2008年12月に観たお薦め映画

素敵映画に出会えた時の感動をそのまま書き綴る、映画感想ブログ.

映画「バタフライ・エフェクト」観ました

 | SF  com(4) 

バタフライ・エフェクト
製作:アメリカ’04
原題:THE BUTTERFLY EFFECT
監督:エリック・ブレス/J・マッキー・グルーバー
ジャンル:SFサスペンス/ドラマ

幼い頃からしばしば記憶を喪失していたエヴァン。彼が記憶を失くすのは大抵よくない事が起こっている時だった。そして、13歳の時のある出来事をきっかけに、幼馴染ケイリーの兄が敵意を示すようになる。やがて、大学生となり平穏な生活を送っていた彼は、ふと日記を読み返し記憶の一部を取り戻すが…。

過去を繰り返し修正し、大切なひとを守ろうと奔走する主人公のお話。
タイムリープものというと、もう出尽くしている感があって期待してなかったんですが、これはよかったです。伏線の回収のタイミングが絶妙で、先が読めるのに退屈しないんですよね。映画をみはじめた頃にこれを観ていたら、きっと思い出の一本になっていたと思います。
とは言うものの、今の私では新鮮味を感じず”切ないラストシーン”も「まあ妥当かな」なんて思ってしまったり。…心が錆びついてきたのかな。

以下ネタバレ。
少し引っかかったのが、記憶を失くしているからタイムリープできるのか、未来の自分がタイムリープしたから記憶がないのかという事です。どちらが真実なのかで色々変わってきますよね。
例えば、残酷な絵を描いたのも父親にクビを締められたのも、タイムリープした時にとった行動が原因なので、後者が真実じゃないと「じゃあ本来の理由はなんなのか?」という疑問が湧きます。
しかし、後者が真実だとすると、13歳の頃に彼女にした仕打ちはタイムリープした何時かの自分がとった行動だということになるんじゃないかな…と思うわけです。
なんだか”たまごが先か、ニワトリが先か”みたいな話ですね。こんなこと気にしてるから素直に感動できないんだなぁ、と今気付きました。

映画「恋空」観てしまった・・・

 | ロマンス  com(2) 
Tag:日本 

製作:日本’07
監督:今井夏木
原作:美嘉
ジャンル:ロマンス/青春

【あらすじ】ケータイを失くしたのをきっかけに、知らない男子とケータイを通して親交を深めてゆく高一の美嘉。彼女の誕生日に会う約束をし、同級生ヒロが声の主だったと知る。やがて、付き合い始める二人だったが、ヒロの元カノに嫉妬され…。

……………………やってしまった。
自分には合わないから絶対観るまいと思ってたのに、冬休みの映画大放出で疲れて気付かず観てしまった…。映画始まる前からTVつけてたら回避できたのにっ!
案の定、
かつて味わったことのない拒絶反応が!!
10分もしないうちに嫌な汗でてきたし、しまいには吐き気まで。
いや、今まで感情移入しすぎて吐き気をもよおすことは多々ありましたがね(子どもへの暴力シーンとか耐えられない人間なんで)、イタすぎて…っていうのは初めてですよ。
何がイタいって、少女たちの妄想みたいな映画を観てあぶらあせ浮かべてる自分がイタい。
だって、観始めたら最後まで観ないと逆に記憶に残るんだもの。

とりあえず、いちど失くしたケータイに知らない男から (しかも自分を知ってる様子で) かかってきたら、私なら気味悪くて二度とそのケータイに触らない。

映画「ウォレスとグルミット」4作観ました

 | ファミリーアニメ  com(2) 
Tag:イギリス 

ウォレスとグルミット
製作:イギリス
原題:WALLACE & GROMIT
監督:ニック・パーク
ジャンル:★コメディ/ファンタジー

たった30分のクレイアニメなんですが、これが面白い!!
発明家のウォレスは”楽をする”のと”チーズ”と”動物”が好きで、優しい人ではあるけど何処かずれてます。例えば、自動着替えを成立させるために、シャツを袖パーツと胴体パーツに分けてしまったり…。(もちろん縫い付けなんてしません)
そして、彼の相棒・犬のグルミットは「犬でもわかる電子工学」を愛読し、発明を手伝ったり発明品を使って朝食を用意したり仕事を手伝ったりと、誰よりも二足歩行が似合う物静かな頼れる奴。彼がいないとウォレスは何も出来ないんじゃないかと心配になります。
そんなお二方が、何故だか毎回へんてこな事件に巻き込まれてしまうんですよね。
1作目の「チーズ・ホリデー」でいきなり”月でハイキング”という大らかさを見せつけ、2作目の「ペンギンに気をつけろ!」では30分とは思えないほど上質なサスペンス・コメディを味あわせてくれます。そして、3作目「危機一髪!」に登場する子羊のプルプル(ショーン)は、思わずキャラクター・グッズを買い求めたくなるほどの可愛さ!!!
といっても、この”可愛さ”は見た目だけじゃないんですよね。ほかのキャラクターもそうなんですけど、セリフなんて必要ないくらい表情や動きで喜怒哀楽が伝わってくるんですよ。とくに”哀”から”喜”に変わる瞬間の可愛いらしさ…。ギュッとしたくなります。
おススメは2作目ですが、やっぱり最初から全部観ないともったいない面白さだと思います。

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→再見してそれぞれの感想とあらすじを追記しました

映画「乱」観ました

乱
製作:日本/フランス’85
監督:黒澤明
原作:ウィリアム・シェイクスピア
ジャンル:★時代劇/ドラマ

【あらすじ】多くの血を流し今の地位を築いてきた秀虎は、70歳を迎え家督を長男・太郎に譲ることに。安楽な余生を望む秀虎に、三男・三郎だけが辛らつな言葉で忠告する。それに腹を立て三郎と親子の縁を切る秀虎だったが、彼を待っていたのは息子たちの裏切りと血で血を洗う戦いだった。

まず目に飛び込むのが自然や衣装などの鮮やかな色彩で、その刺激のおかげか感覚が研ぎ澄まされた気がします。実際のところ、いつもは雑音や眼精疲労が気になってしまうのに、「乱」を観ている間は一切そんなことがなく、ずっと正座で観てました。(2回に分けて観たけどね。)
そして、もう一ついつもと違ったのが、”復讐”嫌いの私が復讐者である楓さまに惚れ込んでしまったことです。
太郎と二郎を手の平で転がす”したたか”で”冷酷”な姿。それを際立たせる、あの時代の表情を隠すような化粧。逆らうことを許さない強い物言いに、恐怖を通り越して畏怖の念を抱いていました。
ほんと、こういう女性を描くのが上手いですよね。黒澤監督は。
他にも、絶望で枯れ果てて行く秀虎や、そんな彼を見守ってきた狂阿弥の叫びなど、記憶に焼き付くようなシーンが沢山あります。感動というよりも強烈なインパクトを残す作品でした。

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映画「風の絨毯」観た

 | ドラマ  com(0) 
Tag:日本 イラン 

風の絨毯
製作:日本/イラン’02
監督:カマル・タブリージー
ジャンル:ドラマ

【あらすじ】岐阜県飛騨高山。事故で妻を亡くした誠は、楽しみにしていた伝説の祭屋台再現を成功させようと、彼女がデザインした祭り用ペルシャ絨毯を取りに行く。ふさぎ込む娘・さくらとイランに着いた誠は、まだ絨毯が織られていないと知り…。

妻のためと言う割りに、あっさり諦めようとした誠さんなんですが、さくらに一目惚れした少年ルースペが機転と熱意で引き止めます。仕事の速い職人を集めて交代で織れば数日で完成する、という彼の案のおかげで、誠さんと”いいかげん男”アクバルとの友情も終わらずに済みました。
そして、(主にアクバルのせいで)次々と起こるトラブルを解決しながら、言葉の壁を越えてさくらと心の交流を図るんですね。優しいアクバルの奥さんにも心を閉ざしていた彼女が、しだいに見せるようになる笑顔が可愛らしいです。アクバルに騙されて変な日本語で告白した時にも、屈託のない笑顔をみせてくれました。
また、”願いを込めて糸を結べば願いが叶う”という言い伝えなど、イランの文化や風習なども興味深いです。

映画「華氏451」観た

華氏451
製作:イギリス/フランス’66
原題:FAHRENHEIT 451
監督:フランソワ・トリュフォー
原作:レイ・ブラッドベリ
ジャンル:SFドラマ

【あらすじ】書物を禁じられた管理社会。隠された書物を見つけ出し、それを焼却する役目を持つ”消防士”モンターグは、クラリスという女性教師と出会い本に興味を抱き始める。彼はしだいに”感情”や”考えること”に目覚めていくが…。

TVから与えられる以外の知識を禁じらた、未来というよりは”パラレルワールド”を描いたSF作品です。管理社会といえば、「THX‐1138」や「リベリオン」、中学の国語で習った「素顔同盟」なんかを思い出します。…というか、この映画のタイトルを見て「ちょっと前にやってた”華氏~”って映画か。」とか思い込んで観始めてました。(なんという記憶力の無さ) ちなみにタイトルの意味は”紙が燃え始める温度”です。
それはともかく、内容は風刺的で観る人によってはもっと深い考察とか書けるんでしょうが、私的には古臭い演出が笑える映画という感じです。ただ、主人公は本を読み始めてから妻を馬鹿にするようになり好きになれません。「本を読んだ人間は他人より優れていると勘違いする」というような事を他の消防士が言っていたけど、その通りになっちゃダメでしょう。もっと優しい気持ちで本の良さを伝えようとして欲しかったです。

ネタバレになりますが、雪の中”本の人”が自分の頭の中の”本”を暗唱しながら行き交うラストは、幻想的でどこか寂しい印象を残します。

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映画「蝋人形の館」観た

 | ホラー/パニック  com(0) 

蝋人形の館
鏡じゃなくトースターに映してました。スミマセン(汗)
製作:アメリカ’05
原題:HOUSE OF WAX
監督:ジャウム・コレット=セラ
ジャンル:★ホラー

【あらすじ】保釈したばかりの兄ニックや友人たちと一緒に、フットボールの試合を観にドライブするカーリーたち。途中、テントを張り一泊するが、翌朝車が故障していることに気付く。近くの町に部品調達に向かうが、そこには恐るべき秘密があり…。

典型的なスプラッタ・ホラー・ムービーでした。
押えるところは押さえテンポも良く、一般的感覚で言えばドキッとするようなグロいシーンもあります。
そして、館すべてが蝋で出来ている事を活かした、迫力のラストシーン!!
スプラッタものでこんな幻想的で美しいシーンが見られるとは!?

…ただB級映画好きとしては、”つっこみどころ”がないと物足りなかったりするんですよね。

映画「闘牌伝アカギ」観た

 | サスペンス  com(0) 
Tag:日本 

闘牌伝アカギ
製作:日本’95
監督:舞原賢三
原作:福本伸行
ジャンル:ギャンブル

【あらすじ】昭和33年。ヤクザに300万の借金をつくり、命がけの麻雀勝負を行う南郷。彼が死線を彷徨っていた時、そこにずぶ濡れの少年が現れる。彼から何かを感じ取った南郷は、ワラにもすがる思いで少年・アカギに勝負を託すが…。

原作知らない上に麻雀のルールも知らないんですが、これは結構面白かったです。
この映画、ときどき回想シーンがある以外はずっと麻雀をしています。いわゆる密室劇ですね。そして、麻雀のあいだは相手の意図の読み合い、さぐり合いが続くので、セリフは”心の声”ばかり。しかも、主な登場人物は主人公・アカギと対戦相手、彼らの意図を心の中で説明してくれるギャラリー2人。
…これって、役者さん大変ですよね。
アカギと対戦相手はポーカーフェイスに徹していたから良いけど、説明係2人は表情だけで演技して後からセリフ入れるワケだから。あんまり大袈裟だとアカギのポーカーフェイスの意味がなくなっちゃうし、加減が難しかったと思います。
でも、そこは演技派俳優さんたちが頑張ってました。
原作を知ってる人が楽しめるかは分かりませんが、知らない人なら充分楽しめるはず。これを観て原作に興味を持つ人もいるんじゃないでしょうか?

余談ですが、”アカギ”で画像検索かけたら「アカギのフィギュア」を発見しました。かなり原作に忠実でビックリ…。

映画「Mr.インクレディブル」観ました

Mr.インクレディブル
製作:アメリカ’04
原題:THE INCREDIBLES
監督:ブラッド・バード
ジャンル:★アドベンチャー/コメディ

【あらすじ】世界平和のため日夜悪と戦い続けるMr.インクレディブル。しかし、彼が自殺者を救ったのをきっかけに、特異な力をもつスーパー・ヒーローたちは引退に追い込まれる。家族とともに”普通”を演じる抑圧的な日々が続いたある日、彼の元に”極秘任務”の依頼が届き…。

ピクサーにハズレはないですね。いつも安心して観れます。(ピクサー作品の感想は初めてですが。)
あんなに取っつきにくい絵なのに、観終わった頃には愛着が湧いてるし。彼らの感情の変化を、あのCGのからだで目一杯表現しているから、自然とひきつけられてしまうんですよね。
”普通"の生活で生ける屍みたいになっていたMr.インクレディブルが、”極秘任務”と聞いた途端に活きいきと顔を輝かせたときは、まるで生身の人間のように思えました。
また、ファミリーものなのに所々ブラック・ユーモアが効いていて油断できません。まさか、あんな事になっちゃうとは…。
スーパー・ヒーローはカッコ良さだけじゃダメだよってことでしょうか。

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映画「ドラえもん のび太の魔界大冒険」観た

 | ファミリーアニメ  com(0) 
Tag:日本 

製作:日本’84
監督:芝山努
原作:藤子不二雄
ジャンル:★SFアドベンチャー

怠け心から”もしもボックス”で魔法世界を創りだしたのび太。しかし、その世界でも努力しなければ魔法は使えず、せめてほうきに乗りたいと森に練習に行く。そこで美夜子に出会ったのび太たちは、この世界が魔物に狙われている事を知る。

時間があったのでちょっと観てみました。
…うわぁ、ドラえもんがピュアだよ!
リメイク版のしつこさあざとさがまるでなくて、ここまで違ったのかと驚きました。その代わり、ちょっと盛り上がりには欠けましたが、のび太をかばって美夜子さんが一人で悪魔に立ち向かってゆく場面はジーンときます。
あと、あっさりと悪魔(宇宙人)を滅ぼしてしまうところなんかは、ドラえもん映画5作目とあってまだ定まってない感じを受けました。
(リメイク版はどうだったっけ?)

とりあえず、久しぶりに「ドラえもん」を堪能して思ったことは、
アイテムのチョイスがいつも微妙なのは、あえて危機的状況を作り出すことでのび太を成長させようというドラえもんの計算!?
…だったらヤだなぁ、なんて。

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映画「アイス・エイジ2」観ました

 | ファミリーアニメ  com(0) 

アイス・エイジ2
製作:アメリカ’05
原題:ICE AGE: THE MELTDOWN
監督:カルロス・サルダーニャ
ジャンル:★アドベンチャー/コメディ

【あらすじ】氷河期の終りの頃、谷で楽しい毎日を送るシド、マーニー、ディエゴの三匹。しかし、気温の上昇で氷が溶けはじめ、谷を囲む氷壁から大量の水が流れ出そうとしていた。高いところを目指し移動を始めたマーニーたちは、自分をフクロネズミだと思い込むマンモス・エリーと出会う。

安定した面白さで、家族でわいわい楽しめる作品。
最初は、前作の人間の子供はどうなったのかなぁ、と気にしていたんですが、そんなこと直ぐに忘れて観てました。
…だって、あの子あんまり可愛くなかったし。
それに、新しい友達のエリーさんがインパクト強いんですよ。自分を小さいフクロネズミ(オポッサム)だと思い込んでいて、あの巨体で弟たち (だと思っているオポッサム) と同じ行動をとるから大変です。敵をみつけたらごろんと寝転がって死んだふり、寝る時はしっぽで木の枝にぶら下って…って、ホントどうやってんの!?
この呆けっぷりとアクロバティックさが魅力的です。(ニモのドリーにちょっと似てるかも)
そして最後のオチが爆笑モノ。こんな終わり方…最高です!!

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映画「脱走大作戦」観ました

 | 戦争  com(0) 

脱走大作戦
製作:アメリカ’68
原題:THE SECRET WAR OF HARRY FRIGG
監督:ジャック・スマイト
ジャンル:★コメディ/戦争

1943年イギリス。連合軍の准将5名がイタリア軍の捕虜となるが、美しい未亡人の豪邸で破格のもてなしを受け、すっかり脱走する気をなくしてしまう。そこで、脱走常習犯の二等兵ハリーを少将に昇格し、救出のため送り込むのだが…。

最初から最後まで笑いっぱなしでした。
どいつもこいつも戦争なんて関係ないと言わんばかりの”ゆるさ”で、素敵な”収容所”で人畜無害なおじいちゃんになった准将たちが可愛らしいです。
元から軍人らしくなかったけど (ダメじゃんっ!) プライドだけは一人前で、同じ階級の奴の言うことなんて聞けるかと子どもの言い争いみたいになってしまうんですよね。そこに”少将”の肩書きを持ったハリーが現れ、びしっと変貌するところも微笑ましい…。
お前らどんだけ階級に弱いんだ(笑)
後半、脱走を決意したのに、友人(看守)が昇級するから1日延ばしてみたり。そのせいでちょっとヤバイことになってしまったりと、最後まで目が離せません。
今まで観た戦争もののコメディで、いちばん私好みの作品でした。

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映画「デルス・ウザーラ」観ました

 | ドラマ  com(4) 
Tag:ソ連 黒澤明 

デルス・ウザーラ
…描けた、描けたよお母さんっ!!
製作:ソ連’75
原題:DERSU UZALA
監督:黒澤明
原作:ウラジミール・アルセーニエフ
ジャンル:★ドラマ

【あらすじ】1902年シベリア。軍にウズリ地方の地質調査を命じられたウラジミール探検隊。厳しい自然に手こずる彼らを助けたのは、ここで猟をして暮す中国人デルスだった。彼の知恵と優しさに何度も救われ、しだいに強い絆で結ばれてゆくが…。

しみじみ切ない物語でした。
全く違う世界に暮してきたふたりの友情を描いていて、割と地味な展開でしたがあっという間に惹き込まれてしまいました。
記憶に残っているのは、吹雪く草原で必死に草を刈るふたりの姿です。日の入りまでに寝床を作れなければ”死”が待っているという極限状態。こんな恐怖に晒されれば、助かったとわかった時の彼の感動と信頼の気持ちは相当大きかったと思います。
でも、その感謝の気持ちが裏目に出てしまうんですよね…。ラストの立ち尽くすウラジミールの姿が痛ましいです。
淡々と描かれる友情のドラマと、シベリアの大自然の美しさが相俟って、深い感動を与えてくれる作品でした。

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映画「エマニュエルの贈りもの」観ました

 | ドキュメンタリー  com(0) 

エマニュエルの贈りもの
製作:アメリカ’05
原題:EMMANUEL'S GIFT
監督:リサ・ラックス/ナンシー・スターン
ジャンル:★ドキュメンタリー

様々な理由で全人口の一割が障害者という西アフリカのガーナ。右足に障害を持って生まれたエマニュエルは、他の子どもと同じ様に扱ってくれる母親の愛に支えられ、不屈の精神を養ってゆく。やがて、ガーナの障害者の多くが物乞いをしていると知った彼は、障害者の意識改革のため”ガーナ横断”に挑戦する。

ドキュメンタリーですが、そこらの感動ドラマより心に響きました。
彼の偉業にどれだけのひとが勇気付けられ、人生を変えたか…。
元気になるだけじゃなく、考え方まで変えてしまうほどのパワーを持った作品かも知れません。

映画「ルビー&カンタン」観ました

 | 犯罪  com(0) 
Tag:フランス 

ルビー&カンタン
製作:フランス’03
原題:TAIS TOI !
監督:フランシス・ヴェベール
ジャンル:★コメディ/犯罪

【あらすじ】同房の囚人をキレさせる程のおしゃべり男カンタンと、最愛のひとをその夫ボジェールに殺された寡黙な男ルビー。彼が黙って話を聞いてくれていると思い込んだカンタンは、どこまでも付いてくるようになる。やがて、ルビーの脱走にも割り込んできて…。

私の好きな映画「奇人たちの晩餐会」を撮ったひとが監督で、ルビー役が私の大好きな俳優ジャン・レノだなんて、わたしのための映画ですか!?
…という感じではしゃぎながら観てしまいました。そして期待を裏切らないゆるさ、こういうの大好きです!!
いつも行き当たりばったりで、延々と話して相手を怒らせては正当防衛(?)で倒してしまうはた迷惑なカンタン。彼の行動は一言でいえば”アホ”なんだけれど、人と上手く付き合えない寂しさや、やっと見つけた親友を思いやる純真さがちらほら見えて、余計なことをしちゃっても何か憎めないんですよね。
復讐しか頭になかったルビーが、彼に振り回されているうちに”友情”を感じるようになるベタな展開もなごみます。
ちなみに原題の意味はフランス語で「黙れ!」。

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映画「傷だらけの栄光」観ました

傷だらけの栄光
製作:アメリカ’56
原題:SOMEBODY UP THERE LIKES ME
監督:ロバート・ワイズ
原作:ロッキー・グラジアノ/ローランド・バーバー
ジャンル:★伝記/ドラマ/スポーツ

元ボクサーの父に殴られて育ち、悪さを繰り返し投獄されたロッコ。更生してもまた逆戻りしていた彼は、金欲しさに始めたボクシングで才能を見出される。ノーマという最愛の女性を見つけ、プロボクサーとして真っ当な人生を歩み始めるが…。

スタローンの「ロッキー」は結構好きなんですが、名前の由来はこれだったんですね。あらすじではロッコと書いたけどロッキーとも呼ばれていたし、どっちが愛称なんでしょう?
まあ、それはいいとして。気に食わないことがあればすぐ殴り飛ばしていた彼が、ノーマと出会ってみる間に変わってゆくのが可愛かったです。そこまで送ると言って、着きそうになるともう少し、あとちょっと…と、部屋の前まで来てしまったり。殴り合いが嫌いな彼女が練習を見に来た途端、言い含めておいた相手と「チョコン」「チョコン」と頬に触れる程度のスパーリング?を始めたり。怪我した顔に怯える娘を気遣って、扉のところでそっと顔をのぞかせる様子なんかは、ホントにパパになったんだなぁと感慨深いものがあります。
ストーリーのテンポの良さ、試合の迫力、人情にちょっとしたユーモアと、中身ぎっしりの2時間でした。

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映画「次郎長三国志第三部 次郎長と石松」観ました

 | 時代劇  com(4) 
Tag:日本 

次郎長三国志第三部 次郎長と石松
製作:日本’53
監督:マキノ雅広
原作:村上元三
ジャンル:★時代劇/任侠

【あらすじ】次郎長の誘いを断り一人旅を続けていた石松は、黒駒勝蔵の代貸大岩の妹に手を出した三五郎を助ける。すっかり意気投合し一緒に宿をとるが、投げ節(なげぶし)のお仲に熱を上げた二人は散々彼女に振り回されるのだった。

全9部の人気シリーズらしいです。
”清水の次郎長”という言葉しか知らなかったので、1・2部は任侠物なのかとぼんやり観ていただけだったんですが、この第三部でやっと登場人物を覚えて楽しめるようになりました。…と言っても、第三部は石松と三五郎メインで次郎長一家はほとんど出てないんですけどね。
この三五郎ってのがプレイボーイで、追っかけてきた女を追い返すシーンは笑えます。

「あんた私のこと好きって言ったじゃない!」
「嫌いじゃないから好きって言っただけさ。」
「でも、わたしのこと綺麗って言ったでしょ?」
「そりゃあお前だって、横に比べるものがなけりゃ結構キレイだぜ?」
「…ひどい、私に死ねって言うの!!」
「べつに生きてたっていいんだよ、なぁ?」

…なぁ、って言われても(笑)
こんな三五郎と、威勢はいいがどもってカッコがつかない石松とのやりとりがめちゃくちゃツボでした。二人を骨抜きにした賭場の姐さんも、艶っぽい上にカッコ良くて素敵です。
こういうのに出会えるから映画チェックはやめられないんですよねぇ。

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