2009年07月に観たお薦め映画

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「機動戦士ガンダム 第08MS小隊ミラーズ・リポート」観た

機動戦士ガンダム 第08MS小隊ミラーズ・リポート
製作:日本’98
監督:加瀬充子
原作:矢立肇 富野由悠季
ジャンル:SF戦争

【あらすじ】宇宙世紀0079年。ジオンの新型モビルスーツ”アプサラス”と接触した第08小隊の隊長シロー。その時いちど姿を消した彼に対し、軍上層部はスパイ容疑をかける。情報部から来たアリス・ミラーは、彼からエリア847での出来事を聞きだし…。

ガンダムシリーズOVA『機動戦士ガンダム 第08MS小隊』の劇場版で、長編アニメの途中に入る”おさらい総集編”のような内容。よって、結末が描かれておらず、OVAを観てない人には尻切れトンボに感じるかも。
OVA含めての感想としては、主人公のシローが熱血タイプでアマちゃんで士官なうえに、敵のアイラと戦うよりもいちゃいちゃしてる事が多かったりで、あまりガンダムを観てる気がしないです。でも、ガンダムということに拘らなければ、観やすくて割と面白い作品でした。
キャラクターはけっこう極端な性格が多く、好き嫌い分かれそうですが、シローに想いを寄せるゲリラの少女キキは可愛かったです。私的に、ZZのエルピー・プル、Zのファ・ユイリィの次くらいに好きなガンダムヒロイン。

あと、実は私”巨大な人型のロボット”というやつが大の苦手なんですよね。じゃあなんでガンダム観てるかというと、初めてまともに観たのが「機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争」で、ドラマ性重視だと知ったからなんですが。ま、それは置いといて。そんな私がこの作品の”陸戦型ガンダム”だけはカッコイイと思いました。(ちなみにザクは可愛いと思います。)
私のイラストで伝わるか分かりませんが、シンプルでバランスが良さそうなところが好きです。

ところで、今夜はBS2で「機動戦士Vガンダム」ですね。数話だけみたいですけど、例のカテジナさんがどう変貌したかは観れると思います。私も最初と最後だけ見直してみようかな(笑)

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映画「攻撃」観ました

攻撃
製作:アメリカ’56
原題:ATTACK!
監督:ロバート・アルドリッチ
原作:ノーマン・ブルックス
ジャンル:★戦争ドラマ

【あらすじ】1944年ベルギー戦線。中隊長クーニー大尉が臆病風に吹かれ、小隊を見殺しにした。上官バートレットに訴えても、彼はクーニーの父親のコネ目当てに責任を追及しない。怒ったコスタは、今度同じことをしたら殺すと彼を脅すが…。

コスタの憎悪と執念のこもった表情が印象に残りました。
作戦とも言えないような作戦を立て、いざとなると「小隊一つのために中隊を危険に晒せるか」と見殺しにしてしまう上官。そんな上官に従わなければならない不条理。そんな無能な人間を指揮官に据えてしまう”家柄”重視の軍組織。
こういう”組織の腐敗”は戦争に限らず、あらゆるところで蔓延しているものなので、ただの戦争映画では終わらず、広く訴える作品だと思います。

クーニーやバートレットの憎たらしさ、コスタの迫力、彼らの板ばさみになっていたウッドラフの最後の決断…。
なんとも力強い作品でした。

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映画「カーリー・スー」観た

 | ファミリー  com(0) 

カーリー・スー
製作:アメリカ’91
原題:CURLY SUE
監督:ジョン・ヒューズ
ジャンル:★コメディ

【あらすじ】冬のシカゴ。ホームレスの少女スーと親代わりのビルは、食事と寝床を求めて”当たり屋”を始めた。冷酷な弁護士グレイをカモにするが、翌日本当に彼女の車に撥ねられてしまう。家に二人を連れて帰った彼女はスーに愛情を抱き始め…。

とっても癒されました。
ベタなファミリー映画だし、仕事中と違ってグレイはお人好しすぎるし、二人のやってることは詐欺なんだけれども、なんか好きなんですよね。
スーの可愛さったらもう、子供がいる年齢の女性なら「こんな子ほしぃ~!」と思うんじゃないでしょうか? あの華麗なカードさばきとか、風呂上りのふわっふわの髪の毛とか、ビルそっくりの仕草とか見てると、気持ちがほわぁ~んとなってきます。
ちょっとダメ親父風のビルと、しっかり者のスーとのツーショットが素敵です。

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映画「イノセント・ボイス 12歳の戦場」観ました

 | 戦争  com(0) 
Tag:メキシコ 

イノセント・ボイス 12歳の戦場
製作:メキシコ’04
原題:VOCES INOCENTES
監督:ルイス・マンドーキ
ジャンル:★ドラマ/戦争

【あらすじ】1980年代、政府軍と農民組織FMLNとの激しい内戦が続くエルサルバドル。遊び盛りの少年チャバは、学校に通い友だちと楽しい時間を過ごす一方で、銃声に怯え眠れぬ夜を送っていた。そして政府軍が徴兵にくる12歳は間近に迫り…。

脚本のオスカー・トレスの少年時代の体験がもとになった作品。
私には衝撃が強すぎたのか、観た後具合が悪くなり、しばらく動けなくなってしまいました。
本当なら、「こういう出来事があったということを決して忘れてはいけない」と言いたいところですが、思い出すのも辛くて私には無理なようです。
なので、”戦争で多くの子供たちが犠牲になっている”ということと、”この映画を観て具合が悪くなるほど辛かった”ということ以外は、記憶から消去したいと思います。
というか、すでに”思い出そうとしても、頭がそれを拒否してる”状態なんですよね。(防御反応ってすごいなぁ)

とまあ、私はこんななんですけど、広く観られるべき作品だと思うのでご紹介しました。
ただ、私のように感情移入しやすいタイプは覚悟が必要です。

映画「オープン・ウォーター」観ました

 | ホラー/パニック  com(0) 

オープン・ウォーター
製作:アメリカ’04
原題:OPEN WATER
監督:クリス・ケンティス
ジャンル:★サスペンス/スリラー/ドラマ

やっとのことで休暇を取りカリブ海のバカンスにきたダニエルとスーザン夫婦。しばらくは仕事を引きずっていた二人だったが、翌日はツアーでダイビングを楽しむ。だが、スタッフのミスで、ボートは彼らを海に取り残し引き返してしまうのだった。

…怖かったです。
怖い映画を観るたびに”行きたくない場所”が増えて、宇宙と深海だけは行けても行かないと心に決めていたんですが、もう海も行きたくないです。足の届かないところなんて…ぶるるっ。
最初に”これは本当にあった出来事に基づいている”とあるので、怖さ倍増でした。

待っているはずのボートが無く、辺りは見渡す限りの海。どちらに進めばいいのかもわからず、出来る事といえば”助けを待ち続けるだけ”。時間が経つにつれ体温は奪われ、波酔い・空腹・脱水症状にクラゲや危険な魚が集まり、状況は絶望的になっていく。

2人の顔が蒼白になっていくのと対照的に、空は美しい表情を見せてくれます。ストーリーはシンプルで海を漂ってるシーンばかりなのに、最後まで画面に釘付けでした。最近、怖い映画が観たくて仕方がなかったけれど、これは恐怖を楽しむものではないですね。こんなことが二度と起きないよう、人数確認は点呼できっちりしてほしいです。
余談ですが、スーザンが波酔いしているのを見ていて、本当に酔ってしまいました。酔いやすい方はご注意ください。

映画「オーシャン・オブ・ファイヤー」観た

オーシャン・オブ・ファイヤー
製作:アメリカ’04
原題:HIDALGO
監督:ジョー・ジョンストン
ジャンル:アドベンチャー

【あらすじ】1890年、“世界一早い馬と騎手”を謳い文句に、愛馬ヒダルゴとウェスタンショーに出ていたフランク。ある日、噂を聞きつけたアラブ族長が、彼らを灼熱砂漠3000マイルの競馬耐久レース“オーシャン・オブ・ファイヤー”に招待する。

レースが始まるまでが結構長くて、申し訳程度に入ったアラブ族長の娘とのあれこれはいらなかった気がします。これのせいでえらく間延びした作品に。
しかし、レースが始まってからは”ぐっ”と引き締まり、一気に引き込まれます。
耐久レースなので”疾走感”というのはあまり無いかもしれませんが、灼熱地獄で愛馬ヒダルゴとの絆がひしひしと伝わってきます。ヒダルゴにとって、見知らぬ土地への旅も過酷なレースへの参加も自分で決めたことではないのに、どうしてそこまで信頼できるのかと問いたくなるほど、フランクへ向ける眼差しに愛情を感じてしまうんですよね。
そして、フランクの方も本当にヒダルゴが大好きで、砂嵐やイナゴの大群に襲われた時は”ひっし”とヒダルゴの頭を抱えてあげるし、貴重な水だってたっぷり飲ませてあげます。砂漠で鼻血を出して倒れた時も、まるで兄弟にするように必死になんどもなんども呼びかけていました。
終盤はヒダルゴとの友情に泣かされっぱなしでした。

実はこの友情は映画だけに留まらず、撮影後にフランク役のヴィゴがヒダルゴ役の馬を引き取ったそうです。
あの絆は確かに存在していたんだね…。

<追記:2014/4/5>
再見したら印象と違ったので日を改めて再々見しました。とりあえず、気づいたことを箇条書き。

  • ・虐殺のきっかけとなったシーン。耳が聞こえなくて抵抗したんじゃなく、状況はわかってて抵抗したんだろうなぁ。誇りが高いというか、無謀というか…。まあ、戦士らしいです。
  • ・アラブ族長の立場から「アンナと王様」の王様を連想。
  • ・初見で娘とのロマンスはいらないと思ったけど、誘拐から救出のくだりが浮いていてそう感じたみたい。というか、ロマンスというより友情に近いものだった。
  • ・この誘拐計画自体が陳腐で、貧困な発想しかない彼女は悪役としての魅力に欠ける。レースの中で巧妙な駆け引きを見せ、それに娘が巻き込まれるような感じの方が個人的には良かったなぁ。
  • ・ヒダルゴだけじゃなく、族長や娘、レースのライバルや曹長との友情が素晴らしかった。

実話を基にしてるらしいし、私が引っかかった部分(誘拐、ヒダルゴ負傷)は脚色かな?
ヒダルゴとの友情はしっかり伝わってきたし、それでいっか!

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「ロケッティア」観た

映画「世界最速のインディアン」観ました

世界最速のインディアン
製作:ニュージーランド・アメリカ’05
原題:THE WORLD'S FASTEST INDIAN
監督:ロジャー・ドナルドソン
ジャンル:★ドラマ/伝記/アドベンチャー

【あらすじ】ニュージーランド南端の町。ライダーの聖地”ボンヌヴィル塩平原”のレースに挑戦する日を夢見て、愛車”1920年型インディアン・スカウト”を改造してきたバート。彼は狭心症の発作を機に、渡航費を捻出してアメリカを目指す。

実在のライダー、バート・マンローが、はるばる地球の裏側までやって来て、強い信念と周りの人の協力で夢を叶えるお話。
タイトルから陸上選手か何かの映画だと思っていたら大間違い。インディアンとはバイクのことでした。
朝っぱらからバイクをぶるぅんぶるぅんと唸らせて、改造・メンテに余念がない63歳がとっても輝いています。その純粋な情熱からか憎めない人柄からか、周りの人たちは彼を応援せずにはいられないんですね。隣に住む少年はバートの手伝いが大好きだし、その両親も騒音に腹を立てることはあっても”しょうがないな”で済んでしまいます。
行き当たりばったりの貧乏旅行も、彼の魅力に惹かれた人たちの協力で何とかなってしまいますし、そうやって人々が手助けしてくれる事に納得できてしまうんですよね。ほんと、チャーミングなお爺ちゃんです。

最後のレースでの疾走感も素晴らしいのですが、やはりそこに行き着くまでの最後の難関を乗り越える部分が感動的でした。

映画「Re:DIAL リダイアル」感想

 | サスペンス  com(0) 

Re:DIAL リダイアル
製作:アメリカ’05
原題:LONG DISTANCE
監督:マーカス・スターン
ジャンル:サスペンス/スリラー

間違い電話をきっかけに、ニコールはジョーと名乗る男からの電話を受ける。翌日訪ねてきた刑事フランクによると、それは殺人現場からかけられたものだという。その後も彼からの電話は続き、彼女は殺人の様子を聞かされる。

原題の意味は”長距離電話”。
すぐブレーカーが落ちる古いアパート、出て行った恋人、見せたがりの向いの部屋の女…。久しぶりに母親に電話してみれば口喧嘩で終わり、つい泣き出してしまう孤独な女ニコール。そこに、ジョーと名乗る男が不気味な電話をかけてきて…というところから物語は始まります。
翌日、刑事の訪問で間違い電話をかけた家で殺人があったと知らされ、彼女は捜査協力のため電話を待つんですが、やっとかかってきた電話で殺人の様子を聞かされるんですね。しかも、それが繰り返される内に、だんだん犯人がニコールの元へ近づいている事が判明します。
彼女の恐怖に怯える様子だとか、時折入る謎のイメージだとか、親身になってくれる刑事とのロマンスだとか、緊張感もテンポの良さもなかなかのものでした。どうせ犯人は、主人公か主人公の信頼する相手なんだろうなぁという思いはあったんですが、それでも結構見せてくれます。

それなのに、途中まで結構良かったのに…なんでああいうオチにしてしまうのか!?
最近はやりのあのオチにしたつもりかもしれないけど、根本的に間違ってます。予想するのも憚られる禁じ手に、ものすごい脱力感に襲われました。
あ゛ぁ~、最近ホラーやスリラーが観たくて仕方がないのに、面白いものに出会えなくて苦しいよぅ(泣)

映画「チャンス(1979)」観ました

 | コメディ  com(2) 

チャンス(1979)
製作:アメリカ’79
原題:BEING THERE
監督:ハル・アシュビー
原作:イエジー・コジンスキー
ジャンル:★コメディ

【あらすじ】数十年も屋敷の中で暮してきた庭師チャンスは、主人の死をきっかけに立ち退きを命じられた。街を彷徨い高級車に轢かれた彼は、余命いくばくも無い財界大物ベンの屋敷に招かれる。彼に気に入られ大統領にも紹介されるが…。

なんだかとっても癒し系なコメディでした。
庭いじりとTVにしか興味がない初老の男チャンスが、ひょんなことから政財界の大物と知り合い、あれよあれよという間に政界へと引っ張り出されていく様子を、シニカルなユーモアで描いています。
読み書きが出来ず、偽るということを知らず、知識といえば庭の事だけ。自分がどういう状況にあるのかあまり理解していないため、いつも穏やかに自然体でいられる…。そんな、純粋無垢で悠然とした彼と話したベンは、その言葉を含蓄あるものだと勝手に解釈し、病床の苦しみを乗り越えます。
そして大統領と引き合わすと、”庭の手入れの話”を経済立て直しについての暗喩と解釈。大統領がそれをスピーチで引用したため、マスコミが彼に注目し、チャンスは国民的な人気を得るのでした。

いい服(主人の形見)を着ているから、大統領の知人だからという理由だけで、彼が教養ある人物だという先入観を抱き、勝手に言葉の裏を読んでありがたがる様子がなんとも可笑しいです。
彼の正体を突き止めようとする者たちも現れハラハラしますが、全くドタバタ感はなく、最後までつい口元が緩むような独特な面白さを醸し出していました。
ラストも不思議な感じで印象に残ります。(キリストの奇跡のパロディだとか…。)

映画「プライドと偏見」観ました

 | ロマンス  com(2) 
Tag:イギリス 

プライドと偏見
製作:イギリス’05
原題:PRIDE & PREJUDICE
監督:ジョー・ライト
原作:ジェーン・オースティン
ジャンル:★ロマンス/文芸

【あらすじ】18世紀末のイギリス、女性に相続権がない時代。五人姉妹のいるベネット家の近所に、独身の大地主ピングリーが越してきた。舞踏会の夜、長女がピングリーと惹かれあう一方で、次女エリザベスは彼の親友ダーシーに強い反感を抱き…。

最近、寝不足で何を観ても頭に入ってこなかったんですが、これを観て久々に心が潤ったというか…恋愛映画を観たなぁという満足感を得られました。

まず、勝気で聡明なエリザベスが非常に魅力的で、気に入らない求婚をぴしゃりと断る時などの強気な態度や、嫌いだと思っていた相手にしだいに惹かれていく時の繊細な表情がよかったです。今までキーラ・ナイトレイには興味がなく、「パイレーツ・オブ・カリビアン」といわれても思い出せないくらいだったけど、このエリザベスははまり役でした。
また、姉妹たちもそれぞれ個性的で、よくここまでタイプの違うのが揃ったなぁと言う感じ。冒頭ではしゃいでいる様子はまるで女学生です。娘たちを嫁にやるのに必死な母親の姿も、滑稽ながら女性が低くみられていた時代を強く感じさせます。
そして、忘れてはいけないのがエリザベスを優しく見守る父親の存在。出番が少ないのにも係わらず、彼の娘への愛情がひしひしと伝わってきます。
ラストの安堵と幸福に満ちた表情が印象的でした。

ドラマ版も良くできているそうなので、機会があったら観てみたいです。

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「いつか晴れた日に」観ました(ジェーン・オースティン)

映画「ロバと王女」感想

ロバと王女
製作:フランス’70
原題:PEAU D'ANE
監督:ジャック・ドゥミ
原作:シャルル・ぺロー
ジャンル:ミュージカル/ファンタジー

【あらすじ】愛する王妃を病で亡くした王様は、王妃の頼みで彼女より美しい相手としか再婚しないと誓う。そして、沢山の肖像画の中から選んだのは、なんと自分の娘だった。父親からの求婚に困惑した王女は、名付け親の妖精のもとへ相談に行く。

*ネタバレあり*
中世ヨーロッパ風の世界と浮世離れした登場人物、召使や馬は王国カラー(青や赤)に塗ったくられて、妖精や魔法の存在するおとぎ話の世界を演出しています。
亡き王妃の頼みからか、ただの面食いか。王様がたくさんの肖像画をはじいていった結果、いつの間にか王妃よりも美しく育っていた娘の肖像画が残った、というところで物語は始まります。お見合い用の肖像画なんて信用できないと思うんですけどね。
美しい王女(美人さんのカトリーヌ・ドヌーヴ)にさっそく求婚する王様。
「国王の言うことは聞くものだ」と、父親面で権力をかざします。
王女はちょっと困っているようでしたが、ここは軽蔑すべきでしょう。
妖精に相談したところ、無理難題を言って諦めさせる”かぐや姫作戦”を伝授してくれました。
しかし、本気モードの王様は次々と王女の望みを叶え、”太陽の輝きをもつドレス”も国の経済を支える”『金を産むロバ』の皮”さえも王女に贈ります。王女も「こんなにしてくれるんだから、結婚してもいいかも…」と迷い気味。
いや、頑張ったの召使だから。王様命令しただけだから!!
妖精も「父親と結婚するなんていけないことよ」と諭します。そして、てきぱきと王女にロバの皮を被せ、魔法の杖を与えて城から逃がすのでした。まるで、こうなると分かっていたかのように手際がいい…。

この後、赤の国に逃れてた王女は、汚い家で”臭いロバの皮”と人々に蔑まれて暮らし始めます。「なんで私がこんな目に…」とか悲しんでいるものの、魔法の杖があるので家の中には豪華な家具が並んでいるし、困ったことがあっても魔法で解決です。
そして、王子と出会い恋に落ちた彼女は、夢での逢瀬を果たし、指輪を仕込んだ手作りケーキをプレゼント。ついに王子は「この指輪がピッタリ合う女性と結婚する」と国中にふれ出すのでした。
国中の女性が大騒ぎし、”指が細くなる薬”なんてものも売り出されます。
でも、『指がただれた!』と騒いでいたところを見ると、この薬は指を溶かして細くするものみたいです。(怖いよっ!)
国中の女性が集まる中、王女は颯爽と最後に現れ、指輪がはまった途端にロバの皮を脱ぎ捨てます。そして、いい笑顔で太陽のドレス姿を人々に見せ付けるのでした。(なんだか演出が腹黒い…)

こうして王女と王子は結ばれ、父親がどうなったかといえば…。
なんと、妖精と結婚しているじゃないですか!?
どうやら彼女、むかし王様に振られたらしく、王女に協力したのも王様から遠ざけたかっただけの様です。まさか王妃の病も…!?
なんにせよ、そんなことで殺されたロバが可哀想でならない今日この頃。

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「天使の入江」観ました

映画「シェーン」観ました

 | 西部劇  com(14) 

シェーン
(2017/03/08イラスト差し替え)
製作:アメリカ’53
原題:SHANE
監督:ジョージ・スティーヴンス
原作:ジャック・シェーファー
ジャンル:西部劇

【あらすじ】ワイオミングの高原地帯。ジョーが営む小さな牧場で、旅人シェーンが手伝いを始めた。幼い息子ジョーイは彼に懐き、ずっと居てほしいと頼む。だが、入植者たちを追い出そうとする牧畜業者ライカーは、彼の存在を快く思わず…。

「シェーン、カムバーック!」の場面だけは何度も見かけたこの作品を、ついに鑑賞しました!
西部劇なのに優しさに溢れ、それでいて”銃”の怖さというものがしっかり描かれていて、多くのひとに愛されてきた理由がよくわかります。
また、銃を捨てようとしたシェーンが再び銃を手にする過程や、奥さんとの淡い恋心など、感情の機微も丁寧に描かれています。少年の空気読めなさ加減にはわざとらしさを感じてしまったんですが、シェーンにべったりな様子からは友達が出来た嬉しさが伝わってきて、なおさら最後の別れのシーンが切なくなってきました。

驚いたのは、悪役であるライカーの言い分が割りとまともだったということ。
彼のやり方は汚いけれど、”入植者が畑に水を引いたせいで小川が枯れ、牛を移動させなければならなくなった”というのが本当なら、皆で話し合って解決しなければならない事ですよね。
まあ、話し合いに応じなかったのもライカーなんでしょうけど、もし話し合っても折り合いがつくことじゃなかったとしたら、国家に保護されている農民に追い出されるのは目に見えていたのかも…。
実際1876年頃から”有刺鉄線”が普及し、牧畜業者は敗れ去ったそうです。
う~ん、いろいろ考えさせられる作品だ…。

<再見追記感想:2017/02/20>

久しぶりに再見。良い作品だけど、何度も観るほど好きというわけではないかも…。途中で少し飽きてきてしまいました(汗)
今回はジョーイとシェーンの二人に注目。シェーンは流れ者のガンマンで、きっと今までいろいろあったんでしょうね。あまり自分がこういう場所に相応しくないとわかっているから、常にジョーイの夢を壊さないように、彼にとってヒーローでいられるように気にしているようでした。
暴力はいけないと思ってライカ―たちに馬鹿にされても黙っていたのに、ジョーイが「シェーンはそんな臆病じゃないよね?」と言っているのを聞いて、次は我慢せずに拳で応えるのが可愛い。こういうところが彼の魅力だと思います(笑)
そして、父親もそれに負けじと頑張ってしまったのかな。それが最後の無茶に繋がった気がするし、シェーンもジョーイのために自分のやるべきことをやり…。
ラストの別れのシーンで、彼が馬に乗って去って行くところをじっと見てみましたが、噂通り馬は勝手に歩いてシェーンはうつむき加減で手がぶらぶらと…。哀しいですが、最後までジョーイのヒーローでいたこと…いられたことは、彼にとっても救いだったんじゃないかなと思いました。彼らに出会わなければ、誰の記憶にも残らないまま孤独な最後を迎えていたのかもしれません。

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映画「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」観た

 | 西部劇  com(12) 
Tag:イタリア 

続・夕陽のガンマン/地獄の決斗
製作:イタリア’66
原題:IL BUONO, IL BRUTTO, IL CATTIVO
監督:セルジオ・レオーネ
ジャンル:西部劇

【あらすじ】お尋ね者トゥコと組み賞金を騙し取っていたブロンディは、見切りをつけて彼を砂漠に置き去りにした。怒ったトゥコが砂漠で彼を痛めつけていると、20万ドル隠したという瀕死の兵士と出会う。彼らは隠した墓地と墓石の名前を別々に聞き…。

相手の情報と併せなければ金貨が手に入らないということで、仕方なく組んだ”善玉”ブロンディと”卑劣漢”トゥコ”。そして、別情報で金貨のことを知った”悪玉”エンジェル・アイとの金貨争奪戦です。
記憶に残ったシーンを挙げると、ふたりのエセ友情劇場とか、橋を守って兵士たちが無駄死にするのを嘆く大尉のために橋を爆破するシーンとか、瀕死の兵士に葉巻と上着を与えるブロンディとか、ポンチョ姿が恰好良すぎのブロンディとか、抜け駆けするトゥコを黙って砲撃するブロンディとか、墓場をはしゃぎ回るトゥコとか、ラストの三つ巴の決闘とか(多すぎ!)…なんだかブロンディとトゥコのシーンばかり思い浮かびます。
というか、”悪玉”であるエンジェル・アイの存在がかすむ位に、ブロンディが悪どい奴だったような。
…まあ、恰好イイから良いんですけどね!
好きなシーンは沢山あるんですが、西部劇にしては長くて途中気が逸れてしまうこともありました。あと、タイトルはどうにかならないのか…。

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