダラス(怒りの用心棒)
原題:IL PREZZO DEL POTERE
製作:イタリア'69
監督:トニーノ・ヴァレリ
ジャンル:西部劇/サスペンス/アクション

【あらすじ】1881年、南北戦争直後のテキサス州。人種差別がいまだ残るダラスを、大統領が訪れる。だが、大統領は何者かに暗殺され、ビルの黒人の友人が犯人として逮捕されてしまう。友人の無実を信じるビルは真相を解明しようとするが…。

ジェンマというと、かっこよくアクションで魅せる作品が多いと思ったけど、これは策謀や駆け引きがメインのサスペンスでした。
ケネディ暗殺を題材にしているらしく(登場するのは他の実在する大統領ですが)、事件のすぐ後にこういう形で疑惑を投げかけたのはすごいと思うし、ジェンマの復讐劇に政治的な駆け引きが加わって、いつもとは一味違う見ごたえある作品になってます。
大統領の影響で心を入れ替えた副大統領の命により、悪役どもを倒すのではなく封じ込める(ゆすりのタネを取り戻し、逆に弱点を握る)補佐官がステキ!
彼が目的のためなら感情も抑え任務を遂行できるひとだから、ジェンマの真っ直ぐな役どころが引き立つんですよね。
黒人の友人が大統領暗殺の濡れ衣を着せられようとしていた時、ジェンマの「彼は白人と黒人を同じだと言った大統領を尊敬していた。暗殺はそれだと困る奴の仕業だ!」というセリフが単純かつ的を得ていて響きます。裏をかいたり回りくどいことをしていた法廷で、一番説得力のある言葉でした。
ラストは、全てを明らかにしたいと一度は”ゆすりのタネ”を補佐官に渡すのを拒むも、秘密のままの方がいい事もあるという彼の言葉で、かつて北軍の父親に従わず南軍として戦った自分が(父親のために?)弁明を一切せずに服役した事を思い出したのか、「あんたに任せる」と返すシーンは痺れました。
多くを失い、虚しい気持ちを抱えながら、タバコに火をつけて汽車を見送るシーンが印象的でした。
邦題は何種類かあるみたいですね。個人的に「復讐のダラス」の方がお気に入り。原題の意味は「権力の代償」。こちらも渋いです。

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