2013年07月に観たお薦め映画

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「マイ・ガール」観ました

 | 青春  com(4) 

マイ・ガール
原題:MY GIRL
製作:アメリカ’91
監督:ハワード・ジーフ
ジャンル:★青春ドラマ/ロマンス/ファミリー

【あらすじ】1972年ペンシルヴェニア。11才の少女ベーダは、母を亡くしてから父親が葬儀屋の仕事ばかりで、自分に構ってくれないのを気にしていた。そんなある日、美容師シェリーが雇われ、父親と急接近。幼なじみのトーマスと父の恋の邪魔をするベーダだったが…。

若干トラウマになっていた作品。絶対泣くと思って、なかなか再見できませんでした。
ベーダが可愛いですね~。葬儀屋の娘でも遺体のある地下室は怖いし、親友のトーマスの前では素直になれないし、先生に密かに恋してて、父親に恋人ができたら気が気じゃない。年相応なんだけど、ちょっぴり大人びたところもある少女を上手に演じてました。
また、家出や病気アピールなど、母親の事があって何度も父親の気を引こうとするベーダが切ない…。それと向き合おうとしない父親にはやきもきです。シェリー、はやく言ってやってよ!

そして後半、悲しい別れが近づいていると思うと、もうトーマスとのやりとり全てにうるうる…。トーマスの事を父親から聞かされた時のベーダの表情の変化や、めがねがないと何も見えないと取り乱すシーンは、涙なしには観られません。
彼女がそれを乗り越える時、トーマスとの思い出や、詩の授業で習った「心で感じる」ということ、心のままに詩を書き共有することなど、今まで得たものをちゃんと覚えていて、それによって前に歩き出すところも感動的でした。
予想通り泣きまくってしまいましたが、決してただの泣ける映画ではなく、ベーダの心の成長や家族、親友との絆を描いた名作だったと思います。
…彼女の手に戻ったトゥルーリングは今何色かな?

映画「言の葉の庭」観ました

 | アニメ/人形アニメ  com(7) 
Tag:日本 新海誠 

言の葉の庭
製作:日本’2013
監督:新海誠
ジャンル:ロマンス/アニメ

【あらすじ】靴職人を目指す高校生のタカオは、雨の日は学校をサボり、近くにある庭園で靴のスケッチを描いていた。そこで、謎めいた女性ユキノと出会う。ふたりは約束もないまま、雨の日の公園で逢瀬を重ねるようになり…。

雨の中、人気のない公園で、学校サボってる男の子と一緒の空間にいるというのが私的にファンタジーなんですが(私なら風のように消えます)、美しいアニメーションや雨の風景と相まって、その雰囲気に浸れました。
ふたりの距離感や、短歌の使い方、湿度まで感じられそうな透明感のある風景(同じ公園でも様々な顔を見せてくれる!)がとてもステキ。梅雨の時期に観たかったかな。
それに、ふたりの心情も静かにしっかり描写していたと思います。
タカオのユキノへの憧れや焦燥感(ユキノの素足の寸法を測るシーンがエロティック!)、夢を追う事を嘲笑う大人への失望、理解者のいない寂しさ…。
そんな彼の心に安らぎを与えていたユキノも、悩みや不安、寂しさに押しつぶされそうになっていることが、しだいにわかってきます。
その悩みは現代社会らしい設定なんですが、それにもかかわらず、彼らの今までの繋がりはなんだか昭和らしい香りがして、豪雨の中の告白シーンなども、懐かしささえ覚える安心感がありました。
前半が淡々と静かだっただけあって、このくだりはまさに激しい通り雨のよう。
過ぎ去った後の明るい空がとても爽やかでした。
あ、あとどうでもいいですが、生卵は食器の縁で割っちゃダメよ(笑)

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映画「私のように美しい娘」観ました

私のように美しい娘
原題:UNE BELLE FILLE COMME MOI
製作:フランス’72
監督:フランソワ・トリュフォー
原作:ヘンリー・ファレル
ジャンル:★コメディ/犯罪/ロマンス

女性犯罪についての論文を書くため、服役中の女性を取材しにきた若き学者スタニスラフ。彼は手始めに、カミーユという囚人から話を聞くことに。悪びれもせず自分の悪行を語りだすが、やがて彼はその自由奔放な彼女に惹かれていき…。

たぶん小学生の頃に初めて観て、わたしの”悪女キャラ好き”を決定付けた作品です(笑)
とにかく面白いんですよね~。実際にこんな女性が目の前にいたら、作中の女性たちのように毛嫌いしそうですが、傍から見ている分には面白いし、男たちが次々と彼女の虜になっていくのもわかります。…だって可愛いんだもん!
ムカつく父親の使うはしごを外した事を”賭け”だといい、父親が死に”賭けに勝った”と誇らしげに語る彼女。行く先々で男と出会い、まるで”挨拶”するかのように気軽に関係を持ち、障害となる者がいれば”賭け”にでる…それを自然に気楽にやっちゃうものだから、いつの間にか観ている方も彼女の思考回路につられて、普通に楽しんでしまうんですよね。
義母さんに仕掛けたトラップや、害虫駆除の道具の使い方を簡単に覚えてしまうなど、その短絡的な行動の割りに、賢くて物覚えがいいところも魅力的。どこまでが計算なのやら(笑)
スタニスラフも見る間に彼女の蜘蛛の巣に絡まっていき、恐ろしい女だとわかっていても「あんたは別よ」という甘い言葉に騙されてしまいます。何を聞いても「愛のない家庭で育ったために…」と同情する姿が滑稽。まさに恋は盲目!
それを心配そうに見守る秘書の切ない事…(ある意味、彼と同類?)。彼の事が好きだから手伝ってしまうけど、彼はカミーユの無実を晴らす(他にも殺人未遂があったけどね…)ことしか頭にありません。証拠が見つかって、喜びのあまりキスするも、ふとそれに気付いて憂い顔をする秘書が印象的でした。
ちなみに、タイトルはカミーユのデビュー曲の名前。
大好きな作品です。

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「突然炎のごとく」観ました

映画「鴛鴦歌合戦」観ました

 | 時代劇  com(10) 
Tag:日本 

鴛鴦歌合戦
製作:日本’39
監督:マキノ正博
ジャンル:★時代劇/ミュージカル

【あらすじ】貧乏長屋で骨董狂の父と傘張りをして暮らす娘・お春は、隣の浪人禮三郎と想い合っていたが、素直になれずにいた。そこに商人の娘・お富や礼三郎の許婚・藤尾、そしてやはり骨董狂で女好きの若殿まで現れ…。

とても楽しいミュージカルでした。最近gyaoをチェックしてなかったから、教えてもらって良かったです。ありがと~!
とにかくみんな楽しそうなんですよ。とくに殿様が歌い出すと、ゆる~い空気が漂ってきます。いちおう悪役なのにね(笑)
そして、お春の骨董好きな父親を演じる志村さん。歌が上手いと聞いていたけど、本当に上手いです。しかも、娘の想い人を演じる千恵蔵さんより2歳若いんだとか。ぜんぜん気付かなかった…。
娘とのやり取りや、欲しいものが買えずにしょぼーんとしてる様子はとっても可愛いし、さすがの演技力です。ほとんど主役でしたね。
また、なぜかやたらとモテまくりの禮三郎を巡る、お春、お富、藤尾の恋と歌のバトルは見ごたえあります。
さすがヒロインだけあって、お春の「ばかっ!」は最強。声がとっても可愛くて、怒ってても可愛いんですよ。音程の危うい歌も、彼女ならではの魅力だったと思います(笑)
………ただ、最後は割る事ないじゃない!
嫉妬から傘を壊したシーンもあったけど、他人が一生懸命作ったものを壊すのは観てて気持ちのいいものじゃありません。あのツボを”値段”ではなく”美術品”として観られないのか?
家宝としてとって置くか、誰かふさわしい持ち主に譲ればよかったのに。
でもまあ、最後はみんな仲良く歌って、時代を超えて愛される素敵なオペレッタだったと思います。

映画「リトル・ブッダ」観た

 | ドラマ  com(4) 
Tag:イギリス フランス 

リトル・ブッダ
原題:LITTLE BUDDHA
製作:イギリス・フランス’93
監督:ベルナルド・ベルトルッチ
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】シアトルに暮らす一家の元に、三人のラマ僧が現れる。9歳の息子ジェシーが、亡き師の生まれ変わりだと言うのだ。父と共に未知のチベットに旅した少年は、そこで太古の偉大な王子ゴータマ・シッダールタの伝説を学び…。

シッダールタ王子、キアヌ・リーヴスだったのか!!
気付かなかった…どこ人だろう?とかなり観察したつもりだったのに…ショック!
…それはともかく、映像とチベット仏教の世界観と子供たちの想像が素晴らしくマッチしている作品でした。ドラマ的には物足りないものの、チベット仏教の雰囲気を感じるにはちょうどいい感じ。
ジェシーに会いに来たラマ僧たちがくれた、子供向けの本と同じ”入門編”ですね。
主人公親子の心理描写はあまり描かれておらず、突然訪ねてきたラマ僧を家に上げたり、子供を半日預けたり、チベットに行ったり、わたしだったら無理だなぁという展開が多かったり。
でも、細かい変化は描かれてないのに、アメリカの冷たく寂しい風景と、幻想的な世界やチベット寺院の色鮮やかな風景のギャップのおかげか、彼らが何かを求めていてこうなっているというふうに思えるんですよね~。建築家の父親は、大いにインスピレーションを受けたんじゃないだろうか?
印象的だったのは、ジェシーと他のふたりの転生者候補が、伝説の一部を目撃するイマジネーションのシーン。子供たちの純粋な心が感じられます。
そしてラストの遺灰をまくくだり…三人とも心を込めてお別れしてるのが伝わってきて、その光景の美しさに感動してしまいました。
肌に合えば楽しめる作品だと思います。

第40回ブログDEロードショー「完全なる報復」

原題:LAW ABIDING CITIZEN
製作:2008年アメリカ
監督:F・ゲイリー・グレイ
期間:2013/7/19~7/21
完全なる報復
愛する家族を奪われた主人公が、司法取引によって犯人が極刑を免れたことへの怒りから、周到かつ壮絶な復讐劇を展開する戦慄のクライム・サスペンスです。
匿名の方からリクエスト頂きました。
企画内容については、サイドバーにある「ブログDEロードショー」欄の”企画概要+参加者名簿”のリンク先をご覧下さい。
なお、この作品には一部グロテスクな描写があるようなので、苦手な方はお気をつけ下さい。

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映画「過去をもつ愛情」観ました

過去をもつ愛情
原題:LES AMANTS DU TAGE
製作:フランス’54
監督:アンリ・ヴェルヌイユ
原作:ジョセフ・ケッセル
ジャンル:★ドラマ/ロマンス

【あらすじ】44年8月パリ解放の日、喜び勇んで帰宅した歴戦の勇士ピエールは、浮気の真っ最中だった妻を思わず射殺してしまう。だが、同情され無罪となり、放浪の末タクシー運転手に。そんなある日、英国貴族の未亡人カトリーヌが彼のタクシーに乗り…。

まず、主人公と同じアパートに暮らす母子の関係にほのぼのしました。
10歳くらいの息子が可愛いんですよ。賢くて商売上手な上に甘え上手。自分が可愛がられているのを自覚しているので、カフェで一休みする主人公にちゃっかりパフェをご馳走になったり(笑)
でも母親想いだから、家計を助けるために商魂たくましく商売に励みます。観光客相手に絵葉書などを売っていたんだけど、商売敵のカメラ売りが現れたら、即行カメラフィルムを商品として扱い始めたり、法外なチップをくれる客がいたと聞けば、すぐに見つけ出して専用の観光ガイドに!
そんな訳で、少年のおかげで主人公は再び美しき未亡人カトリーヌと出会います。再会の場所は音楽を楽しめるレストランで、そこで聞けるポルトガル民族歌謡ファドの「暗いはしけ(youtubeに飛びます)」がまた良いんですよ。主人公が歌詞を翻訳してあげて、それがたまたま今の彼女の心情を表していたというのがロマンティック。この後、ふたりが急接近するのも、このシーンのおかげですんなり納得できました。
ただ、途中から母子の登場はほとんどなくなってしまうのが残念。代わりに二人の幸せを脅かす黒い影、ルイス警部が現れます。つやつやのカウンターに写る歪んだ顔という登場シーンが印象的!
悪人ではないものの、やり方がいやらしいんですよ。彼ら自身よりも彼らの気持ちがわかっているかのように、主人公を手のひらの上で転がして、猜疑心を煽ります。
わたしも思いっきり彼の言動に惑わされてしまいました。
ラストの決断には強い愛と悲壮な想いを感じます。余韻が素晴らしい作品。

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映画「アメイジング・グレイス」観ました

 | 歴史・実録ドラマ  com(5) 
Tag:イギリス 

アメイジング・グレイス
原題:AMAZING GRACE
製作:イギリス’06
監督:マイケル・アプテッド
ジャンル:★ドラマ/歴史劇

【あらすじ】18世紀。イギリスの収入の多くが奴隷貿易によるものであることに心を痛めていたウィリアム。元奴隷船の船長である恩師が、その罪を悔いて作詞した「アメイジング・グレイス」を心の支えに、彼は政治家として奴隷貿易廃止を懸命に訴え続ける。

奴隷制度が酷かったというのはわかっていたつもりだったけど、ここで伝えているのは想像以上でした。まるで苦しめるためだけに捕まえてきたかのような扱い…。もし映像で見せられてたら、ウィリアムのようにうなされそうです。
冒頭の馬のエピソードがこれから描かれるものの全てを要約してるといってもいいですね。凍えるような雨のなか、体調が優れないのに馬車を止めて馬を助けるウィリアム。誰かが苦しんでいるのを見てみぬ振りをする方が、自分が苦しい思いをするより辛いという彼の性分がわかります。使用人たちが彼と友人のように接しているのも、彼の人柄が伝わってきました。
ウィリアムの現在の苦悩とバーバラとの出会いを描きつつ、理想のために戦った過去を振り返っていく構成が微妙に混乱したけど、二つの時系列がひとつに繋がって、そこから本当の戦いが始まるという展開が熱い。彼に足りなかったのは彼女だった!
ラスト、彼が最期まで不正と戦い続けた事が示され、妻の事は触れられてないものの、彼女が支えたからこそ戦い続けることが出来たんだと思えました。
また、かつて奴隷船の船長で、今は後悔して牧師をしている恩師も忘れちゃなりません。「我々が猿で、彼らだけが人間だった…!」というセリフとか、盲目になって「今なら見える」と涙を流すシーンが印象的。
アメイジンググレイスという曲に込められた想いや、奴隷制度廃止のために戦った人々について知ることができて良かったです。

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映画「動く標的」観た

 | ミステリー  com(4) 

動く標的
昨日のコーヒーの出がらし…どうする、俺!?
原題:THE MOVING TARGET
製作:アメリカ’66
監督:ジャック・スマイト
原作:ロス・マクドナルド
ジャンル:★サスペンス/ミステリー

友人の弁護士アルバートの紹介で、失踪した大富豪サンプスンの捜索を請け負った私立探偵ハーパー。彼はサンプスンの周囲を調べていくうちに、犯罪組織が絡んでいると推測する。そんな時、サンプスン夫人のもとに大金を迫る脅迫状が届き…。

冒頭からポール・ニューマン演じるハーパーの魅力にやられました。寝起きに氷水で顔を洗ったり、コーヒー切らしてゴミ箱の出涸らしを見て悩んだり…なんか好きだ、こういうおじさん!
ところどころコミカルで、ハードボイルドなのにやや明るい雰囲気なのもいいですね。三枚目な探偵さんを観てるだけで楽しい。
奥さんに甘えすぎなものの、そこら辺はハードボイルドモノの主人公だから仕方ない?(笑)
朝、ウキウキして朝食を作っていたのに、彼が仕事モードに戻っていて、憎々しげに目玉焼きを潰すシーンが印象的でした。
ただ、頑張って観たんだけど、やっぱり途中で登場人物の顔と名前が一致せず付いていけませんでした。しかも、二回に分けて見たら、後半の鍵となる女性が誰だか思い出せないし…。
でも、ラストの犯人との対峙で、お互いに「やっぱりできない」となっちゃうところも好み!
ストーリーはぜんぜんわからなかったくせに大好きな作品になってしまいました♪

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